複数のHDDからデータを1つのHDDにまとめる際、robocopyを使用することで効率的にコピーが可能です。しかし、コピー先のデータを削除せずにコピーを行いたい場合、robocopyのコマンドで適切なオプションを指定する必要があります。この記事では、robocopyでデータをコピーし、削除を防ぐ方法について詳しく解説します。
1. robocopyとは?
robocopy(Robust File Copy)は、Windowsに搭載されているコマンドラインツールで、ファイルやディレクトリを高速でコピーするために使用されます。特に、ネットワーク越しのコピーや大容量ファイルの転送に強力な機能を持っており、ファイルの属性やタイムスタンプも保持できます。
2. robocopyを使ってHDDのデータをコピーする方法
robocopyでデータをコピーする基本的なコマンドは以下の通りです。
robocopy <ソースディレクトリ> <ターゲットディレクトリ> /E
このコマンドは、指定されたソースディレクトリからターゲットディレクトリに全てのファイルをコピーします。/Eオプションはサブディレクトリを含めてコピーするオプションです。
3. コピー先のデータを削除しないようにするには?
デフォルトのrobocopyコマンドは、コピー先に同じファイルが存在する場合、それを上書きします。しかし、コピー先のデータを削除せず、あくまで新しいファイルを追加したい場合は、/XNオプションを使用します。これにより、コピー先にある同じファイルは上書きされません。
robocopy <ソースディレクトリ> <ターゲットディレクトリ> /E /XN
このコマンドで、既存のファイルを削除せず、新しいファイルを追加することができます。
4. その他の便利なオプション
robocopyには他にも便利なオプションがいくつかあります。例えば、/COPYALLオプションを使用すると、ファイルの属性やタイムスタンプをすべてコピーすることができます。また、/R:5や/W:5のオプションを追加することで、コピー失敗時のリトライ回数や待機時間を設定することができます。
robocopy <ソースディレクトリ> <ターゲットディレクトリ> /E /XN /COPYALL /R:5 /W:5
5. コピーの完了後に確認する方法
robocopyはコピーが完了すると、コマンドラインに進捗状況やエラーが表示されます。エラーが表示されないことを確認して、コピーが成功したことを確認してください。また、必要に応じて、/LOGオプションを使用して、コピーの結果をログファイルとして保存することができます。
robocopy <ソースディレクトリ> <ターゲットディレクトリ> /E /XN /COPYALL /LOG:copylog.txt
これにより、ログファイルに詳細な結果が保存され、後で確認することができます。
6. まとめ
robocopyを使用してHDD間でデータをコピーする際、削除せずに新しいデータだけを追加したい場合は、/XNオプションを使用することで、コピー先のデータが削除されることを防ぐことができます。さらに、/Eや/COPYALLオプションを活用することで、より精密なコピー作業を行うことができます。これらのオプションをうまく活用し、効率的にデータを移行しましょう。


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