スポーツ撮影、特に野球のような高速で動く被写体を撮影する際には、適切なレンズ選びが重要です。ニコンのFマウントレンズの中でも、AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRとAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRはどちらも人気の選択肢です。本記事では、これら2つのレンズの特徴を比較し、スポーツ撮影に最適なレンズ選びをサポートします。
80-400mm f/4.5-5.6G ED VRの特徴
AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRは、広いズーム範囲(80mmから400mm)を提供し、特に遠距離の被写体に強みを持っています。このレンズは、野球の試合のように遠くから選手を撮影する場合に非常に便利です。また、VR(手ブレ補正)機能が搭載されているため、手持ち撮影時のブレを抑えることができます。
ただし、最大F値がf/4.5-5.6とやや暗めのため、低光量の状況ではシャッタースピードが遅くなることがあります。そのため、暗いスタジアムなどでの撮影には工夫が必要です。
70-200mm f/2.8E FL ED VRの特徴
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRは、スポーツ撮影やポートレート撮影に非常に人気の高いレンズです。特にF2.8という明るさを持っており、暗い場所でも十分なシャッタースピードを確保できます。スポーツ撮影では、速い動きに対応するために、シャッタースピードの高速化が求められますが、f/2.8の明るさがその点で非常に役立ちます。
また、70-200mmという焦点距離は、野球のようなスポーツにおいては選手を追いやすく、素早いピント合わせが可能です。手ブレ補正VR機能も搭載されているため、安定した撮影が可能です。
80-400mmと70-200mmの比較
これらのレンズの最大の違いは、ズーム範囲と明るさです。80-400mmは、広いズーム範囲をカバーするため、遠くの被写体にも対応できますが、最大F値がf/4.5-5.6であるため、低光量の撮影や動きが速い被写体の撮影には不安があります。一方、70-200mmはf/2.8という明るさを持ち、速い動きの被写体を捉える際に非常に有利ですが、焦点距離が200mmまでとなっているため、遠くの被写体を撮影する際には若干不便さを感じるかもしれません。
また、D7500のようなAPS-Cセンサーを搭載したボディで使用すると、焦点距離は1.5倍の効果を得られるため、80-400mmは実質120-600mm相当となり、遠距離の撮影に強みを持つことになります。
スポーツ撮影における選び方
スポーツ撮影を行う際には、ズーム範囲と明るさが重要な要素となります。野球などのスポーツでは、被写体が急激に動き、素早くピント合わせをする必要があるため、明るいレンズ(F2.8)の方が有利です。したがって、70-200mm f/2.8E FL ED VRは、動きの速い選手を撮影する上で非常に優れたパフォーマンスを発揮します。
一方、80-400mm f/4.5-5.6G ED VRは、より遠くの被写体を撮影するために適しており、特に野球の試合でグラウンドの遠くから選手を捉える必要がある場合に便利です。ただし、暗い環境での撮影にはF値が制約となるため、注意が必要です。
まとめ
どちらのレンズもそれぞれに優れた特徴があります。80-400mm f/4.5-5.6G ED VRは、遠距離の被写体撮影に強みを持ち、70-200mm f/2.8E FL ED VRは、速い動きの被写体を明るい条件で撮影するのに最適です。スポーツ撮影においては、動きの速い被写体を捉えやすい70-200mmが有利ですが、より遠くからの撮影が求められる場合は80-400mmを検討すると良いでしょう。最終的には、撮影環境と用途に応じて最適なレンズを選ぶことをおすすめします。


コメント