東芝業務用エアコンの室内機に電源が来ない原因と確認すべきポイント

エアコン、空調家電

東芝の業務用エアコン(室外機1台・室内機2台・4方向タイプ)を使用していて、室外機には200Vが来ているにもかかわらず、室内機には電源が供給されていないという現象は、業務用空調機器でしばしば見られるトラブルの一つです。この記事では、室内機に電圧が届かない原因として考えられる点や確認すべき項目について、実際の施工・保守の現場での知見をもとにわかりやすく解説します。

まず確認すべき基本の配線と電圧

業務用エアコンでは、一般に室外機からの電源供給が室内機にも配線され、制御信号や運転電源を共有する仕組みになっています。したがって、室外機に200Vが正常に供給されていても、以下のような要因によって室内機に電気が届かないことがあります。

  • 室外機と室内機の中継基板の不良
  • 接続端子の緩みや腐食
  • ヒューズ切れや遮断器のトリップ
  • 制御基板またはリレーの故障

まずは、端子台・電源ケーブル・ヒューズの接続状態をテスターで確認し、物理的な断線や電圧の有無をチェックしましょう。

ヒューズ切れやブレーカーの確認

東芝の業務用エアコンには、室内機側に過電流保護用のヒューズやミニブレーカーが内蔵されているケースがあります。これが切れていたり、作動していると、室内機への電源供給が遮断されます。

特に以下の状況では、ヒューズ切れが疑われます。

  • 雷や過電流の直後から動作しなくなった
  • 複数台の室内機が同時に停止した

室内機のカバーを外し、ヒューズが切れていないか、ブレーカーが落ちていないか確認しましょう。ヒューズは見た目では判断できないこともあるため、マルチメーターで導通チェックを行うのが確実です。

制御基板やリレーの不具合

業務用エアコンでは、室外機にある制御基板が室内機のリレー動作をコントロールしています。基板の不良やリレーの接点不良によって、正常に電源が送られなくなることがあります。

特に、運転開始時に「カチッ」というリレー音がしない、または室外機のランプがエラー表示している場合は、基板交換や制御系統の修理が必要になることがあります。

このようなトラブルは、基板上のコンデンサ劣化やハンダ割れが原因であることも多く、経年劣化によるものが多いです。

通信エラーや誤配線も原因に

東芝のマルチタイプエアコンでは、室内機と室外機の間で通信を行うタイプも多く、通信エラーが原因で室内機に電圧が供給されないケースもあります。特に、施工時の誤配線や、端子台の接続ミスが原因で起きることがあります。

通信ケーブルの端子番号、極性、絶縁などを確認し、マニュアル通りに配線されているかを再チェックすることが重要です。

専門業者への相談が必要なケース

上記の基本的なチェックで原因が特定できない場合は、内部基板やリレー部品の交換が必要になる可能性があります。高電圧が関係する作業のため、無理な自己修理は避け、メーカーのサービスマンまたは空調工事の専門業者に点検を依頼するのが安全です。

また、点検時には機種型番(NA/RAV-など)をメモしておくと、サービス依頼がスムーズに進みます。

まとめ

東芝業務用エアコンで、室外機に200Vが来ているのに室内機に供給されていない場合は、ヒューズ切れ・配線不良・制御基板の故障・通信異常などが主な原因として考えられます。

まずは配線と電圧の確認から始め、簡単なチェックで改善しない場合は、必ず専門業者に相談して安全に対応するようにしましょう。適切な点検と対処を行うことで、業務用エアコンのトラブルを最小限に抑えることができます。

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