ポートレート撮影で35mm F1.8の単焦点レンズを使用する場合、85mm F1.8と同じ画角を得るためにレンズを寄って撮影することが考えられます。しかし、画角が同じになることで、背景ボケや画質は変わらないのでしょうか?この記事では、35mmと85mmのレンズの違いと、それぞれがポートレート撮影に与える影響について詳しく解説します。
35mm F1.8と85mm F1.8のレンズ特性の違い
まず、35mm F1.8と85mm F1.8のレンズは焦点距離が異なるため、被写体との距離や背景のボケ具合に違いが出ます。35mmは広角に近く、より多くの背景を取り込むことができ、背景が広く見えることが特徴です。これに対して、85mmは望遠に近く、被写体に焦点を当てつつ背景がぼけやすくなるため、ポートレートに適した表現を作りやすいです。
また、背景ボケの量も焦点距離によって異なり、85mm F1.8ではより大きなボケを作りやすく、人物を強調することが可能です。35mmでは背景が広くなるため、ボケがやや浅く感じることがあります。
画角を合わせるために35mmで寄って撮影する場合の影響
35mmのレンズで被写体に寄って撮影した場合、画角は85mmと似たものになりますが、背景ボケや画質においては違いが生まれます。35mmレンズでは、被写体との距離が近くなるため、背景がより近くに感じられ、ぼけが浅くなることがあります。85mmレンズでの撮影では、被写体との距離があるため、背景の遠近感やぼけ具合が異なり、より自然なボケが得られます。
また、焦点距離の違いから、35mmレンズでは被写体の形が少し変形することもあります。特に、ポートレート撮影では、人物が広がって見える可能性があるため、注意が必要です。
背景ボケと画質における違い
背景ボケに関しては、85mm F1.8の方がより丸く、滑らかなボケを作りやすいです。35mmでは、ボケの形や質が少し異なり、広い背景が入りやすいため、ボケが分散して見えることがあります。
画質に関しては、レンズの設計や絞りの特性によっても異なりますが、一般的に85mm F1.8はボケ味やシャープネスにおいて優れた表現が可能です。一方で35mm F1.8は、広角ならではの広がりのある描写が得られ、風景や室内のポートレートにも適していますが、ボケや画質のクオリティは若干異なることを理解しておくと良いでしょう。
まとめ
35mm F1.8で寄って撮影しても、85mm F1.8と同じ画角にすることはできますが、背景ボケや画質には違いがあります。特に背景ボケの質や量、被写体との距離感は焦点距離に依存するため、85mm F1.8の方が自然で美しいポートレート表現が可能です。
ポートレート撮影で人物を強調し、背景を美しくぼかしたい場合は、85mm F1.8が最適です。しかし、35mm F1.8でも、広角ならではのダイナミックな撮影ができるため、シーンに応じて使い分けることをおすすめします。


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