NAS(Network Attached Storage)は、ネットワークに接続されたストレージデバイスで、複数の端末からデータにアクセスできる便利なシステムです。しかし、家庭や小規模なオフィスでは、簡易NASとしてルーターに直接ハードディスクを接続する方法もあります。この記事では、NASと簡易NASの違いや、簡易NASのデメリットについて解説します。
1. NASとは
NASは、専用のストレージサーバーとして設計されており、ネットワークを介して複数のデバイスがアクセス可能な共有ストレージを提供します。データの保存、バックアップ、共有など、多機能を持つため、個人利用や小規模なオフィスでの利用に非常に便利です。
シノロジーのNAS(例: DS923+)のように、高性能な専用ハードウェアを搭載した機器では、複数のHDDを搭載して冗長性を持たせたり、ファイルの同期やリモートアクセスを簡単に管理することができます。
2. 簡易NASとは
簡易NASは、ルーターに直接USB接続でハードディスクを取り付けて、ネットワーク上で共有する方法です。これにより、NASの機能を簡単に持たせることができますが、専用のNASと比較すると制限が多くあります。
簡易NASは設定が簡単で、コストも低いため、小規模な使用には適していますが、安定性や拡張性に欠ける場合があります。
3. 簡易NASのデメリット
簡易NASは便利ですが、いくつかのデメリットがあります。
- パフォーマンスの低さ:ルーターの性能や接続方法に依存するため、専用のNASに比べてデータ転送速度が遅くなることがあります。
- 信頼性の問題:専用のNASには、データの冗長性やバックアップ機能が組み込まれていることが多いですが、簡易NASにはそのような機能がないため、データの安全性が低くなります。
- 機能の制限:簡易NASでは、NAS専用の管理ツールや追加機能(例えば、クラウドバックアップやセキュリティ管理など)が利用できません。
- 拡張性の不足:簡易NASでは、HDDの交換や追加が難しく、将来的にストレージ容量を増やすのが難しいことがあります。
4. NASと簡易NASの選び方
もし、データの保存や共有、バックアップをより信頼性高く、安定して行いたいのであれば、専用のNASを選ぶことをお勧めします。シノロジーのような高性能なNASは、長期間使用することを考えた場合、安定性や機能面で非常に優れています。
一方、簡易NASは短期間の使用や低コストでのデータ共有が目的の場合には便利ですが、将来的に拡張性や機能を重視するのであれば、専用のNASに移行することを検討したほうが良いでしょう。
まとめ
簡易NASと専用NASの違いを理解することは、使用目的に応じた適切な選択をするために重要です。簡易NASは手軽でコストも抑えられますが、長期的に使用する場合は専用のNASのほうが、性能や信頼性、拡張性において優れています。
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