UPSの容量の選び方と停電時の待機時間を確保するためのポイント

周辺機器

UPS(無停電電源装置)は、停電時や電力供給の不安定な状況で、接続した機器を保護するために非常に重要な役割を果たします。自作PCや液晶ディスプレイ、光回線モデム、Wi-Fiルーターを接続する場合、どのくらいの容量のUPSを選べばよいのでしょうか?この記事では、UPSの容量の選び方と、20〜30分の待機時間を確保するために必要な計算方法について解説します。

UPSの容量を決めるための基本的な考え方

UPSを選ぶ際には、まず接続機器の消費電力を把握することが重要です。消費電力を元に、どのくらいの容量のUPSが必要かを計算します。UPSの容量はVA(ボルトアンペア)で表示されることが多く、機器の消費電力はW(ワット)で表示されるため、これらの関係を理解して選ぶことが大切です。

例えば、Ryzen 7800X3DとRadeon RX 7800XTを搭載した自作PCは、負荷の高い使用時に大きな消費電力を必要とします。これに液晶ディスプレイやネットワーク機器が加わると、さらに容量が必要になるため、これらを考慮して選びます。

機器ごとの消費電力を把握する

まずは接続機器の消費電力を調べましょう。以下に目安となる消費電力を示します。

機器 消費電力(W)
自作PC (Ryzen 7800X3D + Radeon RX 7800XT) 300〜500W
液晶ディスプレイ 30〜50W
光回線モデム 5〜10W
Wi-Fiルーター 5〜15W

これらの消費電力を合計すると、最大で600W程度になることが考えられます。この数値を基にUPSを選ぶことが重要です。

UPSの容量を計算する方法

次に、UPSの容量(VA)を計算する方法です。UPSの選定においては、接続機器の合計消費電力の1.2倍程度の容量を持つUPSを選ぶことが推奨されています。これは、UPSが提供する電力の効率や安全性を確保するためです。

例えば、合計消費電力が600Wの場合、UPSの容量は次のように計算されます。

600W × 1.2 = 720W

次に、W(ワット)からVA(ボルトアンペア)に換算する必要があります。一般的に、1W = 1.25VAとされていますので、

720W × 1.25 = 900VA

このため、最低でも900VAのUPSが必要ということになります。

20〜30分の待機時間を確保するための目安

UPSの待機時間は、消費電力とUPSの容量に加えて、UPSのバッテリー容量にも依存します。通常、UPSのバッテリーは消費電力が低い機器から順に電力を供給するため、より長い待機時間を確保するには、バッテリー容量が大きいUPSを選ぶことが重要です。

例えば、900VAのUPSを選んだ場合、バッテリーの容量が大きければ、20〜30分程度の待機時間が確保できることが多いです。ただし、待機時間が長くなるほど価格が高くなるため、バランスを取ることが重要です。

おすすめのUPS選びのポイント

UPSを選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

  • 消費電力を把握:すべての接続機器の消費電力を合計し、1.2倍の余裕を持った容量を選ぶ。
  • 待機時間:停電中にWindowsアップデートを行う場合など、最低でも20〜30分の待機時間を確保する。
  • バッテリー容量:長時間の電力供給を必要とする場合は、バッテリー容量が大きいモデルを選ぶ。

例えば、CyberPowerやAPCなどのUPSメーカーは、家庭用やオフィス用に最適なモデルを多数取り揃えており、選び方に困った場合にはこれらのブランドから選ぶと良いでしょう。

まとめ

UPSの容量選びは、接続する機器の消費電力をしっかり把握し、その1.2倍の容量を目安に選ぶことが基本です。また、停電中にWindowsアップデートを実行するなど、必要な待機時間を確保するためには、バッテリー容量も重要な要素となります。適切なUPSを選んで、大切な機器を守りましょう。

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