ASUSのX1504VAなど最新世代のノートパソコンでは、従来のBIOS設定画面と異なり、CPU電力制限に関する詳細な調整項目が見当たらないケースがあります。特に第13世代Intel Core i7を搭載したモデルでは、UEFIやMyASUSのAdvanced Settingに「Internal CPU Power Management」などの項目が表示されず、ユーザーが戸惑うことも少なくありません。この記事では、その背景と代替策について詳しく解説します。
最新ASUSノートで電力管理項目が見えない理由
近年のASUSノートPCでは、安定性や製品保証の観点から、一般ユーザーがCPUの電圧や電力制限を自由に変更できない仕様になってきています。特に「MyASUS In UEFI」では、電力管理に関する詳細設定が非表示化されている場合が多く、これはメーカー側が不具合や過度な発熱を防ぐための対策です。
そのため、従来のようにBIOS内で直接「PL1」「PL2」などの制限値を編集することが難しくなっています。
代替策1:Intel XTUを利用する
ASUS機でも使用可能な方法の一つが、Intel公式のチューニングツール「Intel XTU」です。ただし、このソフトで設定できる項目は限定的であり、再起動のたびにリセットされる制約もあります。そのため、日常的に使う場合は起動後に再設定が必要です。
例として、ターボブーストの持続時間や軽微な電力制御は可能ですが、BIOSレベルでの恒久的な設定変更には対応していません。
代替策2:Throttlestopの活用
もう一つの方法は「Throttlestop」と呼ばれるツールを使うことです。こちらは非公式のアプリですが、多くのユーザーが電力管理やクロック調整に利用しています。ただし、安定性やセキュリティ面では自己責任での利用が求められます。
特にビジネス用PCとしてASUSが提供しているモデルでは、セキュリティポリシーの関係でこうしたソフトの利用が制限される場合もあります。
代替策3:Windows上の省電力設定
BIOSや外部ツールが使いにくい場合、Windowsの電源オプションで「電源プランの詳細設定」を見直す方法も有効です。プロセッサの最大動作状態を調整することで、消費電力や発熱を抑えることができます。
例えば「最大のプロセッサの状態」を80~90%に設定すれば、CPUが不要に高クロックで動作するのを防げます。これは特に発熱やファン音が気になる環境で効果的です。
今後の展望とメーカー対応
ASUSの最新モデルでは、BIOSの自由度が制限される一方で、MyASUSアプリやArmoury Crateを通じた電力管理が進化しています。今後はソフトウェア側で安全に電力調整を行う設計が標準化していく可能性があります。
また、ハイエンドのROGシリーズなどでは引き続き詳細なBIOS設定が可能なモデルもあるため、製品ラインごとの特性を理解して選ぶことが重要です。
まとめ
ASUS X1504VAではBIOS上で「CPU電力制限」を直接変更する項目は存在しない場合が多く、これはメーカー仕様によるものです。その代替策としてはIntel XTUやThrottlestopの利用、あるいはWindows電源オプションの調整が現実的な方法となります。より高度なチューニングを求める場合は、BIOS設定が開放されているゲーミングモデルを選択するのも一つの手です。まずは安全にできる範囲で調整を試してみるのが良いでしょう。
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