Blenderで3Dプリンター向けモデリングを行っているとき、CPUの稼働状況に差があり、特に一つのコアが100%に達していることがあります。これは、Blenderが必ずしもマルチスレッド処理を効果的に使用していないためです。この記事では、Blenderで複数コアを効率的に使用する方法について解説します。
1. Blenderのマルチスレッド対応
Blenderはレンダリングやシミュレーション、モデリングなどでマルチスレッドを使用しますが、その動作は作業の種類や設定によって異なります。Blenderの一部機能(特にモデリングやスカルプティング)では、必ずしも全てのコアを活用しきれないことがあります。
しかし、レンダリングやアニメーション作成などの重い作業では、Blenderは複数のコアを効果的に使用できます。CPUのパフォーマンスを最大限に引き出すためには、設定の調整が必要です。
2. Blenderの設定でCPUを効率的に活用する
Blenderで複数コアを効率的に使うためには、以下の設定を確認してみましょう。
- システム設定の確認:Blenderの「Edit」→「Preferences」→「System」から「Threads」の設定を確認します。ここで使用するスレッド数を手動で設定できます。
- CPUレンダリングの設定:レンダリング時に「Cycles」レンダーエンジンを使用する場合、レンダリング設定で「CPU」や「CUDA」「OpenCL」などの選択肢を確認し、CPUのスレッドを最大限に使うように設定します。
- オーバークロック:CPU性能を向上させるために、BIOSでオーバークロック設定を行うとさらに効率的に作業が進みますが、安定性のためには慎重に行う必要があります。
3. AMD Ryzen9 7900XとBlenderの組み合わせ
AMD Ryzen9 7900Xは、12コア24スレッドを搭載しており、Blenderでのパフォーマンスが非常に高いCPUです。このプロセッサは、特にレンダリングやシミュレーション処理において優れたマルチスレッド性能を発揮します。Blenderのレンダリングでパフォーマンスを最大化するためには、上記の設定を有効にすることで、複数コアをフルに活用することができます。
ただし、モデリング作業やスカルプティングにおいては、Blenderが全コアをフルに使用するわけではなく、単一コアの性能が重要になる場合もあります。
4. まとめとアドバイス
Blenderでの作業中に複数コアを効率的に使いたい場合は、レンダリングやアニメーション作成の際に「Cycles」レンダーエンジンを使用し、設定で最大スレッド数を設定することが大切です。また、システムの設定やオーバークロックを検討することで、AMD Ryzen9 7900Xのパフォーマンスを最大化できます。
モデリングやスカルプティング作業では、必ずしもすべてのコアがフル活用されないことを理解し、作業の種類に合わせたパフォーマンス調整が重要です。
コメント