OM-D E-M1 Mark IIIとM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISの組み合わせは、野鳥撮影で非常に人気の高いシステムです。しかし、Nikon COOLPIX P900のような超望遠機から移行した場合、望遠倍率に物足りなさを感じることがあります。そこで候補になるのがテレコンバーターですが、焦点距離が伸びる一方でF値も暗くなるため、導入を迷う人は少なくありません。この記事ではMC-14とMC-20の特徴や実際の撮影への影響、20m先のカワセミ撮影における考え方を解説します。
100-400mmとテレコン装着時の焦点距離はどのくらい変わる?
マイクロフォーサーズでは35mm判換算で焦点距離が2倍になります。
| 組み合わせ | 実焦点距離 | 35mm判換算 | 開放F値 |
|---|---|---|---|
| 100-400mm単体 | 100-400mm | 200-800mm | F5.0-6.3 |
| MC-14装着 | 140-560mm | 280-1120mm | F7.0-9.0 |
| MC-20装着 | 200-800mm | 400-1600mm | F10-13 |
数字だけを見るとMC-20は非常に魅力的ですが、その代償として光量が大幅に減少します。
実際の撮影でF9やF13はどれくらい不利になるのか
野鳥撮影ではシャッタースピードが重要です。カワセミの飛び込みや飛翔シーンでは、最低でも1/2000秒前後、状況によっては1/3200秒以上が欲しくなることがあります。
MC-14では約1段分、MC-20では約2段分暗くなります。そのため同じシャッタースピードを維持するにはISO感度を上げる必要があります。
例えばISO1600で撮れていた場面が、MC-20装着時にはISO6400相当になるケースもあります。
明るい日中なら問題ありませんが、曇天や森林、公園の木陰では画質低下を感じやすくなります。
20m先のカワセミ撮影にテレコンは必須なのか
20m先のカワセミは確かに小さく写りますが、800mm換算でも十分撮影可能な距離です。
特にE-M1 Mark IIIは2037万画素あるため、多少のトリミング耐性があります。
実際の野鳥撮影では、テレコンで焦点距離を伸ばすよりも、できるだけ近づけるポジション選びや待ち伏せの方が成果につながることも少なくありません。
また、飛び込みシーンでは被写体追従やシャッタースピード確保が重要になるため、暗くなるMC-20よりもレンズ単体の方が歩留まりが高い場合があります。
MC-14とMC-20ならどちらがおすすめか
野鳥撮影ユーザーの間ではMC-14の評価が比較的高い傾向があります。
- 画質低下が少ない
- AF性能の低下が比較的小さい
- F値の悪化が抑えられる
- 飛翔撮影でも使いやすい
一方でMC-20は遠距離の静止した鳥や月面撮影などには有効ですが、動体撮影では厳しく感じる場面が増えます。
特にカワセミの飛び込みのような高速な動きを狙う場合は、明るさの確保が重要です。
P900から乗り換えた人が感じやすい違い
P900は2000mm相当までズームできるため、被写体を大きく写すことに優れています。
しかしセンサーサイズが小さいため、画質やAF性能、高感度性能には限界があります。
一方でE-M1 Mark IIIと100-400mmは画質やAF、連写性能で大きく上回ります。
そのため野鳥撮影では「撮影時に少し小さく写っても後でトリミングする」という考え方に慣れると、システム全体のメリットを実感しやすくなります。
まとめ
OM-D E-M1 Mark IIIとM.ZUIKO 100-400mmの組み合わせは、すでに35mm判換算800mmをカバーしており、野鳥撮影として十分実用的なシステムです。
MC-14は画質と明るさのバランスが良く、遠距離の野鳥撮影で活躍しやすい一方、MC-20は焦点距離の伸びは魅力ですがF10〜13になるため用途を選びます。
20m先のカワセミを綺麗に撮るためには、テレコンだけに頼るのではなく、撮影位置やトリミング活用、シャッタースピード確保を含めた総合的なアプローチが重要と言えるでしょう。


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