3D光造形後のIPA洗浄で面がザラザラする原因と対策

3Dプリンター

3Dプリンターでの光造形後にIPA(イソプロピルアルコール)で洗浄すると、時折モデルの表面がザラザラしてしまうことがあります。特に大きなモデルほど荒れやすく、小さなモデルは問題なく仕上がることが多いですが、何が原因でこのような違いが生じるのでしょうか?この記事では、IPA洗浄後の表面荒れの原因とその対策について解説します。

IPA洗浄後のザラザラした面の原因

IPA洗浄後にザラザラした面が発生する主な原因は、洗浄時間の長さや洗浄方法、そしてモデルの形状や大きさに関係しています。IPAは光造形のプリントモデルの未硬化樹脂を洗い流すために使用されますが、洗浄が不十分であったり、過剰な洗浄時間が表面の質感に影響を与えることがあります。

また、モデルの大きさによって表面の状態が異なることがあります。大きなモデルは表面積が広いため、IPAが均一に行き渡りにくく、過剰に洗浄してしまうことが原因で表面が荒れやすくなります。

モデルの大きさと洗浄時間の関係

大きいモデルと小さいモデルでは、洗浄にかかる時間やIPAの浸透具合に違いがあります。小さなモデルはIPAが早く浸透し、表面の樹脂が早く落ちるため、洗浄が過剰にならないことが多いです。しかし、大きなモデルは表面積が広いため、洗浄が行き届かず、未硬化の樹脂が残りやすいです。

過剰な洗浄時間や強すぎるIPAの使用によって、樹脂が溶けやすくなり、モデルの表面に荒れが生じることがあります。これは特に、洗浄後にモデルを拭き取ったときに目立つことが多いです。

IPAの洗浄方法と最適な時間

IPA洗浄の際、適切な時間と方法を守ることが重要です。通常、光造形後の洗浄は10秒ほどで十分な場合がありますが、大きなモデルの場合は短時間で効果的に洗浄することが求められます。長時間の洗浄は、表面が溶けやすくなり、ザラザラした仕上がりになる原因となります。

モデルをIPAに浸す時間は、目安として10秒から30秒以内に留め、必要に応じてやさしく拭き取るようにしましょう。洗浄後は、完全に乾燥させてから次の作業に進むことが推奨されます。

表面荒れを防ぐための対策

表面荒れを防ぐためには、IPAでの洗浄後にモデルを拭く方法を工夫することが重要です。洗浄後に柔らかい布で優しく拭き取り、表面の樹脂を過剰に削らないようにしましょう。また、IPAの使用量にも注意が必要です。過剰なIPAは表面を溶かし、ザラザラ感を引き起こす原因となります。

さらに、モデルを洗浄する際には、洗浄時間を最小限に抑え、十分に乾燥させることも大切です。乾燥後、必要に応じてサポート材を取り除いたり、表面を研磨することで、滑らかな仕上がりを得ることができます。

まとめ

3D光造形後のIPA洗浄で面がザラザラする原因は、過剰な洗浄時間やIPAの使い方、モデルの大きさに関連しています。特に、大きなモデルほど洗浄後に表面が荒れやすいため、適切な時間と方法で洗浄することが重要です。

洗浄後の表面荒れを防ぐためには、短時間で効果的に洗浄し、柔らかい布で優しく拭き取ることがポイントです。これらの方法を実践することで、光造形のモデルをきれいに仕上げることができるでしょう。

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