キヤノンのPowerShot SX720 HSは、光学40倍ズームを搭載し、焦点距離4.3~172mm(24~960mm相当)で広い撮影範囲をカバーします。しかし、同じ被写体を同じ距離で撮影してみた結果、ズーム倍率が期待よりも25~26倍程度しか大きくならないことがあります。本記事では、その理由と改善方法を解説します。
1. 光学ズームとデジタルズームの違い
PowerShot SX720 HSは光学ズームとデジタルズームの両方を提供しています。光学ズームはレンズの物理的な動きで被写体を拡大するのに対し、デジタルズームは画像をトリミングして拡大する方法です。
ズーム倍率が期待通りにいかない場合、カメラの設定や撮影モードによってはデジタルズームが使われていることが原因の可能性があります。デジタルズームは画質の劣化を招くため、可能であれば光学ズームだけで撮影するようにしましょう。
2. ズームレンズの最大倍率での撮影
光学ズームの最大倍率(40倍)を使用するには、ズームレンズが完全に伸びきった状態で撮影する必要があります。ズームレンズが途中で止まっている場合や、途中の焦点距離で撮影している場合、倍率が小さくなります。
撮影時にレンズが最長の焦点距離である172mmまで完全にズームされていることを確認してください。レンズが完全に伸びていないと、ズーム効果が十分に得られません。
3. 焦点距離の確認と設定
ズーム倍率が期待通りにいかない場合、カメラの設定で焦点距離が最適に調整されていない可能性もあります。撮影モードやシーンセレクションの設定が影響していることがあります。
特に、デフォルメ効果や特定の撮影モードが適用されている場合、最大ズームが制限されることがあります。カメラの設定を見直し、通常の撮影モードに戻して、再度ズームしてみてください。
4. 撮影環境と手ブレの影響
ズームを最大にした場合、手ブレの影響を受けやすくなり、画質が低下していると感じることがあります。これが、ズーム倍率が低く感じられる原因の一つです。
安定した撮影を行うためには、三脚を使用するか、手ブレ補正機能(IS)を有効にして撮影することをお勧めします。また、被写体が動いている場合、手ブレを抑えるためにシャッタースピードを上げることも効果的です。
5. まとめ
PowerShot SX720 HSのズーム倍率が期待通りにならない理由は、光学ズームとデジタルズームの違い、ズームレンズの最大倍率の設定、焦点距離の調整、手ブレなどの撮影環境が影響している場合があります。これらの要因を確認し、最適な設定と撮影方法を試すことで、最大倍率のズーム効果を十分に活かすことができます。


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