Android開発やカスタムROM導入を行う際に、HT-03Aなど古い端末でfastbootモードがうまく使えずに困るケースは珍しくありません。特に「コード10」や「USB BOS記述子の要求が失敗しました」といったエラーが表示されると、何が原因なのか分かりにくく不安になります。この記事では、HT-03Aでfastbootコマンドが使えない場合の一般的な原因とその対処法を解説していきます。
エラー「このデバイスを開始できません(コード10)」の意味とは?
「コード10」は、Windowsがデバイスドライバを正常に読み込めていないことを示しています。fastbootモードで接続しているAndroid端末が、Windowsに正しく認識されていない状態です。この状態ではADBやfastbootコマンドは動作しません。
特にHT-03Aのような古い端末では、最新のWindows環境との互換性に問題が起きやすく、専用のUSBドライバを使っても「BOS記述子」の取得に失敗してしまうことがあります。
まず確認したい基本的なポイント
1. USBケーブルの種類を確認
純正またはデータ通信対応のケーブルで接続しているか確認してください。充電専用ケーブルでは認識されません。
2. USBポートの変更
PC側のUSBポートを変えてみる、特にUSB3.0ではなくUSB2.0ポートを使用することが安定動作に繋がる場合があります。
正しいUSBドライバをインストールする
HT-03Aのfastbootモードでは、通常のADBドライバとは別にfastboot専用ドライバが必要になることがあります。以下の手順を試してください。
1. Google USB Driverの導入:
Google公式のUSBドライバをダウンロードして手動で適用します。デバイスマネージャーで「!」がついたデバイスを右クリック→ドライバーの更新→手動で参照し、ダウンロードしたフォルダを指定します。
2. ZadigなどのUSBドライバツールを使用:
特殊なドライバが必要な場合は、Zadigを使ってWinUSBドライバを割り当てる方法もあります。
fastbootコマンドが効かない場合のチェックリスト
以下の点も併せて確認してください。
- スマートフォンが確実にfastbootモードに入っているか(電源+戻るボタンなど)
- fastboot.exeが正しくインストールされているか(
fastboot devices
で応答があるか) - デバイスマネージャーで「Android Bootloader Interface」と表示されているか
それでも解決しない場合の代替策
どうしてもコード10エラーが解消しない場合は、以下のような代替案を検討してみてください。
・Linux環境で接続する:
UbuntuなどのLinux環境では、USBドライバの問題が起きにくく、fastbootコマンドも使いやすくなります。
・別PCや古いWindowsマシンを使う:
Windows 7やXPなど、HT-03Aの発売時期に近い環境で動作させると認識されることがあります。
まとめ|HT-03Aとfastbootの接続エラーは慎重な対処が必要
HT-03Aのような旧機種でfastbootが使えない場合、USBドライバの問題がほとんどです。特に「コード10」や「BOS記述子の失敗」エラーは、ドライバの互換性問題が原因であることが多いため、Google USB Driverの手動導入や、Zadigによるドライバ置き換えを試してみましょう。
それでもダメな場合は、Linuxや別のPC環境での接続が打開策となります。焦らず手順を確認しながら進めていきましょう。
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