ONKYO A-9000Rの電源電圧低下問題とスピーカーAB両系統ON時の正常動作について

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ONKYO A-9000Rのアンプ修理中にスピーカーAB両系統をONにした際に電源電圧が下がる現象が発生しています。この現象が正常なのか、制御マイコンの故障なのか判断に困っている方も多いかと思います。この記事では、ONKYO A-9000Rの電源電圧低下について、原因や正常動作かどうかの確認方法を解説します。

ONKYO A-9000Rの電源電圧低下の原因

ONKYO A-9000Rにおける電源電圧の低下は、スピーカーAB両系統をONにした際に発生する現象です。この現象が発生する背景には、アンプの設計や内部回路の制御方法に関係している可能性があります。特に、メイントランスの2次側タップ切り替えが関与しており、発熱を抑えるための設計が影響していると考えられます。

パワーアンプブロックの電源電圧が±50Vから±35Vに低下する動作は、取扱説明書にも「発熱を抑える設計」と記載されている通り、正常な動作の一部として設計されている可能性が高いです。

スピーカーAB両系統ON時の電源電圧低下は正常か?

スピーカーAB両系統をONにした際に、タップ切り替えが行われて電源電圧が±35Vに下がるという現象が発生することがあります。これは、取扱説明書やサービスマニュアルに記載がないため不安に思うかもしれませんが、同様の動作がONKYOの他の機種(例えばA-9070やA-9150)にも見られるため、設計上の正常な動作の可能性があります。

これらの機種では、スピーカーA+Bを有効にした場合に低電圧側のタップに切り替わることがあり、温度の低い状態でLOW TAPモードに切り替わる設計がなされていることが確認されています。したがって、A-9000Rも同様の設計思想が反映されている可能性があります。

過負荷検知と過電流保護の確認

ONKYO A-9000Rは、過負荷検知機能や過電流保護機能を搭載しており、これらが正常に動作しているかを確認することが重要です。サービスマニュアルに従って、過負荷がかかるとプロテクションが作動することが記載されていますが、今回のケースでは過負荷がかかっていないことが確認されているため、制御マイコンや他の回路が問題の原因ではないと考えられます。

また、サーミスタや温度センサーが省略されていることもあり、温度依存の動作が影響している可能性も低いです。このため、過電流や過電圧による問題は現時点では除外できます。

修理後の確認と動作テスト

修理後は、パワーアンプブロックの電源をカットしても動作が変わらないという点から、スピーカーAB両系統ON時の電源電圧低下が設計上の仕様であることが確認できる場合があります。さらに、マイコンのリセットや制御回路を外した状態でも動作が変わらないことから、今回の現象は故障によるものではなく、正常な動作の一部であると考えられます。

まとめ:ONKYO A-9000Rの正常動作について

ONKYO A-9000RにおけるスピーカーAB両系統ON時の電源電圧低下は、設計上の正常な動作である可能性が高いです。同様の動作が他のONKYO製品にも見られ、発熱抑制を目的としたタップ切り替えが原因であると考えられます。過負荷や故障の兆候は確認されていないため、修理後の動作として問題はないと判断できます。

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