最近のPCやマザーボードでは、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)とレガシーBIOSの互換性を持たせるための設定項目であるCSM(Compatibility Support Module)が省略されていることが増えてきました。特に、Windows 11以降は64bitのみでUEFI/GPT(GUID Partition Table)形式が必須となり、互換機能が必要なくなったことが影響しているかもしれません。本記事では、CSM設定が省略される背景や、UEFIとレガシーBIOSの違いについて解説します。
UEFIとレガシーBIOSの違い
UEFIとレガシーBIOSは、PCの起動プロセスを管理するファームウェアですが、その機能や仕組みには大きな違いがあります。レガシーBIOSは、古いPCで使われていたシステムで、ハードウェアとOSを接続する際に使われていました。対して、UEFIは、より高機能で、セキュリティや起動速度、システム管理の向上を目的とした新しい規格です。
UEFIは、GPTパーティションをサポートし、より大容量のドライブに対応しているほか、セキュアブートなどのセキュリティ機能も備えています。これにより、UEFIは現代のPCにおいて標準となり、レガシーBIOSは次第に廃れつつあります。
CSM設定とその役割
CSM(Compatibility Support Module)は、UEFI環境でもレガシーBIOSのように動作するための互換モードです。これにより、旧型のハードウェアやソフトウェアでもUEFI対応PCで動作するようにすることができます。CSMが有効になっている場合、UEFIとレガシーBIOSが両方サポートされているため、古いOSやハードウェアを使っているユーザーでも移行がスムーズです。
ただし、最近では、特にWindows 11以降、64bitシステムのためにUEFIとGPTが必須となり、CSM設定が省略されることが多くなっています。これにより、古いOSやハードウェアのサポートは必要なくなり、UEFIのみに対応するマザーボードが増えてきました。
CSM設定が省略されたマザーボードの増加
最近のマザーボードでは、CSM設定項目が省略されていることが多く、これによりUEFIモード専用の起動環境が整っています。Windows 11の要件としてUEFIとGPTが推奨されていることもあり、最新のPCではCSMを使用しなくても問題なく動作するようになっています。
これにより、CSM機能が必要なレガシーBIOSのサポートが減少し、UEFIのみを使う環境が一般的になっています。これらのマザーボードでは、CSMが無くてもすべての機能が動作するため、従来のレガシーBIOSに頼る必要はありません。
Windows 11とUEFI/GPTの必須要件
Windows 11では、セキュアブートとUEFI/GPT形式が必須の要件とされています。これは、セキュリティ面を強化するため、また、より高速で信頼性の高い起動プロセスを実現するためです。GPTは、従来のMBR(マスターブートレコード)よりも大容量のディスクをサポートし、システムの管理やバックアップもより効率的に行えます。
そのため、現在のPC環境においては、UEFIモードでの起動が標準となり、レガシーBIOSはもはや必要とされない場合が多くなっています。これにより、CSM設定の必要性が減少し、最新のマザーボードではこの機能が省略されています。
まとめ
近年、PCのマザーボードではCSM設定が省略されることが増えており、特にWindows 11以降はUEFIとGPTが必須となるため、レガシーBIOSはもはや必要とされません。これにより、最新のPCではUEFI専用で動作する環境が一般的となり、古いハードウェアやOSをサポートする必要がなくなったことが影響しています。今後のPCでは、UEFIとGPTの環境が主流となり、より高速でセキュアなシステム運用が可能となるでしょう。


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