SANSUI AU-α707XRとプリメインアンプの音質比較:プリアンプを通すべきか、シンプルにするべきか

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音響機器において、プリメインアンプの選択や調整は、音質に大きな影響を与えます。質問者様のように、SANSUI AU-α707XRとONKYO D77MRX、SONY XA777ESの音質について検討している方々に向けて、プリメインアンプの使い方や、シンプルな音作りに関する考察をお伝えします。

1. プリメインアンプとして使うこと前提の音作り

プリメインアンプは、その名の通りプリとメインの機能が一体化したものです。このタイプのアンプは、複雑な音の処理を経て出力されるため、音に深みや太さを加える傾向があります。質問者様が感じたように、プリアンプを通すと音の輪郭が太く、豊かな響きが得られるのはそのためです。

シンプルな設定で音が明瞭に感じる一方で、音が痩せたと感じるのは、プリアンプが加える「色付け」や「深み」が欠けているためです。この場合、音場の広がりやボーカルの艶感が減少し、鋭さが増すことがあります。

2. プリアンプでの余計な色付けについて

プリアンプの主な役割は、信号の強化や音の調整です。プリアンプで「色付け」されるという意見は多いですが、これは必ずしも悪いことではなく、音楽のジャンルやリスナーの好みによっては、むしろ歓迎されることもあります。たとえば、オーケストラのように多層的な音が重なり合う場合、プリアンプが豊かな音を作り出し、音楽全体にまとまりを与えます。

したがって、シンプルな音が良いかどうかは、リスナーの個人的な好みに依存します。シンプルな音が好まれる場合、プリアンプを通さずにメインアンプのみで音を出すことも選択肢となります。

3. アンプのグレードアップの効果と選択基準

質問者様が検討している、SANSUI AU-α707XRからAU-α907にグレードアップすることに関してですが、AU-α907は確かに細やかさやボーカル、弦の艶が向上するとされています。907はより高精度な音楽再生を目指しており、音の透明感や解像度が増しますが、これはより高級なスピーカーを使用することで、真価を発揮する場合が多いです。

もし音質の向上を感じるためにグレードアップを検討するのであれば、まずスピーカーとの相性や、既存のシステム全体を見直すことが重要です。AU-α907の真価を発揮するためには、それに見合うスピーカーが必要になることを念頭に置いておきましょう。

4. アンプとスピーカーの相性

アンプとスピーカーは、音楽の再生において密接に関連しています。もし現在お使いのスピーカーがAU-α707XRの能力を引き出すのに十分でない場合、907のような上級モデルに変えても、音質の改善が期待できない場合もあります。音質を最適化するためには、スピーカーとのバランスを取ることが非常に重要です。

例えば、ボーカルの艶感や弦の細やかさをより引き出すためには、高解像度でバランスの取れたスピーカーが必要です。また、スピーカーが音をしっかりと出せる範囲であれば、アンプのグレードアップにより、音の広がりや深みがさらに加わります。

まとめ

SANSUI AU-α707XRのようなプリメインアンプは、その音作りにおいてプリアンプの色付けが重要な役割を果たしています。シンプルな音作りが良いのか、豊かな音場を重視するかは、リスナーの好みによる部分が大きいです。また、アンプのグレードアップを検討する際は、スピーカーとの相性を確認し、音楽全体のバランスを意識することが大切です。907へのグレードアップは、より精密な音楽再生が可能となりますが、スピーカーの性能にも依存することを忘れずに。

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