3Dプリンターでの印刷時、複数の印刷物を同時に行う場合、移動時に他の印刷物に引っかかることがあります。これが原因でトラブルや印刷品質の低下が生じることもあります。この記事では、Anycubic Slicerを使用して、印刷箇所から次の印刷箇所に移動する際に少し上昇する設定方法について解説します。
Anycubic Slicerでの印刷移動設定
Anycubic Slicerでは、印刷ヘッドが次の印刷箇所に移動する際に自動的に上昇する機能は標準では搭載されていません。しかし、Gコードを手動で編集したり、スライサーの設定を調整することで、印刷中の移動を工夫することができます。
まずは、スライサーの設定画面で「Z軸のリトラクション」を調整することで、印刷ヘッドが移動時に少しだけ上昇するようにすることができます。これにより、他の印刷物と接触するリスクを減少させることが可能です。
印刷中の移動時に上昇させる方法
Anycubic Slicerの設定で、印刷ヘッドが移動時に上昇する設定を行うには、「Lift Z」や「Z-hop」のオプションを使用します。これにより、ノズルが他の印刷物に接触するリスクを減らすことができます。
具体的には、スライサーの「プリント設定」や「詳細設定」内にある「移動時のZ軸の高さ」設定を調整します。これにより、移動中にZ軸が一定の高さだけ上昇し、他のプリント物に引っかかる問題を回避できます。
複数印刷物を扱う際のトラブル回避のコツ
複数の印刷物を同時にプリントする場合、印刷物の配置が重要です。なるべく互いに干渉しないような配置を心がけ、十分なスペースを確保しましょう。また、スライサーの「インターバル」設定を調整することで、印刷物同士の接触を避けることができます。
さらに、移動時にスピードを落とす設定を行うと、ヘッドが急に動かないため、トラブルを減少させることができます。スライサーの「移動速度」や「リトラクション設定」などを見直して、安定した印刷を実現しましょう。
Gコードのカスタマイズで問題解決
もしスライサーの設定で十分に対応できない場合、Gコードを直接編集する方法もあります。Gコード内で移動中にZ軸を調整するコマンド(例:G1 Z20)を追加することで、特定の移動時に印刷ヘッドが上昇するように設定できます。
ただし、この方法は高度な設定を必要とするため、十分に理解した上で編集するようにしましょう。間違った編集は印刷品質やプリンターの動作に影響を与える可能性があります。
まとめ
Anycubic Slicerでの印刷時に、移動箇所から次の印刷箇所まで移動する際にヘッドが少し上昇する設定を行うことで、他の印刷物との干渉を減らし、トラブルを回避することができます。設定画面の「Z-hop」や「Lift Z」機能を使うことで、簡単に対応できます。また、印刷物の配置や移動速度を調整することでも、安定した印刷環境を作ることが可能です。
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