かつて日本中で利用されていたNTTの音声天気予報サービス「177番」が、2025年3月31日をもってサービスを終了しました。インターネットが普及する以前、地域の天気を手軽に確認する手段として多くの人々に親しまれてきたこの番号。この記事では、『177番』の役割や活用法、サービス終了の背景、そして今後の代替手段について紹介します。
『177番』とは?その仕組みと役割
『177番』は、NTTが提供していた天気予報案内の電話サービスです。市外局番+177とダイヤルすることで、該当地域の天気予報を音声で聞くことができました。気象庁の情報をもとに、NTTが提供していた地域密着型の情報サービスとして、特に高齢者やインターネットを利用しない人にとって貴重な情報源となっていました。
たとえば、旅行先の天気を知りたいときや、知らない市外局番がどこなのかを調べたいときに、その番号の先頭に『177』を付けて天気予報の地域を特定する使い方もされていました。
多くの人が『177番』を使っていたシーン
旅行前の情報収集:スマホもインターネットもなかった時代、旅行先の天気を知るために現地の市外局番+177をダイヤルするのが定番でした。特に旅館の予約時などに一緒に天気を確認するという使い方が一般的でした。
市外局番の地域確認:知らない固定電話番号から着信があった場合、その市外局番+177にかけることで、どの地域からの電話かを間接的に調べる人も少なくありませんでした。
高齢者や災害時の情報源:スマホを持たない高齢者にとっては、天気を確認する手段として今でも活用されていたケースも多く、また災害時にインターネットが使えない場合の情報手段としても役立っていました。
なぜ『177番』は終了したのか?
『177番』終了の背景には、スマートフォンやインターネットの普及による利用者数の減少があります。今やスマホで「天気」と検索するだけで、リアルタイムの天気情報や天気図、気温、降水確率までもが確認できる時代です。
NTTはサービス維持にかかるコストと利用者数のバランスを鑑み、今回の終了に至ったとしています。NTT東日本・西日本の公式発表でも「他の情報手段が十分に普及していること」を理由に挙げています。
代替手段としておすすめの天気情報サービス
『177番』の代わりとして利用できる天気情報サービスは多数あります。以下に代表的なものをご紹介します。
- Yahoo!天気・tenki.jp:スマホやPCで簡単に天気・週間予報・降水量などが確認できる。
- スマートスピーカー(例:Alexa, Googleアシスタント):「今日の天気は?」と話しかけるだけで地域の天気情報を教えてくれます。
- テレビのデータ放送:リモコンの「dボタン」で、地元や旅行先の天気を視覚的に確認可能。
- スマホの天気アプリ:iPhoneやAndroidに標準搭載されている天気アプリでも、現在地の天気が即座に分かります。
特に高齢者やスマホが苦手な方には、テレビのデータ放送やスマートスピーカーをおすすめします。操作が簡単で、文字が大きく見やすい設計になっているものも多いためです。
まとめ
NTTの『177番』天気予報サービスは、長年にわたり多くの人々に利用されてきた生活に密着した情報源でした。インターネットの普及によりその役目を終えることとなりましたが、代替となる便利な情報サービスは今では数多く存在します。
天気は日々の暮らしに欠かせない情報。自分に合った方法で、これからも快適に天気情報をチェックしていきましょう。
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