APS-Cセンサーを搭載したカメラで、フルサイズ換算85mm以上の中望遠単焦点レンズを使用したポートレート撮影には、特別なレンズ選びが必要です。APS-Cセンサーはフルサイズセンサーに比べてセンサーサイズが小さいため、レンズ選びにおいて換算焦点距離を考慮する必要があります。この記事では、APS-C機における中望遠単焦点レンズ選びとその特徴について解説します。
APS-C機における焦点距離の換算
APS-C機では、レンズの焦点距離に1.5倍程度（メーカーによって異なる場合もあります）を掛け合わせた換算焦点距離を考える必要があります。例えば、APS-Cセンサー搭載のカメラに50mmのレンズを使うと、換算焦点距離は75mmになります。したがって、ポートレート撮影で望まれる85mm以上の焦点距離を実現するためには、実際のレンズ焦点距離としては50mm～60mm程度のレンズが適しています。
換算焦点距離を基にすると、85mm以上の中望遠レンズを使用する場合、実際のレンズ焦点距離は大体50mm～60mm程度のレンズが理想的です。
中望遠単焦点レンズの特徴
ポートレート撮影において中望遠単焦点レンズは非常に優れた選択肢です。この焦点距離帯は、被写体に自然な圧縮効果を与え、背景が美しくぼけることで、人物を際立たせることができます。特に、背景のボケ具合（ボケ味）が重要な要素となるポートレートでは、中望遠レンズが大きなアドバンテージを持っています。
また、単焦点レンズは一般的に画質が優れ、開放絞りでのシャープさや解像度が高いのも特徴です。これにより、ボケ味が美しく、ポートレート写真において細部までしっかりと描写できます。
おすすめの中望遠単焦点レンズ
APS-C機において85mm以上の中望遠を実現するためには、いくつかのレンズが適しています。例えば、50mmの単焦点レンズ（換算75mm程度）は、ポートレートに十分に使える焦点距離となります。また、焦点距離が長めの85mm（換算約127.5mm）を選ぶことで、より圧縮感のあるポートレートを撮影することができます。
具体的には、以下のようなレンズが人気です。
・Canon EF 50mm f/1.8 STM (換算75mm)
・Sigma 56mm f/1.4 DC DN (換算84mm)
・Sony E 50mm f/1.8 OSS (換算75mm)
APS-C機でポートレートを撮影する際の注意点
APS-C機でポートレート撮影を行う際には、焦点距離だけでなく、被写界深度の調整や構図にも注意が必要です。焦点距離が長いほど、背景の圧縮感が強くなりますが、その分被写体との距離を取らなければならないことがあります。撮影時の被写体との距離感を調整しながら、最適な構図を見つけることが大切です。
また、ポートレート撮影においては、背景のボケ具合が重要です。単焦点レンズを使うと、絞りを開けることで背景を大きくぼかすことができ、被写体が引き立つ効果を生み出します。逆光や光源の位置にも配慮し、より魅力的なポートレートを作りましょう。
まとめ
APS-C機で85mm以上の焦点距離を求める場合、実際には50mm～60mm程度の単焦点レンズを使用することが理想的です。中望遠レンズは、ポートレート撮影において自然な圧縮効果と美しい背景ぼけを提供するため、非常に有効です。おすすめのレンズを選び、撮影時に焦点距離や構図に注意しながら、理想的なポートレート写真を楽しんでください。
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