パススルー機能を搭載したキャプチャボードを使ってゲーム配信を行う際、遅延が発生する問題について、この記事ではその原因と解決策を解説します。特に、OBSを介して映像を表示する際に遅延が生じる理由と、それを解決する方法について掘り下げていきます。
パススルー機能の基本的な定義
パススルーとは、キャプチャボードやその他のデバイスが、入力された信号を加工せずにそのまま出力する機能を指します。つまり、映像信号を途中で処理することなく、接続されたディスプレイやモニターに直接転送するため、映像をリアルタイムで表示できます。
OBS経由で遅延が発生する理由
OBS(Open Broadcaster Software)を使用してゲームを配信する場合、映像信号をキャプチャボードを介してPCに取り込み、配信用にエンコードしてから再度表示するため、処理に時間がかかります。この過程で遅延が発生するのは一般的であり、特に高解像度や高フレームレートの映像では顕著になります。
パススルー機能とOBSの違い
パススルー機能が正常に機能している場合、キャプチャボードは映像信号をリアルタイムで転送し、遅延を最小限に抑えます。しかし、OBSを使用する場合、映像の処理が必要なため、どうしても遅延が生じてしまいます。パススルーはあくまで「リアルタイム出力」なので、OBSを介した配信とは異なるものです。
遅延を最小限に抑える方法
遅延を減らすためにはいくつかの方法があります。
- パススルー設定を活用: できる限りキャプチャボードのパススルー機能を活用し、モニターに直接接続してゲームをプレイすることで、リアルタイムでの映像表示を行います。
- OBSの設定を最適化: OBS内での遅延を最小限に抑えるために、エンコード設定を調整し、軽量な設定を選ぶと効果的です。特に、GPUによるハードウェアエンコードを選択すると、遅延が減ることがあります。
- 解像度やフレームレートの調整: 高解像度や高フレームレートの映像を扱うと遅延が増えるため、必要以上に高い設定を避け、ゲームプレイに適した解像度に設定することが推奨されます。
パススルーと遅延の関係を理解する
パススルー機能が正しく機能している場合、キャプチャボードは入力信号をほぼリアルタイムで表示しますが、OBSを介すとその遅延はどうしても発生します。最終的に遅延を完全に排除することは難しいものの、OBSの設定やその他のハードウェアの最適化を行うことで、遅延を軽減することが可能です。
まとめ
パススルー機能は、リアルタイムで映像を表示するための優れた機能ですが、OBSを使用する際には映像処理が加わるため、遅延が避けられません。遅延を最小限に抑えるためには、パススルー機能を活用し、OBSの設定やハードウェアの最適化を行うことが重要です。ゲーム配信や録画時に少しでも遅延を減らしたい場合は、これらの方法を試してみてください。
コメント