パソコンのモニターを変えたら、以前と比べて肌色の見え方が違うと感じたことはありませんか?これはモニターの種類や設定によって発生する現象です。本記事では、モニターごとに色の違いが生じる理由と、正しい色調整の方法について解説します。
なぜモニターによって肌色が違って見えるのか?
モニターの色表現は、さまざまな要因によって変化します。以下の主な理由を確認してみましょう。
1. 液晶パネルの種類による違い
パソコンモニターには、主に以下の3種類の液晶パネルが使用されています。
パネル種類 | 特徴 |
---|---|
IPS | 色再現性が高く、広視野角。プロのデザイン用途向き。 |
VA | コントラスト比が高く、黒が締まるが、視野角がやや狭い。 |
TN | 応答速度が速いが、色再現性は低め。 |
例えば、VAパネルはコントラストが高いため、肌色が濃く見えることがあります。一方で、IPSパネルは色が自然に見えやすく、TNパネルは青みが強いことがあります。
2. モニターのカラープロファイルと設定
モニターには、それぞれ異なるカラープロファイル(色空間設定)があり、初期設定で色温度やガンマが違うことがあります。
- 色温度:6500K(標準)→ 自然な色合い
- 色温度:9300K → 青みが強くなる(寒色系)
- 色温度:5000K → 黄みが強くなる(暖色系)
NECのモニターは工場出荷時に「青みが強め」の設定になっている場合があり、VAIOのモニターは「暖色系の設定」になっていることが考えられます。
3. Windowsのカラーマネジメントとドライバ
Windowsのディスプレイ設定で、カラープロファイルが適切でないと、色が不自然になることがあります。また、古いモニターと新しいモニターでは、ドライバやカラープロファイルが異なり、結果として肌色の見え方が変わることがあります。
色合いを調整する方法
肌色の見え方を自然にするための調整方法を紹介します。
1. Windowsのディスプレイ設定を調整
以下の手順で、Windowsの設定を変更できます。
- デスクトップで右クリックし、「ディスプレイ設定」を開く。
- 「色設定」を選択し、色温度を「6500K」に変更。
- 「ガンマ補正」や「コントラスト」も調整。
2. モニター本体の設定を変更
モニターの設定メニュー(OSD)から、「色温度」を調整します。「sRGB」や「標準モード」を選ぶと、より自然な色合いになります。
3. カラープロファイルを正しく設定
ディスプレイのカラープロファイルが適切でない場合、Windowsの「カラーマネジメント」からプロファイルを変更することが可能です。
- 「コントロールパネル」→「カラーマネジメント」を開く
- 使用中のモニターを選択し、「プロファイルの追加」で適切なICCプロファイルを設定
まとめ
モニターごとに肌色の見え方が違うのは、液晶パネルの種類や色設定、カラープロファイルが異なるためです。もし「色が濃く見える」「青っぽい」と感じた場合は、Windowsやモニターの設定を変更して、自分の好みに合わせてみましょう。
特に、色温度の調整やカラープロファイルの適用は、簡単に改善できる方法なので試してみる価値があります。
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