スマートウォッチをBluetoothでスマートフォンに接続していると、LINEの音声通話で「相手の声は聞こえるのに、自分の声だけ相手に届かない」という現象が起こることがあります。Bluetoothをオフにすると正常に通話できる場合、スマートフォン本体のマイク故障よりも、Bluetooth接続時の通話音声やマイクの入力先が意図しないデバイスへ切り替わっている可能性をまず考えられます。
ただし、スマートウォッチを使うたびにBluetoothそのものをオフにしなければならないとは限りません。スマートフォンやスマートウォッチの機種によっては、Bluetooth接続を維持したまま「通話の音声」だけを無効にしたり、LINE通話で使用する音声デバイスをスマートフォン側へ戻したりすることで解決できる場合があります。
この記事では、スマートウォッチ接続中のLINE通話でマイクが使えなくなる仕組みと、Android・iPhoneそれぞれで確認したい設定、原因を切り分ける方法をわかりやすく解説します。
スマートウォッチ接続中にLINE通話の声が届かなくなるのはなぜ?
Bluetoothというと「スマートフォンからスマートウォッチへ通知を送るための通信」というイメージがありますが、対応するスマートウォッチでは通知だけでなく、通話に関係する音声機能もBluetooth経由で利用できます。
そのため、スマートウォッチを接続した状態でLINE通話を開始すると、スマートフォンやOS、スマートウォッチの仕様・設定によっては、通話に使用する音声入出力先がBluetoothデバイス側へ切り替わることがあります。
例えばスマートフォン本体を耳に当ててLINE通話をしているつもりでも、システム上はBluetooth接続されたスマートウォッチなどが通話用オーディオデバイスとして選択されていれば、想定していたスマートフォン本体のマイクが使われないことがあります。
このような音声経路の問題が起きると、「こちらには相手の声が聞こえるのに、こちらの声だけ相手へ届かない」「Bluetoothを切ると急に正常になる」といった、一見するとLINEやスマートフォンのマイクが故障したような症状になることがあります。
Bluetoothをオフにすると直る理由
Bluetoothをオフにすると、スマートフォンとスマートウォッチのBluetooth接続自体が解除されます。その結果、Bluetooth機器を通話用の音声デバイスとして使用できなくなり、音声経路がスマートフォン本体へ戻ります。
その状態でLINE通話が正常になるのであれば、重要な切り分け材料になります。特に通常の録音やBluetoothを切った状態でのLINE通話ではマイクが正常なのに、特定のBluetooth機器を接続したときだけ問題が発生するのであれば、スマートフォン本体のマイクそのものではなくBluetoothの音声経路や接続設定を確認する価値があります。
ただし、これは「Bluetoothを毎回オフにすることが唯一の解決方法」という意味ではありません。Bluetooth接続には通知、データ同期、メディア音声、通話音声など複数の用途があり、Androidでは接続したBluetoothアクセサリに対して利用できる項目を個別に管理できる場合があります。GoogleのAndroidヘルプでも、Bluetoothアクセサリの設定画面から接続解除や各種設定を変更できることが案内されています。[参照]
Androidなら「電話の音声・通話の音声」の設定を確認する
Androidスマートフォンの場合、最初に確認したいのがペアリングしているスマートウォッチのBluetooth設定です。機種によって名称や画面構成は異なりますが、「設定」から「接続済みのデバイス」や「Bluetooth」を開き、接続しているスマートウォッチの歯車アイコンなどを選択します。
そこで「電話の音声」「通話の音声」「通話」などの項目が表示される場合があります。GoogleのAndroidヘルプでも、Bluetooth機器の電話機能に関するトラブルシューティングとして、ペアリングしたアクセサリの設定に「電話の音声」という項目が存在することが案内されています。[参照]
スマートウォッチでは通話せず、LINEなどの通知を受け取るために接続しているだけなら、この「電話の音声」に相当する機能をオフにできる機種では、オフにして動作を確認する方法があります。
設定例:
設定 → 接続済みのデバイス/Bluetooth → スマートウォッチ名 → 設定 → 「電話の音声」「通話」などをオフ
この設定が利用できれば、Bluetoothそのものを切断せず、スマートウォッチとの通知や同期用の接続を残したまま、通話音声への利用だけを制限できる可能性があります。ただし、項目名や設定できる機能はAndroidのバージョン、スマートフォンメーカー、スマートウォッチによって異なります。
LINE通話中の音声出力先も確認する
次に確認したいのが、実際に通話を開始したときの音声出力先です。Bluetooth機器が複数接続されている環境では、ユーザーが想定していない機器が通話用デバイスとして選ばれることがあります。
LINE通話中にBluetoothやスピーカーなど音声出力先を変更できるボタンが表示される場合は、スマートフォン本体側の出力へ切り替えて動作を確認します。Bluetoothを完全にオフにする前に、この切り替えで改善するかを試すと原因を絞り込みやすくなります。
例えば「スマートウォッチ接続中は声が届かない→通話中の出力先をスマートフォンへ変更すると届く」という場合には、Bluetooth接続そのものではなく、通話開始時に選択されるオーディオデバイスが原因になっている可能性が高まります。
なお、LINEの音声通話はスマートフォンのマイクを利用する機能です。LINE公式ガイドでは音声通話の利用方法が案内されています。[参照]
iPhoneでは通話時のオーディオ経路を確認する
