スマートフォンで写真を撮ってきた人が初めて本格的なカメラを購入するとき、Nikon Z5は気になる選択肢のひとつです。Z5は約2432万画素のフルサイズセンサーを搭載し、ボディー内手ブレ補正、電子ビューファインダー、SDカードのダブルスロットなどを備えたミラーレスカメラです。発売から年数は経っていますが、写真撮影を中心に考えれば現在でも十分使える性能があります。
ただし、2026年現在は後継機のNikon Z5IIが登場しています。そのため「Z5が初心者でも使えるか」と「今から新品でZ5を買うのが最も合理的か」は分けて考える必要があります。Z5そのものは初心者にもおすすめできる一方、長く使う前提で新品を購入するなら、価格差によってはZ5IIを優先したいというのが現在の選び方です。
この記事では、スマホから初めてカメラへステップアップする人を想定し、Z5の長所と弱点、フルサイズを選ぶ意味、レンズ選び、Z5IIとの違いまで整理します。
- Nikon Z5はどんなカメラ?初心者でも使えるフルサイズミラーレス
- 結論からいえばZ5は初心者が使っても問題ない
- スマホからZ5へ変えると何が違う?
- Z5の大きなメリットはボディー内手ブレ補正
- 電子ビューファインダーがあるのも初心者には便利
- SDカードを2枚入れられるダブルスロットも魅力
- Z5の弱点は連写性能と動体AF
- 4K動画を重視するならZ5は注意が必要
- そして2026年現在は後継機Nikon Z5IIがある
- Z5IIではAFが大きく進化している
- Z5IIは連写も大幅に速くなった
- Z5IIはバリアングル液晶になった
- Z5とZ5IIの違いを初心者目線で比較
- それでもZ5を買う価値があるケース
- Z5IIを選んだほうがよいケース
- 初心者がフルサイズを買う最大の注意点はレンズ代
- 最初のレンズは24-50mmでも十分楽しめる
- もう少し便利さを求めるなら24-70mmや24-120mm
- 人物をきれいに撮りたいなら単焦点レンズも面白い
- フルサイズだから必ずAPS-Cよりおすすめとは限らない
- 初めてならNikon Z50IIという選択肢もある
- スマホとカメラでは「持ち運びやすさ」が大きく違う
- カメラを長く使えるかは画素数よりレンズシステムが重要
- 中古Z5はかなり面白い選択肢
- 具体例:旅行・風景・料理を撮りたい初心者なら
- 具体例:子ども・犬・猫を撮りたい初心者なら
- 具体例:スポーツや野鳥に興味が出そうなら
- 具体例:動画も本格的に始めたいなら
- 「長く使えるカメラ」と「ずっと買い替えなくていいカメラ」は違う
- 初めての一台なら予算をボディーだけで考えない
- 店頭でZ5とZ5IIを触り比べてほしいポイント
- Z5を買うならどれくらい安ければ魅力的?
- 初心者だからZ5ではもったいない、という考え方はしなくていい
- まとめ:Nikon Z5は初心者にも十分おすすめ。ただし今から長く使うならZ5IIと価格差を比較したい
Nikon Z5はどんなカメラ?初心者でも使えるフルサイズミラーレス
Nikon Z5は2020年に登場したフルサイズミラーレスカメラです。ニコンではフルサイズをFXフォーマットと呼んでおり、Z5は約2432万画素のFXフォーマットCMOSセンサーを搭載しています。
画像処理エンジンにはEXPEED 6を採用し、常用ISO感度はISO 100~51200。273点のフォーカスポイントを備え、人物の瞳AFや動物AFなどにも対応しています。[参照:ニコン「Z5」]
「フルサイズ=プロ向けで初心者には難しい」と思われることがありますが、必ずしもそうではありません。Z5にはオート撮影もあり、最初はカメラ任せで撮影しながら、慣れてきたら絞り優先オート、シャッタースピード、ISO感度、RAW現像などを覚えていくことができます。
結論からいえばZ5は初心者が使っても問題ない
初めてのカメラとしてZ5を選ぶこと自体に問題はありません。むしろ「写真を趣味として長く続けたい」「スマホでは撮れない写真を勉強したい」という人には、最初からフルサイズへ入るメリットがあります。
カメラを始めるために必ず安価な入門機を経由する必要はありません。露出の基本である絞り、シャッタースピード、ISO感度はどのカメラでも共通しており、Z5でもオートから始められます。
例えば最初の数週間はオートで撮影し、次にAモード(絞り優先オート)でF値を変えて背景のボケ方を確認する、といった学び方ができます。慣れてきたらISO感度や露出補正、ホワイトバランス、RAW撮影へ進めばよく、購入初日からすべての機能を理解する必要はありません。
スマホからZ5へ変えると何が違う?
