中国版の ColorOS(Xiaomi や OPPO など一部中華スマホで使われるカスタム Android OS)を使っていて、LINE や MiFitness の通知やバックグラウンド同期が「アプリを開いたときにしか来ない」「通知が遅い/来ない」といった問題に悩む人は多いようです。本記事では、なぜそうなるのか、その原因と対策、そして中国版スマホを快適に使うための“雑学的設定”まで詳しく解説します。
なぜ中国版ColorOSで通知/同期がうまく動かないのか
中国版 ROM では、省電力やバッテリー寿命の観点から、バックグラウンド処理や通知の制限がかなり厳しく設定されている場合があります。特にアプリを最近使っていなかったり、スワイプでタスク終了した後では、バックグラウンドサービスが強制停止されやすく、通知や同期の処理が抑制されがちです。([参考記事] Why do some Chinese devices fail to receive notifications in the background?)
また、OS標準の電力管理機能やアプリ最適化機能(メモリ/バッテリーの自動最適化など)が、通知や同期の邪魔をしている可能性があります。こういった制限は、通常のグローバル版 Android より厳しく設定されているケースがあります。([参考フォーラム] Guide: Fix background notifications on China ColorOS (XDA Forums))
通知・同期を改善するための設定手順
中国版スマホで通知や同期を正常に動くようにするため、以下の設定を順にチェックしてみてください。
- アプリを「自動起動/常駐許可」に設定する
設定 → アプリ情報 → 起動管理などの欄で、対象アプリを「自動起動」「バックグラウンド実行許可」にしてください。 - 電力/バッテリー最適化をオフにする
設定 → 電池(Battery)や電力管理の設定を開き、対象アプリが“省電力対象”になっていないか確認。必要であれば「最適化を無効」「保護するアプリ」などに追加。 - 通知の詳細設定を確認
設定 → 通知とステータスバー → アプリ通知 → 対象アプリ → 通知を許可、ロック画面/ステータスバー/バナー通知などが有効になっているかチェック。特に「画面オフ時の通知」「ロック画面通知」などの設定をオンに。([ColorOSの通知設定まとめ] 通知受信を知る方法のまとめ) - タスクキル後のバックグラウンド同期を防ぐ
最近使ったアプリ一覧やタスク管理画面で対象アプリをスワイプして終了しない/近くで“ロック”や“保護”の設定があれば有効化。
もしそれでもダメなら — 回避策・代替案
上記設定をしても通知や同期が不安定な場合、以下のような方法を検討するとよいでしょう。
- 別の ROM/グローバル版 OS への書き換えを検討
中国版 ROM 特有の制限が邪魔をしている場合、グローバル版 ROM に書き換えることで背景サービスや通知が安定する可能性があります。ただし、メーカー保証や安定性が損なわれるリスクがあるため注意が必要。 - 通知や同期が軽いアプリや Web版で代替
例えば LINE のようなアプリを Web 版や軽量版アプリに切り替える、あるいは smartwatch 側アプリの同期を別方法で行うなど、構成を見直す方法もあります。
中国版スマホを使いこなすための“雑学”設定とコツ
中国版スマホを快適に使うには、次のような“ちょい足し設定”が役立ちます。
- 不要なプリインストールアプリを無効化またはアンインストール
中国版では多くの不要アプリ(中国向けサービス)がプリインストールされていることが多く、これらを無効化/アンインストールすることでメモリ・ストレージを節約し、バックグラウンドの安定性が高まることがあります。 - Language や地域設定を日本(または適切な地域)に切り替えておく
言語や地域が中国のままだと、一部アプリや通知の挙動が不安定になることがあるため、OS 設定で日本語+日本地域にしておくのがおすすめです。 - 定期的に再起動/キャッシュクリアを行う
長時間起動しっぱなしだと、キャッシュや不要なプロセスが残りやすいため、一度再起動したりキャッシュクリアを行うことで動作が安定することがあります。
よくある質問とその回答例
Q. バックグラウンド同期は絶対に無理?
A. 絶対ではありません。上記のように「自動起動許可」「省電力オフ」「通知設定の調整」などを行えば、多くの場合うまく動作します。
Q. 書き換え(ROM変更)は安全?
A. 安全とは言えません。ROM変更には保証の喪失や不具合リスクがありますので、事前に情報をよく調べ、必要ならバックアップを取ることが重要です。
まとめ
中国版 ColorOS を使っていて通知やバックグラウンド同期が弱いのは、OSレベルの省電力・アプリ管理の仕組みによることが多く、アプリの自動起動許可、省電力設定オフ、通知設定の見直しなどで改善する可能性があります。どうしても改善しない場合は、ROMの書き換えやアプリ構成の見直しといった選択肢もありますが、それぞれにメリットとリスクがあります。
中国版スマホを使うなら、こうした挙動の特徴を理解し、適切に設定することで、通知や同期の安定性をかなり高められます。本記事がその参考になれば幸いです。


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