リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを並列接続する際、適切な配線サイズを選ぶことは非常に重要です。特に、400Aの高電流を流す場合、配線が許容できる電流容量を正しく理解しておくことが必要です。この記事では、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを2台並列接続する場合の配線選びとそのポイントについて解説します。
並列接続時の配線サイズの選び方
12V 280Ah 200Aのリチウムイオンバッテリーを2台並列接続すると、理論的には最大400Aの電流が流れることになります。配線の選定において、重要なのは「許容電流」だけでなく、「電圧降下」や「使用する環境の温度」も考慮する必要がある点です。
配線サイズを選ぶ際には、バッテリーの最大出力電流を安全に流せる容量のケーブルを選ぶことが基本です。ケーブルの太さが不足していると、過熱や火災のリスクが高まるため、慎重に選定しましょう。
KIV 60スケアケーブルの許容電流
質問者が考えている60スケアのケーブルは、一般的に許容電流が217Aから290A程度とされていますが、これは周囲温度や布設条件によって異なります。400Aを流すためには、このケーブルでは容量が足りないため、より太いケーブルを選ぶ必要があります。
また、ケーブルの長さや接続方法によっても電流容量が変わるため、単にケーブルの太さだけでなく、全体の構成を考慮した選定が求められます。
配線を複数本使用する方法
高電流を流す場合、ケーブル1本では十分な安全性が確保できないことがあります。そのため、複数本のケーブルを使用することで、各ケーブルに流れる電流を分散させ、過熱を防ぐ方法が有効です。
例えば、+(プラス)端子と-(マイナス)端子それぞれに2本ずつ、合計4本のケーブルを使用する方法が考えられます。このようにケーブルを分けることで、各ケーブルにかかる負荷が軽減され、安全性が向上します。
配線の接続方法と注意点
バッテリーの並列接続時には、各端子の接続方法にも注意が必要です。適切に接続されていないと、電流が偏って流れ、特定のケーブルが過熱する原因になります。さらに、接続端子の接触不良や腐食にも注意しましょう。
また、並列接続時は各バッテリーの電圧が均等になるようにバランスを取ることが重要です。バッテリー間の電圧差が大きいと、負荷が偏り、バッテリー寿命に悪影響を与えることがあります。
まとめ
400Aの高電流を流すためには、ケーブルの選定において十分な許容電流を確保することが必要です。60スケアのケーブルは、許容電流が不足する可能性があり、より太いケーブルを選択することが求められます。また、複数本のケーブルを使用することで、負荷を分散し、安全に接続できます。適切な配線を選び、安全に高電流を流すことを意識して作業を行いましょう。
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