スマートフォンからZ5へ移行して最も大きく変わるのは、単純な画素数ではなく、センサーと交換レンズを使った撮影の自由度です。Z5の撮像素子は35.9×23.9mmのフルサイズです。[参照:ニコン「Z5 主な仕様」]
大きなセンサーと明るいレンズを組み合わせれば、人物の背景を光学的に大きくぼかしたり、暗い場所で高感度を使ったり、RAWデータから明暗や色を追い込んだりできます。
一方、スマートフォンは撮影後の画像処理を自動的に強く行ってくれるため、撮った直後の見栄えではスマホのほうがきれいに感じる場面もあります。カメラは「シャッターを押せば必ずスマホよりきれい」なのではなく、レンズや設定を選び、自分が意図した写真を作れることが大きな魅力です。
Z5の大きなメリットはボディー内手ブレ補正
Z5には撮像素子を動かしてブレを補正するボディー内VRが搭載されています。ニコンはZ5について、5軸のボディー内VRによって手ブレを補正すると説明しています。[参照:ニコン「Z5 高画質」]
レンズ側に手ブレ補正機構がない単焦点レンズを使う場合にもボディー側の補正を利用できるため、静止した被写体を手持ちで撮るときには便利です。
ただし、手ブレ補正は被写体の動きまで止める機能ではありません。例えば室内で走っている子どもやペットを撮る場合、手ブレ補正があってもシャッタースピードが遅ければ被写体そのものがブレます。動くものでは速いシャッタースピードを使うことが重要です。
電子ビューファインダーがあるのも初心者には便利
Z5には約369万ドットの電子ビューファインダーが搭載されています。スマートフォンでは画面を見ながら撮影するのが普通ですが、カメラではファインダーを覗いて構図を決める撮影も楽しめます。
ファインダーのメリットは、晴天の屋外でも画面を確認しやすく、カメラを顔の近くで構えることで安定させやすいことです。また周囲の景色が視界へ入りにくくなり、構図に集中できます。
旅行先の風景、鉄道、街角、ポートレートなどをじっくり撮りたい人には、ファインダーを使った撮影そのものがスマホとの大きな違いになるでしょう。
SDカードを2枚入れられるダブルスロットも魅力
Z5はUHS-II対応SDカードを2枚装着できるダブルスロットを搭載しています。2枚目のカードへバックアップ記録したり、RAWとJPEGを別々のカードへ保存したりできます。[参照:ニコン「Z5 操作性・信頼性」]
初心者の趣味撮影では1枚でも十分ですが、将来的に旅行、イベント、家族写真など「撮り直せない写真」を残すようになるとバックアップ記録は安心材料になります。
初めから2枚用意する必要はありません。まず1枚で始め、必要性を感じた段階で2枚目を追加することもできます。
Z5の弱点は連写性能と動体AF
Z5を今から選ぶうえで理解しておきたい弱点のひとつが、連続撮影速度です。Z5の高速連続撮影は最高約4.5コマ/秒となっています。[参照:ニコン「Z5 主な仕様」]
風景、料理、街並み、静物、落ち着いた人物撮影なら大きな問題になりません。しかしスポーツ、野鳥、走り回る犬、運動会など、一瞬を大量の連写から選びたい用途では現在のカメラとして速いとはいえません。
例えばサッカーでボールを蹴る瞬間を撮りたい場合、秒4.5コマより高速な連写ができ、被写体認識AFも進化した新しいカメラのほうが成功率を上げやすくなります。
4K動画を重視するならZ5は注意が必要
Z5は4K UHD動画に対応していますが、4K撮影時には画角が狭くなる約1.7倍のクロップがあります。そのため写真だけでなく本格的に動画も撮りたい人にとっては、現在では大きな弱点です。
例えば広角レンズを使って部屋の中で自分を撮影したい場合、4Kへ切り替えると画角が狭くなり、カメラをかなり離さなければならないことがあります。
「写真9割、動画1割」ならZ5でも十分考えられますが、「YouTubeやVlogもやりたい」「4K動画を頻繁に撮りたい」という場合は、Z5IIなど新しい機種を優先したほうが長期的な満足度は高くなりやすいでしょう。
そして2026年現在は後継機Nikon Z5IIがある
