ノイズキャンセルイヤホンの仕組みと逆位相の音の概念について

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ノイズキャンセルイヤホンの仕組みは、逆位相の音を使って外部の音を打ち消すものですが、実際にその仕組みや「逆位相」の概念について理解するのは少し難しいかもしれません。この記事では、ノイズキャンセリング技術の基本的な仕組みと、それに関連する音の極性(位相)についてわかりやすく解説します。

ノイズキャンセリングとは?

ノイズキャンセリング(ノイズキャンセル)とは、イヤホンやヘッドフォンに搭載されたマイクが周囲の音を拾い、その音に逆位相の音波を加えて音を打ち消す技術です。この逆位相の音波は、元の音の波形と正反対の波形を持っており、2つの音波が相殺し合うことで、騒音を低減します。

例えば、外部の車の音や人の話し声を拾ったとき、その音に逆位相の音波を重ねることで、耳に届く音を減らすことができます。これにより、イヤホンをつけたときに外の音を遮断する効果が得られます。

音の極性(位相)とは?

音波は、空気中を伝わる振動です。この振動には、波の山(圧力が高い部分)と谷(圧力が低い部分)が交互に現れます。この山と谷が時間的に繰り返されることで音が伝わります。

「逆位相」というのは、簡単に言うと、山と谷が反転した音の波形を指します。例えば、ある音が山の部分で圧力を上げるなら、その逆位相の音は谷の部分で圧力を上げ、山と谷が打ち消しあって、音が相殺されるのです。この相殺作用がノイズキャンセリングの基本的な仕組みです。

イヤホンの隙間から入る音に極性はあるのか?

イヤホンに隙間があると、外部の音がイヤホン内に入り込むことがあります。この音にも極性(位相)は存在します。外部の音波がイヤホンのマイクに届くと、イヤホンはその音波の位相を検出し、それに反対の位相の音を生成して打ち消すことになります。

ですので、隙間から入ってくる音にも、当然ながら極性(位相)があるため、ノイズキャンセリングはその音を「打ち消す」ことが可能です。ただし、イヤホンの設計によっては、音の一部が十分に打ち消されないこともあります。そのため、完全なノイズキャンセルを実現するためには、イヤホンのフィット感やデザイン、さらにマイクと音波処理の精度が重要となります。

まとめ

ノイズキャンセリングイヤホンは、外部の音を拾い、その音に逆位相の音を重ねることで音を打ち消す仕組みです。この際、音波には必ず極性(位相)が存在し、逆位相の音波を使って外部の音を打ち消します。イヤホンの隙間から入ってくる音にも極性はあるので、ノイズキャンセリング技術はそれに対応して打ち消すことが可能です。ただし、イヤホンの性能やフィット感により、完全に音を遮断することができるかどうかは異なる場合があります。

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