Ender-3 V3 KEでTPU 95A以外は使える?硬度90A・85Aの造形可否と設定のポイントを解説

3Dプリンター

Ender-3 V3 KEでTPUフィラメントを使いたい場合、対応フィラメントとして記載されている「95A」という硬度が気になる方も多いでしょう。TPUには95A、90A、85Aなどさまざまな柔らかさがあり、数字が小さいほど柔らかい素材になります。この記事では、Ender-3 V3 KEで95A以外のTPUが使えるのか、柔らかいTPUで造形が難しくなる理由や設定のコツについて詳しく解説します。

TPUの95Aとはフィラメントの硬さを表す数値

TPUフィラメントに記載されている95Aという数字は、素材の硬度を表すショア硬度です。数字が大きいほど硬く、数字が小さいほど柔らかくなります。

例えば、95AのTPUはゴムのような柔軟性を持ちながら比較的押し出しやすい硬さです。一方で90Aや85Aになると、より弾力が増して柔らかくなるため、造形時の扱いが難しくなります。

つまり「95A対応」と書かれている場合、95A以上でなければ使えないという意味ではありません。多くの場合は、そのプリンターで安定して使用できる代表的なTPU硬度として95Aが記載されています。

Ender-3 V3 KEで90Aや85A TPUは造形できるのか

Ender-3 V3 KEはダイレクトドライブ方式のエクストルーダーを採用しているため、TPUのような柔軟なフィラメントとの相性は比較的良い機種です。

そのため、90Aや場合によっては85AのTPUでも造形できる可能性があります。ただし、95Aより柔らかいTPUほどフィラメント送りで問題が発生しやすくなります。

例えば、柔らかいTPUではエクストルーダーのギアで押されたフィラメントが横方向へ逃げてしまい、ノズルまで正しく送られないことがあります。その結果、押し出し不足や途中でフィラメントが詰まる症状が起こる場合があります。

柔らかいTPUほど造形が難しくなる理由

TPUの造形難易度は、主にフィラメントの柔らかさによって変化します。柔らかい素材ほど、押し出し機構からノズルまでの経路で変形しやすくなります。

95A TPUの場合は比較的形状を保ちやすいため、高速印刷でも安定しやすい傾向があります。しかし85A TPUのような柔らかい素材では、急な引き戻しや高速送りによってフィラメントがたわみやすくなります。

具体的には、PLAやPETGと同じ速度設定のままTPU 85Aを印刷すると、フィラメントが送り出されず、途中で空打ちするような状態になることがあります。

90A・85A TPUを使う場合のおすすめ設定

柔らかいTPUをEnder-3 V3 KEで使用する場合は、印刷速度を落としてフィラメントへの負荷を減らすことが重要です。

  • 印刷速度を20〜40mm/s程度まで下げる
  • リトラクション量を少なくする
  • ノズル温度をメーカー推奨範囲で調整する
  • フィラメント経路をできるだけ短くする
  • フィラメントを乾燥させて使用する

例えば95A TPUで問題なく印刷できていた設定でも、85A TPUでは速度を半分程度に落とすことで改善するケースがあります。

また、TPUは湿気を吸いやすい素材なので、フィラメントが吸湿していると気泡や押し出し不良が発生しやすくなります。柔らかいTPUほど状態管理が重要になります。

Ender-3 V3 KEでTPUを選ぶならどの硬度がおすすめか

初めてTPUを扱う場合は、Ender-3 V3 KEの対応表にもある95A TPUから始めるのがおすすめです。

95Aは柔軟性と印刷のしやすさのバランスが良く、スマホケース、滑り止めパーツ、クッション部品など幅広い用途に利用できます。

一方で、より柔らかいグリップ部品や衝撃吸収パーツを作りたい場合は90Aや85Aを試す価値があります。ただし、印刷速度や設定調整が必要になることを理解しておくことが大切です。

TPU造形で失敗しやすいポイント

TPUでよくある失敗には、フィラメント詰まり、押し出し不足、糸引き、造形途中での剥がれなどがあります。

特に柔らかいTPUでは、エクストルーダー周辺でフィラメントが曲がってしまうことが原因になる場合があります。

例えば、フィラメントが送られる入口部分に大きな隙間がある場合、85A TPUではその隙間へ逃げてしまい、正常に押し出せなくなることがあります。その場合はフィラメントガイドの改善や送り機構の確認が有効です。

まとめ

Ender-3 V3 KEで95A TPU対応と書かれていても、90Aや85Aなど柔らかいTPUが必ず使用できないという意味ではありません。

ただし、硬度が低くなるほどフィラメントが変形しやすくなり、押し出し不良や詰まりなどのトラブルが起こりやすくなります。

初めてTPUを印刷する場合は95Aから始め、慣れてきたら90Aや85Aへ挑戦するのがおすすめです。適切な速度設定やフィラメント管理を行えば、Ender-3 V3 KEでも幅広いTPU素材を活用できます。

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