気温が下がってエアコンを使わなくても過ごしやすくなる時期には、窓を開けて外気を取り込みたくなるものです。しかし、外が涼しくても湿度が高い日には、室内の湿度が70%を超えてしまうことがあります。
室内が湿度71%程度になっている場合、除湿を考えるのは合理的です。ただし、除湿機を新しく購入しなければ除湿できないわけではありません。エアコンに除湿(ドライ)機能があれば、窓を閉めて運転することで湿度を下げられる可能性があります。
一方で、室温がすでに低い場合や洗濯物の部屋干しを頻繁にする場合などは、除湿機のほうが使いやすいケースもあります。ここでは、湿度が高い日の窓開け、エアコン除湿、除湿機の使い分けについて整理します。
湿度71%は高い?室内湿度の考え方
室内の湿度71%は、一般的な生活環境としては高めです。高湿度の状態が長時間続くと、窓や壁などに結露が発生したり、カビやダニが増えやすい環境になったりする可能性があります。
ただし、湿度計の数字だけで直ちに問題が起こるわけではありません。相対湿度は室温によって変化するため、温度と湿度をセットで確認することが大切です。また、家庭用湿度計には測定誤差もあるため、71%という数字を1%単位で厳密に捉える必要はありません。
目安として室内湿度が60%を大きく超える状態が長く続くなら、換気だけで改善できるのか、除湿運転が必要なのかを確認するとよいでしょう。
窓を開けているのに湿度が高くなる理由
窓を開ければ必ず湿度が下がるわけではありません。外気そのものに多くの水分が含まれている場合、窓を開けることで湿った空気を室内へ取り込むことになります。
例えば、雨の日や雨上がり、曇天が続いている日などに外の湿度が高ければ、窓を長時間開けても室内の除湿にはならないことがあります。気温だけを見ると涼しく快適でも、湿気については逆効果になる場合があるわけです。
窓開け換気と除湿は別の目的として考えると分かりやすくなります。換気は室内外の空気を入れ替えること、除湿は室内の空気から水分を取り除くことです。
エアコンで除湿するなら窓は閉める
エアコンの除湿機能を使う場合は、基本的に窓やドアを閉めて運転します。窓を開けたままでは外から湿った空気が次々に入ってくるため、効率よく湿度を下げにくくなります。
エアコンの一般的な弱冷房除湿では、室内の空気を冷やして熱交換器に結露させ、その水をドレンホースから屋外へ排出します。この仕組みによって室内の水分量を減らします。
例えば室温が26℃、湿度71%で蒸し暑く感じるなら、いったん窓を閉めてエアコンの除湿運転を行い、湿度が下がるか確認する方法があります。十分に除湿できるのであれば、湿度対策だけを目的として新たに除湿機を購入する必要性は低くなります。
涼しい時期はエアコン除湿が効きにくいこともある
注意したいのが、室温がすでに低いケースです。エアコンの除湿方式は機種によって異なりますが、一般的な弱冷房除湿では冷房に近い仕組みを利用するため、室温が低い状況では思うように除湿できなかったり、部屋が寒くなったりすることがあります。
また、設定温度に到達すると圧縮機が停止して除湿量が減る機種もあります。そのため、秋口などの気温は快適なのに湿度だけ高い日では、エアコンより除湿機が便利になることがあります。
なお、一部のエアコンには再熱除湿など、室温を下げすぎないようにしながら除湿する機能があります。動作方式や設定方法はメーカー・機種によって異なるため、取扱説明書で確認するのが確実です。
除湿機を買ったほうがよいケース
エアコンに除湿機能がある家庭であれば、最初から除湿機を追加購入する必要はありません。まずはエアコンで湿度をコントロールできるか試してから判断すると無駄がありません。
一方、次のような環境では除湿機を導入するメリットがあります。
- 室温を下げずに湿度を下げたい
- エアコンの除湿では部屋が寒くなってしまう
- 梅雨や秋雨など高湿度の期間が長い
- 洗濯物を室内干しする機会が多い
- 脱衣所やクローゼットなどエアコンのない場所も除湿したい
- エアコンの除湿運転では十分に湿度が下がらない
特に部屋干しでは、洗濯物から大量の水分が室内へ放出されます。こうした用途では衣類乾燥機能を備えた除湿機が便利です。
除湿機は方式によって得意な季節が違う
除湿機を購入する場合は、単純に除湿能力だけを見るのではなく方式にも注目します。家庭用では主にコンプレッサー方式、デシカント方式、両方を組み合わせたハイブリッド方式があります。
| 方式 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| コンプレッサー式 | 高温時に除湿能力を発揮しやすく、消費電力を比較的抑えやすい | 梅雨・夏の除湿 |
| デシカント式 | 低温でも除湿しやすいが、運転すると室温が上がりやすい | 秋冬・低温時の部屋干し |
| ハイブリッド式 | 複数方式を使い分けられる | 年間を通した除湿 |
気温が低くなった時期の湿気対策が主目的なら、低温環境での除湿能力も確認して選ぶことが重要です。
窓開けと除湿を上手に使い分ける方法
窓を開けるか閉めて除湿するかは、外の空気の状態によって判断できます。外が乾燥しているなら窓を開けることで室内湿度が下がることがありますが、外が高湿度なら窓を閉めて機械的に除湿したほうが効率的です。
例えば晴れて乾燥した日なら、対角線上にある2か所の窓を開けて風の通り道を作ることで効率よく換気できます。一方、雨天時に室内湿度が70%を超えているようなら、必要な換気を済ませた後に窓を閉め、エアコンや除湿機を使う方法が現実的です。
なお、外気の相対湿度だけでは水分量を単純比較できない点にも注意が必要です。外が80%、室内が70%だから必ず窓を閉めるべき、というほど単純ではなく、外気温も関係します。実生活では窓を数分開けた後の室内湿度の変化を湿度計で確認すると判断しやすくなります。
エアコン除湿と除湿機はどちらが電気代を抑えられる?
電気代は製品の消費電力、運転時間、室温、湿度、部屋の広さなどで大きく変わるため、一律にどちらが安いとはいえません。また、エアコンでは弱冷房除湿と再熱除湿でも消費電力の傾向が異なります。
購入前に比較する場合は、カタログや取扱説明書に記載された消費電力を確認します。例えば消費電力300Wの機器を5時間運転した場合、消費電力量の単純計算は1.5kWhです。実際の機器は運転状況によって消費電力が変動するため、これはあくまで比較の目安です。
すでにエアコンを所有しているのであれば、まず既存の除湿機能を試すことが最も手軽です。その結果、寒くなる、湿度が十分下がらない、使用したい場所にエアコンがないといった問題が出た段階で除湿機を検討するとよいでしょう。
まとめ:湿度71%ならまず窓を閉めてエアコン除湿を試す
室内湿度が71%程度まで上がっている場合、長時間その状態が続くのであれば湿度を下げる対策を考えたいところです。外気が湿っている日に窓を開け続けても、室内湿度が思うように下がらないことがあります。
エアコンに除湿機能があるなら、まず窓を閉めて除湿運転を試すのが手軽です。それで快適な湿度まで下がるのであれば、除湿機を別途購入する必要はありません。
反対に、涼しい季節でエアコン除湿をすると寒くなる、低温時に除湿能力が不足する、部屋干しやエアコンのない部屋でも使いたいといった場合には除湿機が役立ちます。窓開け、エアコン、除湿機を季節や外気の状態に応じて使い分けることが、快適な湿度を維持するポイントです。


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