PC起動時に「新しいCPUがインストールされている」「TPM/PSP NVが破損している」といったエラーメッセージが表示され、さらにBitLocker回復キーの入力が求められる問題が発生することがあります。この記事では、SSD内のデータを保持しながら正常にPCを起動する方法を解説します。
エラーメッセージの原因と問題の特定
「新しいCPUがインストールされている」「TPM/PSP NVが破損している」というメッセージは、主にTPM(トラステッドプラットフォームモジュール)関連の問題が原因です。TPMはPCのセキュリティ機能の一部であり、BitLockerの回復キーや暗号化の管理に使用されます。
このエラーが表示された場合、PCのハードウェアに変更が加わったか、TPMの設定に何らかの異常が発生した可能性があります。通常、TPMのリセットや設定の変更が必要ですが、それがうまくいかない場合、BitLockerの回復キー入力画面が表示されることがあります。
TPMリセット後にBitLocker回復キーが要求される理由
TPMをリセットすると、PCのセキュリティ状態がリセットされるため、BitLockerは自動的に回復キーを要求します。これはセキュリティ上の措置であり、PCのデータが保護されていることを確認するためです。回復キーがない場合、データへのアクセスができなくなる可能性があります。
回復キーを見つけるには、Microsoftアカウントに関連付けられている場合や、PCを購入した際に提供された回復キーを使用することが求められます。
回復ドライブやスタートアップ修復がエラーになる場合の対処法
回復ドライブを作成したもののエラーコードが出る、スタートアップ修復ができない場合は、以下の手順を試してください。
- 1. Windowsインストールメディアを再作成:USBドライブを使用して、Windows 11のインストールメディアを作成し、PCを起動します。その後、修復オプションから「コマンドプロンプト」を選択し、手動で修復作業を試みることができます。
- 2. CHKDSKを使用したディスク修復:コマンドプロンプトで「chkdsk /f /r C:」を実行し、ディスクのエラーチェックと修復を試みます。
- 3. SFCスキャンでシステムファイルを修復:コマンドプロンプトで「sfc /scannow」を実行して、システムファイルの修復を試みます。
データを保持したまま正常に起動する方法
データを保持しながら正常にPCを起動するには、以下の手順が有効です。
- 1. セーフモードで起動:Windows 11のインストールメディアから起動後、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選択し、セーフモードで起動します。セーフモードで起動できた場合、バックアップを取ることができます。
- 2. 外部ストレージでのバックアップ:セーフモードで起動できた場合、外部ストレージに重要なデータをバックアップしておきましょう。その後、再インストールを試みることができます。
- 3. システムの復元:システムの復元ポイントを使用して、正常な状態に戻すことができる場合があります。
まとめ
TPMエラーやBitLocker回復キーの要求が表示された場合、PCのセキュリティ設定がリセットされたり、ハードウェアに変更が加わった可能性があります。回復キーがない場合や修復ができない場合、セーフモードや外部ストレージでバックアップを取るなどしてデータを保護し、その後修復作業を行うことが重要です。これらの手順で、SSD内のデータを保持しながらPCを正常に起動することができます。
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