ノートパソコンの動作が重くなった場合、HDDをSSDに交換することで大幅なパフォーマンス向上が期待できます。特に起動時間の短縮やアプリケーションの高速化が顕著に表れます。
この記事では、回復ドライブを使用して交換後のSSDにWindowsを復元する方法と、HDDを取り外す前に行っておくべき準備について解説します。
1. 回復ドライブでSSDへWindowsを復元できるか?
パソコン購入時に作成した回復ドライブを使用すれば、HDDを交換後に回復ドライブからWindowsを再インストールすることができます。ただし、以下の点に注意してください。
- 回復ドライブが正常に作成されていることを事前に確認する。
- SSDの容量が元のHDDと同等以上であること。
- 回復ドライブをUSBメモリで作成した場合、USBブートが可能であること。
回復ドライブからWindowsを復元すると、作成時の状態(初期化または購入時の設定)に戻るため、HDD内の個人データは復元されません。
2. HDDを外す前にやっておくべきこと
SSDへの交換前に、以下の準備をしておくとスムーズに作業を進められます。
■ 重要なデータのバックアップ
HDDに保存されているデータはSSDに移行されないため、事前に外付けHDDやクラウドストレージ(Google Drive, OneDriveなど)へバックアップを取っておきましょう。
■ 回復ドライブの動作確認
- USB回復ドライブをパソコンに接続する。
- BIOS(UEFI)設定を開き、USBからの起動を有効にする。
- USBブートが可能か確認し、「Windowsの回復オプション」が表示されることをチェックする。
万が一、USB回復ドライブが正常に起動しない場合は、新たに作成することを検討しましょう。
■ SSDの互換性確認
購入するSSDが、ノートパソコンに適合するかを確認してください。
- サイズ:2.5インチ SATA、またはM.2 NVMeか。
- 容量:最低でも元のHDDと同等の容量。
- 接続規格:SATA / NVMe / PCIe。
3. HDDからSSDへの交換手順
■ 手順1:HDDを取り外す
- パソコンをシャットダウンし、電源コードを抜く。
- バッテリーを取り外す(可能な場合)。
- HDDが格納されているカバーを開ける。
- HDDを慎重に取り外す。
■ 手順2:SSDを取り付ける
- 新しいSSDをHDDがあった場所に挿入する。
- しっかりと固定し、カバーを元に戻す。
- バッテリーを取り付ける(可能な場合)。
■ 手順3:回復ドライブからWindowsを再インストール
- USB回復ドライブを接続し、パソコンを起動する。
- BIOS(UEFI)でUSBブートを設定する。
- Windows回復オプションで「PCのリカバリ」を選択。
- 画面の指示に従い、WindowsをSSDに再インストールする。
4. 交換後の最適化
SSDに交換した後、さらに快適に使うための設定を行いましょう。
■ Windowsの設定変更
- 「デフラグの無効化」:SSDでは不要。
- 「TRIMの有効化」:SSDの寿命を延ばす。
- 「仮想メモリの設定最適化」:必要に応じて変更。
■ Windows Updateとドライバー更新
Windowsのアップデートとドライバー更新を行い、システムの最新化を忘れずに。
5. まとめ
HDDからSSDへの交換は、ノートパソコンの動作を劇的に向上させる方法です。回復ドライブを利用すれば、クローン作業をせずにWindowsを再インストールできます。
- SSD交換前に重要なデータのバックアップを取る。
- 回復ドライブが正常に動作することを確認する。
- 交換後はWindowsを再インストールし、必要な設定を行う。
適切な準備と手順を踏めば、初心者でもSSDへの交換はスムーズに進められます。
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