近年、スマートウォッチは歩数や心拍数だけでなく、心電図(ECG)や血圧の測定ができると謳う製品も増えています。しかし「正確性」や「信頼性」という観点では大きな差があり、購入時に注意すべきポイントがあります。ここでは心電図・血圧測定機能を持つスマートウォッチの実情や選び方について解説します。
心電図や血圧を測れるスマートウォッチは存在する?
結論から言えば、心電図測定機能を搭載したスマートウォッチは複数存在します。代表的なのは以下のブランドです。
- Apple Watch(ECG機能):医療機器認定を受け、一定の信頼性あり
- Samsung Galaxy Watchシリーズ:心電図・血圧機能あり(一部地域で制限あり)
- HUAWEI Watchシリーズ:血圧計搭載モデルは日本未発売が多いが、心電図対応モデルは存在
一方で、1万円前後の無名メーカー製品で「血圧測定可」と表記されているものは、あくまで参考値レベルであり、医療用の血圧計の代替にはなりません。
医療機器認定と信頼性
スマートウォッチの測定値を「健康管理の目安」として使うのは有効ですが、診断目的で使うには医療機器認定を受けている製品が必須です。Apple WatchやHUAWEIの一部モデルは認定を受けていますが、安価な製品の多くは対象外です。
実例:HUAWEI Watch Dは血圧測定機能を備え、空気袋を内蔵したベルトで計測する方式を採用しており、医療機器認証を取得しています。これにより参考程度ではなく、より信頼性の高い数値が得られます。
安価なスマートウォッチは使えるのか?
1万円以下のスマートウォッチにも血圧や心電図を謳うものがありますが、多くはセンサー技術が簡易的であり、体調変化の傾向を見る程度にとどまります。怪しい日本語説明や不明確なメーカーの製品は、サポートやアプリの継続性にも不安が残ります。
ただし「参考値でもいいから目安がほしい」という使い方なら、ある程度役に立つ場合もあります。特に健康習慣の意識づけとしては効果的です。
おすすめの選び方
信頼性を重視するか、コストを抑えるかによって選び方が変わります。
- 精度重視:Apple Watch、Galaxy Watch、HUAWEI Watch Dなど医療認証ありのモデル
- コスト重視:有名ブランドのエントリーモデル(心拍計+SpO2程度)、安価な血圧計付きは参考値と割り切る
- 血圧計重視:日常的に正確な血圧を測りたいなら、腕帯式の医療用血圧計を併用する
特に血圧については、正確さを求めるなら専用の血圧計を使うのが最も安心です。
まとめ
心電図や血圧が測れるスマートウォッチは確かに存在しますが、「医療機器認定の有無」によって信頼性が大きく異なります。1万円以下の無名製品はあくまで参考値として割り切ることが大切です。健康管理をしっかり行いたいならApple WatchやHUAWEI Watch Dなどの認定製品を選び、コストを抑えたい場合は「傾向を見るツール」として利用するのがおすすめです。
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