HDDのセクターチェックを行う際、使用する診断ツールによって結果にばらつきが出ることがあります。特に、WD製のHDD(WUH721816ALE6L4など)では、複数のツールで異なる診断結果が表示されることがよくあります。今回は、信頼性の高いHDD診断ツールを紹介し、どのツールを使用すべきかについて解説します。
1. HDDセクターチェックツールの選定基準
HDDのセクターチェックを行う際に重要なのは、ツールの信頼性と対応しているHDDの容量です。特に、16TBのHDDなど大容量ディスクを扱う場合、適切な診断ツールを選ぶことが非常に重要です。
信頼できるツールを選定するためには、以下の点に注意する必要があります。
- 公式ツール:メーカーが提供している公式ツールは、ディスクの特性を最適に反映して診断してくれることが多いため、優先的に使用するべきです。
- エラー検出能力:ツールがどれだけ多くのエラーや不良セクタを検出できるかも重要です。特に、セクタごとの詳細な情報を提供するツールは信頼性が高いと言えます。
- ディスク容量対応:使用するツールが16TBのHDDに対応しているかどうかも事前に確認しておきましょう。
2. Western Digital Data Lifeguard Diagnosticsの評価
Western Digitalが提供する「Data Lifeguard Diagnostics」は、WD製HDDの診断に特化したツールであり、非常に信頼性の高いツールです。しかし、使用しているときに「Too many bad sectors detected」というエラーが発生した場合、他のツールと結果が異なることがあります。
WD製HDDでは、SMARTステータスが正常でも、Data Lifeguard Diagnosticsで不良セクタが見つかることがあります。これは、SMARTの予測と実際の不良セクタが必ずしも一致しないためです。例えば、書き込みエラーや読み取りエラーが発生している場合などです。
3. HDD Scan V2.0とHD Tune Pro 6.10の違い
HDD Scan V2.0は、無料で使用できるディスク診断ツールで、特に不良セクタ検出に強みを持っていますが、結果に信頼性が欠けることもあります。特に、Data Lifeguard Diagnosticsと異なる結果が表示される場合があります。
一方、HD Tune Pro 6.10は有料のツールであり、詳細なセクターチェックが可能です。多くのユーザーから高い評価を受けており、特に大容量ディスク(16TBなど)に対応している点が強みです。エラーを検出した際には詳細なログを提供してくれるため、原因の特定が容易です。
4. 他の信頼できるディスク診断ツール
WD製HDDをはじめ、16TBなどの大容量ディスクに対応した信頼性の高いディスク診断ツールをいくつか紹介します。
- CrystalDiskInfo:SMART情報を詳細にチェックできるツールです。トラブル発生前に予兆を察知し、早期に対処できます。
- Hard Disk Sentinel:ハードディスク全般に対応している高機能なツールで、エラーレポートを詳細に表示し、HDDの健全性を総合的に診断できます。
- Seagate SeaTools:Seagate製ですが、WD製HDDにも使用できるツールで、エラー検出能力が高く、さまざまな検査モードを提供します。
5. 16TBディスクの検査における注意点
16TBのHDDは非常に大容量であり、検査に時間がかかることがあります。そのため、十分に時間を確保し、ツールが完全な検査を行えるようにすることが重要です。また、ツールによっては、チェックできるセクター数や検査の深さに違いがあるため、複数のツールを併用することも検討してください。
さらに、HDDが頻繁にエラーを出す場合、物理的な故障が原因であることもあるため、最終的にはHDDの交換を考慮することも必要です。
まとめ
WD製HDDや大容量のディスク(16TB)のセクターチェックには、信頼できるツールを選ぶことが非常に重要です。Data Lifeguard DiagnosticsやHD Tune Pro 6.10などの信頼性の高いツールを使用し、必要に応じて複数のツールで確認を行いましょう。
最終的に、すべてのツールで一貫した結果が得られれば、HDDの状態を正確に把握できます。また、ディスクが頻繁にエラーを起こす場合は、交換を検討するのも一つの選択肢です。
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