今からZ5を購入するうえで最も重要なのが、すでに後継モデルのNikon Z5IIが発売されていることです。Z5IIは2025年4月に発表されたフルサイズミラーレスで、約2450万画素の裏面照射型CMOSセンサーとEXPEED 7を搭載しています。[参照:ニコン「フルサイズミラーレスカメラ Nikon Z5IIを発売」]
Z5IIではAF性能、被写体検出、連写、動画、暗所性能などが大きく強化されています。特に画像処理エンジンがEXPEED 6からEXPEED 7へ世代交代したことは大きな違いです。
そのため2026年に「新品を買って5年、7年と長く使いたい」という条件なら、Z5だけを見て決めず、必ずZ5IIとの価格差を確認したいところです。
Z5IIではAFが大きく進化している
Z5IIは人物、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機という9種類の被写体を検出できるようになっています。さらに「オート」にするとカメラが被写体を判別することもできます。[参照:ニコン「Z5II 高性能」]
これはスマートフォンから移行する初心者にとって意外に重要です。カメラのAF設定を細かく理解していなくても、人物やペットなどをカメラ側が認識してくれるからです。
子どもや犬・猫を撮りたい場合、こうした新しい被写体認識AFは使いやすさに直結します。「初心者だから古くて安い機種でよい」とは限らず、むしろ新しいAFのほうが初心者に優しいことがあります。
Z5IIは連写も大幅に速くなった
Z5の最高約4.5コマ/秒に対し、Z5IIは撮影条件によって高速な連続撮影が可能になっています。JPEGではハイスピードフレームキャプチャー+で最大約30コマ/秒にも対応します。[参照:ニコン「Z5II 高性能」]
さらにシャッターボタンを全押しする前の画像も記録できるプリキャプチャー機能があり、鳥が飛び立つ瞬間や子どもの表情などを捉えやすくなっています。
風景しか撮らないなら必要性は低い機能ですが、「何を撮りたいかまだ分からない」という初心者にとっては、将来撮影ジャンルが広がったときの余裕になります。
Z5IIはバリアングル液晶になった
Z5の背面モニターはチルト式です。上下方向へ動かせるためローアングル・ハイアングル撮影には便利ですが、自分側へ向けて撮影する用途には向きません。
Z5IIはバリアングル式画像モニターを採用しています。横へ開いて自由に角度を変えられるため、縦位置のローアングル撮影や自撮り、動画撮影などにも使いやすくなっています。[参照:ニコン「Z5II 操作性・信頼性」]
写真だけならチルト式を好む人もいるため、ここは単純な上下関係ではありません。しかしスマホのようにさまざまな角度から気軽に撮りたい初心者には、バリアングル式のほうが分かりやすい場合があります。
Z5とZ5IIの違いを初心者目線で比較
| 項目 | Nikon Z5 | Nikon Z5II |
|---|---|---|
| センサー | フルサイズ約2432万画素 | フルサイズ約2450万画素・裏面照射型 |
| 画像処理エンジン | EXPEED 6 | EXPEED 7 |
| ボディー内手ブレ補正 | あり | あり |
| 被写体認識 | 人物・犬・猫など基本的な認識 | 人物・犬・猫・鳥・乗り物など9種類 |
| 連写 | 最高約4.5コマ/秒 | 大幅に高速化 |
| 背面液晶 | チルト式 | バリアングル式 |
| SDカード | ダブルスロット | ダブルスロット |
| 向いている人 | 写真中心・安くフルサイズを始めたい | 長期間幅広いジャンルを撮りたい |
画素数だけを見ると約2432万画素と約2450万画素なのでほとんど変わっていないように見えます。しかしカメラの世代差は画素数だけでは判断できません。Z5IIではAF、画像処理、連写、動画、操作性など撮影成功率に関わる部分が進化しています。
それでもZ5を買う価値があるケース
Z5IIが登場したからといってZ5が急に悪いカメラになったわけではありません。特にZ5が大きく値下がりしている場合や、状態の良い中古品を安く購入できる場合には魅力があります。
風景、旅行、料理、花、静物、スナップ、落ち着いたポートレートなどが中心なら、約2432万画素のフルサイズセンサーは現在でも十分な画質です。最高4.5コマ/秒という弱点も、動体を撮らなければ大きな問題になりません。
