コシナから販売されているNOKTON Vintage Line 75mm F1.5 AsphericalとAPO-ULTRON 90mm F2、どちらのレンズがポートレートやスナップ撮影に適しているのか迷っている方のために、それぞれの特徴を比較し、選び方を解説します。特に、VintageシリーズとULTRONシリーズの違いや、それぞれのレンズの性能について詳しく掘り下げていきます。
1. NOKTON Vintage Line 75mm F1.5 Asphericalの特徴
NOKTON Vintage Line 75mm F1.5 Asphericalは、クラシックなデザインと高い光学性能が特徴のレンズです。明るいF1.5の開放絞りを持ち、背景が美しくぼけるため、ポートレート撮影に適しています。2019年に発売されたこのレンズは、非常にシャープでありながらも優れたボケ味を持っており、被写体を際立たせる効果があります。
その一方で、レンズの設計が少し古いこともあり、最新の光学技術には劣る部分もあります。しかし、ヴィンテージライクな質感や独特の色味が好きな方には非常に魅力的な選択肢となります。
2. APO-ULTRON 90mm F2の特徴
一方、APO-ULTRON 90mm F2は2024年に発売された比較的新しいレンズで、非常にシャープで色収差が少ない設計が特徴です。APO(アポクロマート)設計により、色収差がほとんど発生せず、鮮明な描写を提供します。また、F2という開放絞りでも十分に美しいボケを実現できるため、ポートレートやスナップ撮影に非常に適しています。
さらに、ULTRONシリーズのレンズはコンパクトで軽量なため、携帯性にも優れています。特に手持ち撮影が多い方や、スナップを撮る方には扱いやすいレンズです。
3. VintageシリーズとULTRONシリーズの違い
「Vintage」と「ULTRON」シリーズにはいくつかの違いがあります。Vintageシリーズは、主にクラシックなデザインや独特のボケ味を提供するレンズが多いです。一方、ULTRONシリーズは、現代的な設計でより高い光学性能を持ち、シャープで色収差の少ない描写を実現しています。
したがって、ヴィンテージ感のある写真や、特有の質感を重視するのであればNOKTON Vintage Line、より現代的でシャープな描写を求めるのであればAPO-ULTRONを選ぶと良いでしょう。
4. ポートレートとスナップ撮影における最適なレンズ選び
ポートレート撮影では、ボケ味が重要な要素となります。NOKTON 75mm F1.5は開放絞りがF1.5と非常に明るいため、背景を美しくぼかすことができ、被写体を際立たせる効果が得られます。一方で、APO-ULTRON 90mm F2は少し絞りが小さいですが、色収差が少なく、鮮明で高コントラストな描写が可能です。
スナップ撮影では、軽量でコンパクトなAPO-ULTRON 90mm F2の方が扱いやすく、シャープでクリアな描写が得られるため、動きのある被写体や遠くの被写体を撮影する際に便利です。
まとめ
最終的に、NOKTON Vintage Line 75mm F1.5とAPO-ULTRON 90mm F2の選択は、撮影スタイルや求める描写に依存します。ヴィンテージ感と美しいボケ味を重視する方にはNOKTON、シャープな描写と現代的な性能を求める方にはAPO-ULTRONが適していると言えるでしょう。どちらも優れたレンズですが、撮影するシーンに最適なレンズを選ぶことが大切です。


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