3DプリンターのAnycubic Mega Sを久しぶりに使用した際に、ノズルの移動挙動が以前とは異なり、ラフトを印刷する前に斜めに下降するようになった場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、その原因と対処法を解説します。
1. ファームウェアの更新が影響している可能性
久しぶりに使用した際にノズルの移動方法が変わっている場合、ファームウェアの自動更新または設定変更が行われた可能性があります。
- 確認方法: プリンターの設定画面から現在のファームウェアのバージョンを確認し、公式サイトの最新バージョンと比較する。
- 対処法: 以前のバージョンのファームウェアをダウンロードしてインストールし直すことで、元の挙動に戻せる可能性があります。
2. ステッピングモーターのリセットやキャリブレーション
ステッピングモーターの初期化が適切に行われていないと、ノズルの移動ルートが変更されることがあります。
- 確認方法: プリンターの「ホームポジションに戻す」コマンドを実行し、通常通りの動作をするか確認。
- 対処法: EEPROMのリセットを行い、プリンターを初期状態に戻してから再度試す。
3. Gコードの設定変更
スライサーソフト(Cura、PrusaSlicer など)の設定によって、ノズルの初動が変化することがあります。
- 確認方法: Gコードの開始スクリプトを確認し、余分なZ軸の移動指示が追加されていないかチェックする。
- 対処法: Gコードを編集し、以前の設定に戻すか、初期Gコードのリセットを試みる。
4. 物理的なズレやベッドレベリングの影響
長期間使用していない間に、物理的なズレが生じている可能性もあります。
- 確認方法: ベッドレベリングが正しく行われているか、ノズルの高さが適切かを手動で確認。
- 対処法: オートレベリングを実行し、ノズルとベッドの距離を適切に調整する。
5. まとめ
Anycubic Mega Sのノズル移動が変わった場合、以下のポイントを確認すると解決する可能性があります。
- ファームウェアのバージョンが変更されていないかチェックし、必要ならダウングレードする。
- ステッピングモーターのリセットやキャリブレーションを試す。
- スライサーソフトのGコード設定を確認し、不要なZ軸移動が含まれていないか確認する。
- 物理的なズレをチェックし、ベッドレベリングを実施する。
これらを試しても改善しない場合は、プリンターの設定を初期化してみることもおすすめです。
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