業務用エアコンの設置工事では、本体の取り付けだけでなく、電源工事や配線作業が必要になるケースがあります。特に三相200Vを使用する大型空調設備では、電気工事に関する資格や法令の確認が重要です。
この記事では、業務用エアコン工事で必要になる電気工事の範囲、設備業者が電気工事をどのように対応しているのか、資格が必要な作業とそうでない作業について詳しく解説します。
業務用エアコン工事で電気工事が必要になる理由
業務用エアコンは、家庭用エアコンと比べて消費電力が大きく、三相200Vなど専用電源を使用する機種が多くあります。そのため、設置場所によっては分電盤からエアコンまで新たに電源を引く工事が必要になります。
エアコン本体の据付や冷媒配管工事は空調設備業者が行うことが一般的ですが、電源配線やブレーカー設置などの電気工事は電気工事士の資格が関係する作業になります。
例えば、既存の電源がすでに用意されていて、決められた端子へ接続するだけの場合と、新しく電線を敷設して電源設備を変更する場合では、必要な資格や対応方法が異なります。
業務用エアコンの電源工事に必要な資格とは
電気工事の中には、電気工事士の資格が必要となる作業があります。一般的な低圧電気設備の工事では第二種電気工事士が関係する場合がありますが、事業用設備や大規模な電気工作物では第一種電気工事士が必要になるケースがあります。
ただし、すべての業務用エアコン工事で第一種電気工事士が必須になるわけではありません。設備の規模、電圧、設置環境、電気工作物の区分によって必要な資格は変わります。
そのため、業務用エアコンを扱う設備会社では、工事内容を確認したうえで、自社で対応できる範囲と電気工事会社へ依頼する範囲を分けていることが一般的です。
資格を持っていない設備屋はどのように対応している?
業務用エアコンを施工している設備会社の中には、空調工事を専門としており、電気工事士資格を持つスタッフが在籍していない会社もあります。その場合、電源工事については電気工事会社へ外注するケースがあります。
例えば、空調設備会社が室内機・室外機の設置、配管、試運転まで担当し、分電盤からの電源引き込みやブレーカー工事だけを協力関係にある電気工事会社が担当するという分業体制です。
このような体制は珍しいものではなく、建築現場では空調業者、電気業者、設備業者がそれぞれ専門分野を担当して工事を進めることが多くあります。
無資格で電気工事を行うことの問題点
電気工事士の資格が必要な作業を資格なしで行うことは、法律上問題になる可能性があります。また、施工不良による漏電や火災などのリスクもあります。
特に三相200Vを使用する業務用エアコンでは、家庭用機器よりも電気容量が大きくなるため、誤った施工は設備トラブルや安全事故につながる可能性があります。
例えば、接続部分の締め付け不足や適切でない配線サイズの使用は、長期間使用した際に発熱や故障の原因になることがあります。
業務用エアコン業者が電気工事士資格を取得するメリット
業務用エアコン工事を幅広く対応したい設備会社では、スタッフが電気工事士資格を取得することで、自社施工できる範囲を広げることができます。
電源工事まで一括対応できる会社は、工事日程の調整がしやすく、お客様にとっても依頼先が一つで済むというメリットがあります。
ただし、資格取得には知識や経験が必要であり、すべての空調業者が必ず第一種電気工事士を取得しているわけではありません。会社の規模や対応する工事内容によって体制は異なります。
業務用エアコン工事を依頼するときの確認ポイント
業務用エアコンの設置を依頼する場合は、単純に本体価格や工事費だけでなく、電源工事の対応範囲も確認することが大切です。
見積もり時に「電源工事は誰が担当するのか」「必要な資格を持った作業者が施工するのか」を確認しておくと、工事当日のトラブルを防ぎやすくなります。
特に店舗や工場などで三相200V設備を使用する場合は、空調業者と電気工事業者の連携体制が整っているか確認すると安心です。
まとめ:業務用エアコン工事は資格が必要な範囲を確認して対応する
業務用エアコン工事では、空調設備工事と電気工事が関係するため、それぞれ必要な資格や対応範囲を理解しておくことが重要です。
資格を持たない設備業者の場合、電源工事を電気工事会社へ依頼するなど、適切な分業によって施工しているケースが一般的です。
安全な工事を行うためには、工事内容に応じた資格を持つ作業者が対応することが大切です。業務用エアコンを導入する際は、電源工事まで含めた施工体制を確認して依頼しましょう。


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