つまりZ5は性能が古くて使えないのではなく、安ければ今でもコストパフォーマンスの高いフルサイズ機という位置付けで考えると分かりやすいでしょう。
Z5IIを選んだほうがよいケース
購入後に何を撮るかまだ決まっておらず、5年以上使うつもりならZ5IIのほうが安心です。旅行から始めて、後から子ども、ペット、スポーツ、野鳥、動画へ興味が広がる可能性があるためです。
特に動く被写体を撮る可能性があるなら、AFと連写性能の差は画素数以上に実感しやすい部分です。
新品同士の価格差がそれほど大きくないならZ5II、Z5が型落ち特価や中古で大幅に安いならZ5、という判断方法が合理的です。
初心者がフルサイズを買う最大の注意点はレンズ代
「Z5本体を買える予算があるから大丈夫」と考える前に確認したいのがレンズです。レンズ交換式カメラはボディーを買って終わりではありません。
Nikon ZシリーズではZマウントレンズを使用します。フルサイズ対応のNIKKOR Zレンズには小型・軽量な製品から高性能なS-Line、大口径レンズ、望遠レンズまで多数あります。[参照:ニコン「NIKKOR Z レンズ」]
フルサイズ用レンズはAPS-C用より大きく高価になる場合があります。将来レンズを追加するときに数万円~十数万円以上必要になることもあるため、本体価格だけではなく「2本目のレンズまで買えるか」を考えておくことが重要です。
最初のレンズは24-50mmでも十分楽しめる
Z5にはNIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3を組み合わせたキットがあります。このレンズは沈胴時約51mm、約195gと非常にコンパクトで、フルサイズカメラを気軽に持ち歩きたい人には便利です。[参照:ニコン「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」]
24mmなら風景や建物、50mmなら人物や料理などに使えます。ズーム範囲は広くありませんが、「まず写真を覚える一本」としては扱いやすいレンズです。
ただし望遠側が50mmまでなので、遠くの動物やスポーツを大きく撮る用途には向きません。撮影ジャンルが決まってきたら望遠ズームなどを追加します。
もう少し便利さを求めるなら24-70mmや24-120mm
一本のレンズで幅広く撮りたい場合は、標準ズームの選択肢を広げてもよいでしょう。24mmから70mm程度まで使えれば、風景、旅行、人物、料理など日常の多くをカバーできます。
NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sのような高倍率寄りの標準ズームなら、24mmの広角から120mmの中望遠まで一本で対応できます。ただし価格と重量は24-50mmより上がります。
初心者だから高性能レンズを買ってはいけないということはありませんが、カメラを持ち出さなくなるほど重い組み合わせは避けたいところです。実店舗でボディーとレンズを装着した状態を持たせてもらうと判断しやすくなります。
人物をきれいに撮りたいなら単焦点レンズも面白い
スマホからカメラへ移行したときに「違い」を感じやすいのが、明るい単焦点レンズを使った撮影です。
例えばNIKKOR Z 50mm f/1.8 SのようなF1.8レンズを使うと、被写体と背景の距離など条件を整えることで人物の背景を大きくぼかせます。[参照:ニコン「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」]
最初はズームレンズ一本で撮影し、「人物をもっときれいに撮りたい」と思った時点で単焦点を追加する流れでも遅くありません。
フルサイズだから必ずAPS-Cよりおすすめとは限らない
初めてカメラを購入すると「どうせならフルサイズ」と考えがちですが、カメラ選びではセンサーサイズだけを優先する必要はありません。
APS-C機はボディーやレンズを小型・軽量にしやすく、望遠撮影でも扱いやすいというメリットがあります。旅行で荷物を減らしたい人や、カメラを毎日持ち歩きたい人にはAPS-Cのほうが合うこともあります。
例えば「Z5を買ったけれど重くて旅行へ持っていかず、結局スマホしか使わない」となれば意味がありません。店頭では必ずレンズを付けた状態で重さを確認しましょう。
