ASRockのB650 Steel Legend WiFiマザーボードを使用して、既存のWDS100T2X0E SSDと新たに追加するWDS100T4X0E SSDをRAID 0で構成する方法について解説します。RAID 0はデータの高速化を目的とした構成ですが、データの冗長性は提供しません。慎重に設定を行い、データのバックアップを忘れずに行ってください。
1. RAID 0の概要と注意点
RAID 0は、複数のドライブを1つの論理ドライブとして扱い、データを分割して書き込むことで高速化を図る構成です。しかし、1台のドライブが故障すると全データが失われるため、重要なデータの保存には不向きです。
また、WDS100T2X0EとWDS100T4X0Eは異なる容量のSSDであり、RAID 0構成では最小容量に合わせて構成されるため、WDS100T2X0Eの容量に合わせて設定されます。これにより、WDS100T4X0Eの容量が無駄になる点に注意が必要です。
2. B650 Steel Legend WiFiでのRAID 0構築手順
RAID 0を構築するための手順は以下の通りです。
- UEFI設定の変更:
- PC起動時にDelキーを押してUEFI設定に入ります。
- 「Advanced」タブを選択し、「Storage Configuration」を開きます。
- 「SATA Mode Selection」を「RAID」に設定します。
- 「CSM」を「Disabled」に設定します。
- 設定を保存してUEFIを終了します。
- RAID構成の作成:
- 再度UEFI設定に入り、「Advanced」タブから「RAIDXpert2 Configuration Utility」を選択します。
- 「Array Management」を選択し、「Create Array」を選択します。
- RAIDレベルとして「RAID 0」を選択します。
- 構成するドライブとしてWDS100T2X0EとWDS100T4X0Eを選択します。
- ストライプサイズを選択します(一般的には64KBが推奨されます)。
- 設定を保存してRAID構成を作成します。
- OSのインストール:
- RAID構成が完了したら、Windowsのインストールメディアを使用してOSをインストールします。
- インストール中にRAIDドライバが必要な場合がありますので、ASRockの公式サイトから最新のRAIDドライバをダウンロードし、インストール時に提供してください。
3. パフォーマンスと注意点
RAID 0構成により、シーケンシャルリード・ライト速度の向上が期待できますが、ランダムアクセス性能の向上は限定的です。また、RAID 0はデータの冗長性を提供しないため、重要なデータの保存にはバックアップを定期的に行うことが推奨されます。
さらに、RAID構成後にDirectStorageなどの最新技術を利用する場合、RAID 0構成が影響を及ぼす可能性があります。これらの技術を利用する際は、RAID構成がサポートされているか確認することが重要です。
4. まとめ
B650 Steel Legend WiFiマザーボードを使用して、WDS100T2X0EとWDS100T4X0EをRAID 0で構成することは可能です。しかし、RAID 0の特性上、データの冗長性がないため、重要なデータの保存にはバックアップを定期的に行うことが推奨されます。また、RAID構成後のパフォーマンスや最新技術の利用についても、注意深く確認することが重要です。
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