カメラやレンズのスペック表を見ると、「焦点距離70-200mm」と書かれている一方で、「35mm判換算140-400mm相当」などと表記されていることがあります。カメラ初心者にとっては「実際は200mmなのに、なぜ400mmになるの?」と疑問に感じることも少なくありません。この記事では、焦点距離と換算焦点距離の違い、そして200mmが400mm相当と表記される理由をわかりやすく解説します。
まず知っておきたい「焦点距離」とは
焦点距離とは、レンズの中心からイメージセンサーまでの距離を表した数値です。単位はmmで表記され、数値が大きいほど遠くの被写体を大きく写せる望遠レンズになります。
例えば50mmは標準レンズ、200mmは望遠レンズという位置付けです。この焦点距離自体はレンズの物理的な性能を示しており、カメラ本体が変わってもレンズの焦点距離は変化しません。
つまり200mmレンズは、どのカメラに装着しても物理的には200mmのままです。
なぜ200mmが400mm相当になるのか
ここで関係するのがイメージセンサーのサイズです。
フルサイズセンサーより小さいAPS-Cセンサーやマイクロフォーサーズセンサーでは、撮影範囲が狭くなるため、結果的に被写体が大きく写って見えます。
例えばマイクロフォーサーズ機はフルサイズの約2倍の換算係数を持つため、200mmレンズを装着すると画角は400mm相当になります。
重要なのは、レンズが400mmに変化したのではなく、400mmレンズで撮影した時と同じ範囲が写るという意味です。
換算焦点距離とは何か
換算焦点距離とは、フルサイズカメラを基準にしたときにどの程度の画角になるかを示した数値です。
| センサーサイズ | 換算係数の目安 | 200mm装着時の換算焦点距離 |
|---|---|---|
| フルサイズ | 1.0倍 | 200mm相当 |
| APS-C(キヤノン) | 約1.6倍 | 約320mm相当 |
| APS-C(ソニー・ニコンなど) | 約1.5倍 | 約300mm相当 |
| マイクロフォーサーズ | 約2倍 | 400mm相当 |
このように同じ200mmレンズでも、装着するカメラによって見える範囲が変わります。
実際の撮影では何が変わるのか
例えば野鳥撮影を考えてみましょう。
フルサイズ機に200mmレンズを装着した場合よりも、マイクロフォーサーズ機に同じ200mmレンズを装着した方が鳥が大きく写ります。
そのため望遠撮影を重視する人は、小型センサー機の換算焦点距離のメリットを活かして撮影することがあります。
ただし背景のボケ方や高感度性能などはセンサーサイズの影響を受けるため、単純に「換算焦点距離が大きい方が優秀」というわけではありません。
メーカーが400mm相当と表記する理由
メーカーは異なるセンサーサイズのカメラ同士を比較しやすくするために換算焦点距離を記載しています。
もし換算表記がなければ、初心者は200mmレンズ同士でも実際の写り方の違いを理解しにくくなります。
そのためカタログや製品ページでは「実焦点距離」と「35mm判換算焦点距離」の両方が記載されることが一般的です。
まとめ
焦点距離200mmなのに400mmと表記されるのは、センサーサイズによる画角の違いを補正した「35mm判換算焦点距離」が使われているためです。
レンズそのものが400mmになるわけではなく、フルサイズ機で400mmレンズを使った時と同じ範囲が写ることを意味しています。
カメラやレンズを比較する際は、実焦点距離だけでなく換算焦点距離も確認することで、実際の撮影イメージをより正確に把握できるようになります。


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