3Dプリンターで印刷するモデルを選択しても印刷が始まらず、画面には印刷時間が「0時間」と表示される場合は、本体の故障だけでなく、G-codeファイルやSDカード、スライサーの設定など複数の原因が考えられます。この記事では、3Dプリンターが印刷を開始しないときに確認したいポイントを順番に解説します。
印刷時間が0時間になる場合はG-codeを正しく読めていない可能性が高い
3DプリンターはG-codeファイルを解析して印刷時間や動作を計算します。そのため、印刷時間が0時間と表示される場合は、ファイル自体を正常に読み込めていない可能性があります。
本体がSDカードを認識していても、G-codeの内容まで正常に解析できているとは限りません。
まずは別の正常に印刷できたG-codeファイルを保存し、同じ症状になるか確認してみましょう。
スライサーソフトの設定を確認する
G-codeはスライサーソフトで作成されます。プリンター機種が異なる設定になっていたり、出力途中でエラーが発生していたりすると、正常なG-codeになりません。
特に以下の点を確認してください。
- プリンター機種が正しく選択されている
- ノズル径やベッドサイズが一致している
- スライス完了後にエラーが表示されていない
- G-codeの保存が最後まで完了している
例えば、別機種用のプロファイルで作成したG-codeは、プリンターによっては正常に読み込めないことがあります。
SDカードのフォーマットも重要
SDカードを交換しても改善しない場合は、カード自体ではなくフォーマット形式が原因のことがあります。
| 確認項目 | 推奨内容 |
|---|---|
| ファイルシステム | FAT32 |
| 容量 | メーカー推奨容量(8GB~32GB程度が多い) |
| ファイル名 | 半角英数字で短めにする |
容量が大きすぎるSDカードやexFAT形式では正常に動作しない機種もあります。
一度FAT32でフォーマットし直し、G-codeだけを保存して試すと原因を切り分けやすくなります。
ファームウェアやG-codeとの互換性を確認する
最近のスライサーソフトで生成したG-codeが、古いファームウェアでは正常に解析できないケースがあります。
メーカーが公開している最新ファームウェアがある場合は、更新情報を確認してみましょう。
また、別のスライサーソフト(Cura、PrusaSlicerなど)で同じモデルをスライスして印刷できるか試すことで、ソフト側の問題か判断しやすくなります。
本体故障の可能性があるケース
ここまで確認しても改善しない場合は、本体側の故障も考えられます。
例えば次のような症状がある場合は、SDカードスロットやメインボードの不具合の可能性があります。
- すべてのG-codeで印刷時間が0時間になる
- どのSDカードでも同じ症状になる
- メーカー配布のサンプルデータも印刷できない
- USB印刷でも開始できない
特にサンプルG-codeまで印刷できない場合は、ファイルではなく本体側の問題である可能性が高くなります。
故障と判断する前に試したいチェックリスト
修理を依頼する前に、以下を一度確認してみましょう。
- メーカー配布のサンプルG-codeを印刷する
- 別のスライサーソフトでG-codeを作る
- SDカードをFAT32で再フォーマットする
- ファイル名を短くする
- ファームウェアを最新版に更新する
- USB接続印刷が可能なら試す
これらを試しても改善しない場合は、本体の基板やSDカードスロットなどハードウェア故障の可能性が高くなります。
まとめ
3Dプリンターで印刷時間が0時間と表示され、印刷が開始されない場合は、必ずしも故障とは限りません。
最も多い原因は、G-codeファイルの異常、スライサー設定、SDカードのフォーマット、ファームウェアとの互換性です。これらを一つずつ切り分けることで原因を特定しやすくなります。
メーカー提供のサンプルG-codeでも印刷できず、すべてのSDカードで同じ症状が発生する場合は、本体故障の可能性が高いため、メーカーサポートや購入店へ相談することをおすすめします。


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