27インチ・320Hz・QD‑MiniLEDという高性能ゲーミングモニターが複数ブランドから登場していますが、その中でも「TITAN ARMY P275MS+」と「GRAPHT GR2732DML」が似ているという話をよく見かけます。本記事では“ほぼ同じ製品”と言えるのか、OEMの可能性・仕様の違い・購入時に注目すべきポイントを整理します。
両モデルの主要スペックを並べてみる
まず、それぞれの仕様を比較してみましょう。
| モデル | 解像度/パネル | リフレッシュレート | バックライト/ローカルディミング | その他特徴 |
|---|---|---|---|---|
| TITAN ARMY P275MS+ | 27インチ/WQHD(2560×1440)/Fast IPS+量子ドット | 最大320 Hz | Mini LED/1152ゾーンローカルディミング/HDR1000対応 | DyDs(黒挿入)モード・HDMI2.1×2・PBP/PIP対応 [参照] |
| GRAPHT GR2732DML | 27インチ/WQHD(2560×1440)/Fast IPS(量子ドット) | 最大320 Hz/応答1ms | QD‑MiniLED/1152ゾーンローカルディミング/HDR1000対応 [参照] | 残像低減機能「MPCS TECH」搭載・スタンド付・スタンドレス2タイプ [参照] |
このように、数字としては非常に近似しています。特に「27インチ/WQHD/320Hz/量子ドット+MiniLED」という文言が両モデルで共通しています。
“ほぼ同じ”と判断できる根拠と注意点
似ているモデルが複数出てくる背景には、ゲーミングモニター分野における「パネル・バックライト・回路設計を共通OEM化し、各ブランドが微調整を加えて販売」という流れがあります。
例えば、TITAN ARMYのP275MS+では「1152ゾーンのローカルディミング」「320Hz」「DyDsモード」などが明記されており [参照]、GRAPHTのGR2732DMLでも「1,152ゾーン」「320Hz」「残像低減MPCS TECH」などが明記されています [参照]。この一致度から見て、**同一または非常に近いハードウェア・パネル構成がベース**と考えるのが合理的です。
ただし注意点として、ブランドごとのファームウェア・OSDメニュー・スタンド仕様・保証内容・付属ケーブル・出荷条件などに違いが出ることがあります。例えばスタンドレスモデル/スタンド付きモデルの有無や、付属ソフトウェアの仕様差があります。
異なる可能性がある仕様・機能の比較ポイント
ここではブランドごとに異なる可能性がある「見た目以上」の仕様差を押さえておきましょう。
- スタンド・可動域/VESA対応:たとえばGR2732DMLではスタンドレスモデルとして「モニターアーム前提」での設計が明記されています [参照]。
- 残像低減方式の違い:P275MS+は「DyDs(黒挿入)モード」、GR2732DMLは「MPCS TECH(残像低減+ローカルディミング連動)」という名称が使われています。それぞれ挙動・明るさ低下などで体感に差がある可能性があります。
- 保証・国内サポート体制:ブランドによって安心感やプロモーション、延長保証の有無に差が出ることがあります。レビューではP275MS+が「5年保証延長も可」との記述もあります [参照]。
購入時に「どちらを選べばいいか」を判断するためのポイント
同じハードウェアがベースであっても「ブランド&付加価値の違い」で選び方が変わることがあります。
例えば、以下の観点を意識して比較してみましょう。
- 価格差:両者が市場に出てきたタイミング・販売ルートにより価格差が出ている可能性があります。
- セット内容:付属ケーブル(HDMI2.1/DP1.4)、リモコン、ソフトウェア、スタンド仕様がどう異なるか。
- ブランドサポート:国内向けサポート/保証期間/レビューでのアフターサービス評価。
- 用途特化の要件:映像編集や色域重視なら色域・キャリブレーション済みか、FPS用途なら残像低減方式の体感レビューを重視。
実例:モニターアーム/VESA前提で使いたい方は「スタンドレスモデル」が用意されているGR2732DML‑SLを検討すると適します。一方、付属スタンドがしっかりしていて設置しやすい方はP275MS+の完成度レビューも高評価です [参照]。
まとめ:実質「OEM的兄弟モデル」と見るのが妥当。ただし微差あり
結論として、「TITAN ARMY P275MS+」と「GRAPHT GR2732DML」は、仕様・スペックの観点から**ほぼ同じハードウェアを採用している可能性が非常に高い**モデルです。パンフレット上の数値が一致していることから、実質OEMまたは協業モデルと言っても過言ではありません。
ただしブランド・付属仕様・保証・残像低減モード名称などに微差があるため、購入前には「スタンド仕様」「付属ケーブル」「保証内容」「ブランド評価」といった“周辺条件”をきちんと確認することをおすすめします。


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