初めてならNikon Z50IIという選択肢もある
フルサイズにこだわらない場合、APS-C/DXフォーマットのNikon Z50IIも初心者には有力です。Z50IIはEXPEED 7を搭載し、9種類の被写体検出など新世代のAF機能を備えています。[参照:ニコン「Z50II」]
Z5よりセンサーは小さくなりますが、カメラとレンズをコンパクトに構成しやすく、旅行や日常撮影には大きなメリットがあります。
「フルサイズの画質・ボケを楽しみたい」ならZ5/Z5II、「軽さと新しいAFを重視したい」ならZ50IIという比較もしておくと、センサーサイズだけで決める失敗を防げます。
スマホとカメラでは「持ち運びやすさ」が大きく違う
スマートフォンは常にポケットへ入っているため、撮りたいと思った瞬間に撮れます。一方、Z5に標準ズームを付けるとスマホのようには持ち歩けません。
Z5本体はバッテリーとSDカードを含め約675gです。ここへレンズ重量が加わります。[参照:ニコン「Z5 主な仕様」]
購入前には店頭で10分程度持ってみてください。「思ったより軽い」なら問題ありませんが、「これを旅行中ずっと首から下げるのは厳しい」と感じるなら、小型機も比較したほうがよいでしょう。
カメラを長く使えるかは画素数よりレンズシステムが重要
「長い目で見て正解か」を考えるとき、本体スペックだけでなくレンズマウントを見ることが重要です。Z5はNikon Zマウントを採用しています。
将来Z5からZ5IIやさらに上位のZシリーズへ買い替えても、対応するZマウントレンズを引き続き使える可能性があります。つまり最初に買ったレンズは、カメラ本体より長く使えることがあります。
カメラ本体へ予算を集中させるより、「Zマウントで今後どんなレンズを増やしたいか」まで考えておくことが長期的には重要です。
中古Z5はかなり面白い選択肢
後継Z5IIが登場したことで、Z5は新品在庫の値下がりや中古価格次第では非常に魅力的になります。中古ならフルサイズ機を比較的低予算で始め、その差額をレンズへ回すことができます。
ただし中古では外観だけでなく、センサー、ファインダー、液晶、カードスロット、端子、バッテリー、各ボタン・ダイヤルなどの状態を確認したいところです。
初めてのカメラなら、保証を付けている中古カメラ専門店を利用するほうが安心です。個人売買との差額だけではなく、初期不良時の対応まで含めて比較しましょう。
具体例:旅行・風景・料理を撮りたい初心者なら
旅行先の景色、街並み、料理、家族写真などを中心に撮りたい場合、Z5は現在でも十分な性能があります。高速連写が必要になる場面が少ないため、Z5の弱点が表面化しにくいからです。
例えばZ5+24-50mmで始めれば、24mmで広い景色、35~50mm付近で料理や人物を撮影できます。ボディー内手ブレ補正も利用できるため、旅先での静止画撮影には使いやすい組み合わせです。
この用途でZ5がZ5IIよりかなり安いなら、Z5を選び、差額を旅行費や次のレンズへ回すという考え方にも十分合理性があります。
具体例:子ども・犬・猫を撮りたい初心者なら
子どもやペットを撮る場合は、Z5IIを選ぶメリットが大きくなります。被写体は突然こちらへ近づいたり、横を向いたり、走り出したりするからです。
Z5でも人物や犬・猫の認識を利用できますが、Z5IIではEXPEED 7と新しい被写体検出を採用し、AF性能が進化しています。
静止した風景ならAF世代の差が写真へ出ない場合もありますが、動体では「ピントが合った写真を何枚残せるか」という成功率の違いにつながります。数年間で家族の成長を撮り続ける目的なら、Z5IIへ予算を増やす価値があります。
具体例:スポーツや野鳥に興味が出そうなら
スポーツや野鳥を本格的に撮影する可能性がある場合、Z5の最高約4.5コマ/秒は長期的に不満になりやすいポイントです。
もちろん一枚撮影で決定的瞬間を狙うことはできますが、現在の高速連写機と比較すると選べる瞬間が少なくなります。
最初から動体撮影へ興味があるなら、Z5IIを含む新世代機を優先して比較することをおすすめします。
具体例:動画も本格的に始めたいなら
写真を始めた後で動画にも興味が出る可能性があります。その場合も初代Z5よりZ5IIを選ぶ理由が増えます。
