「スマートフォンをモバイルデータ通信に切り替えると、YouTubeなど特定の動画サイトや一部のサイトだけ見られて、その他のサイトが表示されなくなってしまった」という経験はありませんか?本記事では、そのような状況で考えられる原因と、番号を変えずにできる対策を整理します。
モバイルデータ通信で“特定のサイトだけ使える”状況が起きる仕組み
モバイル通信(4G/5G等)では、Wi‑Fiと異なりキャリアの設定や端末の通信プロファイルが直接影響します。そのため「動画サービスは使えるがウェブサイトが読めない」といった偏った挙動が起こることがあります。
例えば、端末の「APN(アクセスポイント名)設定」が誤っていたり、モバイル通信時に“プロキシ”や“VPN”が働いていて、一部の通信がブロックまたは迂回されているケースです。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
原因①:APN設定・プロキシ・DNSなど通信設定のミスマッチ
モバイル回線でウェブサイトが開けない場合、まず疑うべきはAPNの設定です。実際に「正しいAPNに手動で切り替えたら正常にサイトが表示された」という報告があります。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
また、プロキシやVPN、モバイルデータセーバー(通信制限機能)がオンになっていて、それらが原因で“動画は流せるがウェブサイトへのアクセスが制限される”という状況にもなります。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
具体例
例:Android端末で「ブラウザのみERR_CONNECTION_RESET表示、動画アプリは動く」という事例では、APNの“プロキシ設定”を削除して解決したとの記録があります。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
原因②:通信回線・キャリアの制限・着信拒否フィルターやDNSフィルター
キャリア側でモバイルデータ通信に対して特定のポートやドメインへのアクセスを制限しているケースもあります。特にMVNOや格安SIMでは、Wi‑Fiとは異なる挙動をすることがあります。
また、端末が「プライベートDNS」設定になっていたり、不適切なDNSを指定していると“使えるサービスは動くがその他はエラーになる”現象が起きることがあります。実際、「動画サイトはOKだが他のサイトはDNSエラー」という報告もあります。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
原因③:端末側の設定・アプリ別通信制限・VPNの干渉
スマホ側で「データ通信を許可しないアプリ」設定がされていると、アプリはWi‑Fi時のみ通信可能でモバイルデータ時は制限されていることがあります。特定のサイトやサービスだけ動くのはこのためです。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
また、端末にインストールされているセキュリティアプリやVPNアプリが、モバイルデータ通信時に不安定な挙動を引き起こすケースが挙げられています。例えば、VPNが自動接続になっていたためブラウザが動かず動画アプリだけ使えたという報告もあります。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
対策:番号を変えずにできるチェックリスト
以下は、スマホの番号をそのままにして、モバイルデータ通信で「一部しか見れない」問題を解決するための簡単な手順です。
- APN設定を確認・再設定:利用中のキャリア/SIMに対応したAPNを再設定しましょう。間違ったプロキシが設定されていることもあります。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
- VPNやプロキシ、モバイルデータセーバーをオフに:VPNがある場合は一時的に無効化、モバイルデータセーバーがオンならオフにしてテストを。:contentReference[oaicite:9]{index=9}
- 端末の通信許可設定を確認:設定→モバイル通信/アプリ別通信で、ブラウザや該当サイトのアプリがモバイルデータを使えるようになっているかを確認。:contentReference[oaicite:10]{index=10}
- DNS・プライベートDNSを見直す:カスタムDNSを使っている場合、まずは自動(キャリア提供)に戻す、必要があれば8.8.8.8などGoogle DNSでトライ。:contentReference[oaicite:11]{index=11}
- キャリアに相談】:これらを試しても改善しないなら、SIM/回線の状態(フィルターや制限)がないかキャリアに確認を依頼しましょう。
まとめ:動画だけ見えて他が見れない時こそ基本設定を見直そう
動画や一部のサイトだけがモバイルデータで見られて、その他のサイトやブラウザでのアクセスができないという状況は、決して番号が原因というわけではありません。まずは「通信設定(APN・DNS・VPN)」「端末の通信許可設定」「キャリアの通信条件」といった基本構成を確認することが重要です。
番号を変えずにスマホを使い続けたいなら、上記の手順を一つずつ丁寧にチェックして、問題の切り分けを行いましょう。こうした対策で多くの場合、正常な通信状態に戻すことが可能です。

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