大容量データを外付けHDDやSSDに移動する際、「どのくらい時間がかかるのか」は気になるポイントです。特に6TBという大容量になると、数時間単位の作業になるため事前の目安を知っておくと安心です。この記事ではUSB3.0接続を前提に、理論値と実測値から移動時間を解説します。
USB3.0の理論転送速度
USB3.0(USB 3.1 Gen1)は理論上、最大5Gbps(約625MB/s)の転送速度を持っています。単純計算すると、6TB(=約6,000,000MB)のデータを625MB/sで移動した場合、約2.7時間で完了する計算になります。
しかし、これはあくまで理論値であり、実際には機器の性能やファイル形式によって大きく変動します。
実測での平均速度
一般的な外付けHDD(7200rpm)のUSB3.0接続では、転送速度は100〜150MB/s程度です。この場合、6TBのコピーにはおよそ 11〜17時間 かかると考えられます。
一方で、外付けSSDを利用すれば300〜500MB/s程度の速度が期待できるため、6TBのコピーでも 3〜6時間程度 に短縮できます。
ファイルサイズによる影響
大容量の動画ファイルなど、サイズが大きいファイルのコピーは比較的スムーズに進みます。反対に、数百万単位の小さいファイルをコピーする場合、ファイル管理のオーバーヘッドが増えるため、速度が大幅に低下する可能性があります。
例えば、1GB以上の大きなファイルだけで構成されたデータなら10時間前後で済むこともありますが、数KB〜数MBの小さいファイルばかりなら20時間以上かかるケースもあります。
実例:6TBバックアップのケース
・外付けHDD(150MB/s前後):約15時間
・外付けSSD(400MB/s前後):約4時間
・RAID構成の外付けストレージ(600MB/s以上):3時間未満で完了
このように、利用するストレージの種類や環境によって大きく差が出るのが実情です。
効率よくデータ移動するための工夫
- 可能であればSSDを利用する
- USB3.0ポートではなくUSB3.1やUSB3.2対応ポートを使用
- デフラグや最適化でHDDの断片化を減らす
- 電源オプションを高パフォーマンスに設定
これらの工夫で転送速度を安定させることができます。
まとめ
USB3.0で6TBのデータを移動する場合、
・HDDなら約11〜17時間
・SSDなら約3〜6時間
程度が現実的な目安です。理論値だけを信じるのではなく、実際の環境に応じて時間を見積もることが重要です。長時間のデータコピーを行う場合は、転送中にPCがスリープしないよう設定を見直すのも忘れずに行いましょう。
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