iPhoneでもBluetoothアクセサリを接続している場合は、オーディオの出力先を切り替えることができます。Appleのユーザーガイドでは、通話中に「オーディオ」ボタンから再生出力先を選択できることが案内されています。[参照]
また、iPhoneには「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「通話オーディオルーティング」という設定があり、電話やFaceTime通話で使用するオーディオの出力先を設定できます。Appleは「自動」「Bluetoothヘッドセット」「スピーカー」などへルーティングできる仕組みを案内しています。[参照]
ただし、この設定がLINE通話でどのように適用されるかは、iOSやLINEのバージョン、接続しているBluetooth機器によって動作が異なる可能性があります。そのため、設定を変更する場合はLINE通話でも実際にテストすることが大切です。
iPhoneではBluetoothデバイス自体の設定も確認できます。「設定」→「Bluetooth」から接続機器の詳細を開き、機器がどのように認識されているか確認しておくとよいでしょう。AppleもBluetoothアクセサリのオーディオ出力先を変更できることを案内しています。[参照]
LINEのマイク権限もチェックしておく
Bluetoothを切ると正常になる場合はBluetooth側の設定が有力ですが、念のためLINEにマイクの使用権限が与えられているかも確認しておきましょう。
LINE公式ガイドでも、音声を録音する機能を利用する際には「音声の録音」または「マイクのアクセス」の許可が必要であることが案内されています。[参照]
切り分けにはLINEのボイスメッセージを使う方法もあります。スマートウォッチをBluetooth接続した状態と、Bluetoothを切った状態の両方でボイスメッセージを録音し、自分の声が正常に記録されるか確認します。
Bluetooth接続時だけ録音できない場合はBluetoothオーディオ周辺の問題を疑いやすくなります。一方、Bluetoothの有無に関係なく録音できない場合は、LINEのマイク権限、OSのプライバシー設定、スマートフォン本体のマイクなど、別の原因も確認したほうがよいでしょう。
スマートウォッチではLINE電話に出られない機種もある
「スマートウォッチにLINE電話の着信通知は表示されるのに、ウォッチから応答できない」という状態も、それだけで故障とは限りません。スマートウォッチが通知を表示できることと、LINEの音声通話そのものに応答してウォッチのマイク・スピーカーで会話できることは別の機能です。
例えばLINE公式のWear OS向け案内では、スマートウォッチで新着メッセージの通知を確認したり、定型文・スタンプ・音声メッセージなどを利用したりする機能が紹介されています。[参照]
そのため、スマートウォッチにLINE着信の通知が出るからといって、必ずそのスマートウォッチ単体でLINE通話に応答できるとは限りません。対応機能はウォッチのOS、機種、LINEアプリの対応状況などによって変わるため、製品メーカーの対応機能も確認する必要があります。
直らない場合はこの順番で原因を切り分ける
設定を変更しても改善しない場合は、一度に多くの設定を変えるより、条件を一つずつ変えて確認するほうが原因を特定しやすくなります。
- BluetoothをオフにしてLINE通話を試す:正常ならBluetooth関連の可能性が高まります。
- Bluetoothをオンにし、スマートウォッチだけ接続する:他のイヤホンや車載機器などは一時的に切断します。
- Androidならスマートウォッチの「電話の音声」「通話」設定を確認する:オフにできる場合はオフにしてLINE通話を試します。
- LINE通話中の音声出力先を確認する:スマートフォン本体へ切り替えてテストします。
- LINEのボイスメッセージでマイクをテストする:Bluetooth接続時だけ問題が出るか確認します。
- LINE・スマートフォンOS・スマートウォッチを更新する:利用できる最新版がある場合はアップデートします。
- スマートフォンとスマートウォッチを再起動する:一時的なBluetooth接続の不具合を切り分けます。
- ペアリングを解除して再登録する:Bluetooth接続情報を作り直して確認します。
特に有効なのは、「Bluetooth全体を切った場合」「スマートウォッチを接続した場合」「スマートウォッチの通話音声だけ無効にした場合」を比較する方法です。どの条件で症状が発生するかが分かれば、原因をかなり絞り込めます。
まとめ:Bluetoothを毎回切る前に通話音声の設定を確認しよう
スマートウォッチをBluetooth接続しているときだけLINE通話で自分の声が相手に届かず、Bluetoothを切ると正常になる場合は、Bluetooth接続時の音声経路や通話用デバイスの選択が関係している可能性があります。
必ずしもLINE電話のたびにBluetoothそのものをオフにする必要があるとは限りません。AndroidではスマートウォッチのBluetooth詳細設定にある「電話の音声」「通話」などを個別に無効化できる場合があり、Bluetooth接続を維持しながら問題を回避できる可能性があります。iPhoneでも通話時のオーディオ経路やBluetooth機器の状態を確認できます。
まずはBluetoothを切った状態で正常に通話できることを確認し、その後Bluetoothをオンに戻して、スマートウォッチの通話音声設定、LINE通話中の音声出力先、マイク権限の順に確認すると効率的です。
それでも特定のスマートウォッチを接続したときだけ症状が続く場合は、スマートフォン・スマートウォッチ・LINEの組み合わせによる互換性やソフトウェア上の問題も考えられます。その場合は、各機器のOSとLINEを最新の状態にしたうえで、スマートウォッチメーカーのサポート情報や対応機能を確認するとよいでしょう。


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