クリスタルディスクインフォで正常判定のSSDやHDDが実際には壊れている可能性について

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「CrystalDiskInfo」を使用してSSDやHDDの健康状態を確認することは、データの安全性を守るための基本的な手段です。しかし、ソフトウェアの診断結果が正常であっても、実際にはドライブに問題がある場合があります。この記事では、正常判定のSSDやHDDが壊れている可能性と、それに対する対処法を詳しく解説します。

1. 「CrystalDiskInfo」とは?

「CrystalDiskInfo」は、PCに接続されたストレージデバイス(SSD、HDDなど)の健康状態を監視するフリーソフトウェアです。SMART(Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology)データを解析し、ディスクの温度や使用時間、エラーレートなどを表示します。

多くのユーザーが「CrystalDiskInfo」を使って、ストレージデバイスの状態を確認し、予兆的な故障を早期に発見しようとしています。しかし、正常判定が出ていても、必ずしも安心できるわけではありません。

2. ソフトウェアの正常判定は100%信頼できるか?

「CrystalDiskInfo」などのソフトウェアは、SMARTデータに基づいて健康状態を判断します。SMARTデータはディスクが自分で収集する情報であり、エラーログや動作異常が記録されます。しかし、これらのデータは完全ではなく、すべての問題をキャッチするわけではありません。

たとえば、物理的な故障が発生している場合や、ファームウェアの不具合による問題など、SMARTデータに反映されない問題も存在します。そのため、正常判定でも実際に動作不良が起こることがあります。

3. どのような問題がSMARTに反映されないか?

「CrystalDiskInfo」が表示するSMARTデータは、一般的には以下の項目を基に診断を行いますが、次のような問題は検出されにくいことがあります。

  • 物理的損傷: ヘッドクラッシュやディスクの損傷は、SMARTで検出されない場合があります。
  • ファームウェアの不具合: 一部のドライブでは、ファームウェアが原因で正常動作していないことがあり、SMARTデータに現れません。
  • 不安定なパフォーマンス: 徐々に速度が低下したり、時折エラーが発生するような場合、SMARTでは異常として認識されにくいことがあります。

4. 実際に壊れた場合の兆候とは?

「CrystalDiskInfo」で正常と判断されていても、以下のような兆候が見られる場合はドライブが壊れている可能性があります。

  • 突然のパフォーマンス低下: データの読み書きが非常に遅くなる場合。
  • アプリケーションやファイルの読み込みエラー: 特定のファイルやプログラムが開けなくなる。
  • 異音: HDDの場合、異常な音(カチカチ音や振動音など)がする場合。
  • 頻繁なシステムクラッシュやフリーズ: システムが突然シャットダウンしたり、フリーズすることが頻発する。

5. どうすれば信頼性の高い診断を行えるか?

「CrystalDiskInfo」を使っても、すべての問題を検出することはできません。そのため、以下の方法でより信頼性の高い診断を行うことができます。

  • バックアップを定期的に取る: 重要なデータは定期的にバックアップを取ることを習慣づけましょう。
  • 他の診断ツールを併用する: 「HD Tune」や「Macrorit Disk Scanner」など、他の診断ツールも試すことで、異常が見逃されるリスクを減らせます。
  • 専門的な診断サービスを利用する: もし重要なデータが失われるリスクがある場合、専門のサービスでハードディスク診断を依頼することも一つの方法です。

まとめ

「CrystalDiskInfo」は非常に有用なツールですが、SSDやHDDが壊れている場合でも必ずしもそれが反映されるわけではありません。SMARTデータの監視だけでは完全に故障を予測することは難しいため、定期的なバックアップと他の診断ツールの併用が大切です。また、異常を感じたら早期に専門家に相談することをお勧めします。

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