Z5は4K UHDに対応するものの4K撮影時に約1.7倍クロップとなるため、広角動画を撮りにくくなります。一方、Z5IIでは動画機能も大幅に強化されています。
動画が「たまに家族を撮る程度」ならZ5でも問題ありませんが、Vlogや映像作品まで考えるなら購入時点で動画仕様を比較しましょう。
「長く使えるカメラ」と「ずっと買い替えなくていいカメラ」は違う
Z5を買えば10年後まで買い替えたくならない、Z5IIなら絶対に買い替える必要がない、と保証することはできません。カメラの性能より先に、自分の撮影したいジャンルが変化することがあるからです。
最初は風景だけだった人が野鳥へ興味を持ったり、写真中心だった人が動画を始めたりすると、必要な機能が変わります。
長く使えるかを考えるなら「最高スペックを買う」よりも、今後使いたいレンズがそろっているシステムを選び、現在の用途に十分な性能を確保することが大切です。
初めての一台なら予算をボディーだけで考えない
カメラを初めて買う場合は、レンズのほかにSDカード、予備バッテリー、カメラバッグなどが必要になる場合があります。
また写真を本格的に始めると、次に欲しくなるのはカメラ本体よりレンズであることが珍しくありません。「背景をもっとぼかしたい」「遠くの鳥を撮りたい」「もっと広い風景を撮りたい」と用途が増えるからです。
予算20万円なら20万円のボディーだけを買うのではなく、ボディー+標準レンズ+必要なアクセサリーまで含めて考えるほうが現実的です。
店頭でZ5とZ5IIを触り比べてほしいポイント
スペックだけでは分からない部分もあるため、可能であれば実店舗でZ5とZ5IIを触り比べましょう。
- レンズを付けた状態で重すぎないか
- グリップが手に合うか
- ファインダーを覗きやすいか
- シャッターボタンを押しやすいか
- 人物へAFを合わせたときの反応
- メニュー操作を理解しやすいか
- Z5のチルト液晶とZ5IIのバリアングル液晶のどちらが好みか
- レンズ込みの総額が予算内か
特にスマホから初めてカメラへ移行する場合、スペック以上に重量の違いを確認してください。毎週持ち出せる重量であることは、画質と同じくらい重要です。
Z5を買うならどれくらい安ければ魅力的?
具体的な価格差は販売店、新品・中古、セール時期によって変動するため、「○万円なら必ずZ5」と固定するのはおすすめできません。
判断方法としては、Z5本体またはレンズキットとZ5IIの同等構成を比較し、その差額で欲しいレンズを一本追加できるほどZ5が安いかを見ると分かりやすいでしょう。
価格差が小さいなら新しいZ5IIを選ぶメリットが大きく、差額が大きければZ5+良いレンズという組み合わせが魅力的になります。本体の世代だけでなく「同じ総予算でどんな撮影セットを作れるか」で比較することがポイントです。
初心者だからZ5ではもったいない、という考え方はしなくていい
「初心者なのにフルサイズを買っても使いこなせないのでは」と心配する必要はありません。カメラは資格がなければ上位モデルを使えない道具ではありません。
最初はオートで撮り、次に絞り優先、露出補正、シャッタースピードという順番で一つずつ覚えれば十分です。数か月後にRAW現像を始めても構いません。
むしろ本当に写真が好きになったとき、使い慣れたカメラに必要な機能がそろっていることはメリットです。「初心者向けか」だけでなく「自分が持ち歩きたくなるか」「撮りたいものに合っているか」で決めましょう。
まとめ:Nikon Z5は初心者にも十分おすすめ。ただし今から長く使うならZ5IIと価格差を比較したい
Nikon Z5は、初めて本格的なカメラを購入する初心者でも問題なく使えます。約2432万画素のフルサイズセンサー、5軸ボディー内手ブレ補正、電子ビューファインダー、SDカードダブルスロットなどを備えており、風景、旅行、料理、スナップ、人物などの写真撮影なら現在でも十分な実力があります。[参照:ニコン「Z5」]
一方で最高約4.5コマ/秒の連写や4K動画時の約1.7倍クロップなど、発売から年数が経ったことで弱点が目立つ部分もあります。特にスポーツ、野鳥、走る子どもやペット、動画を重視する場合には注意が必要です。
そして2026年現在は後継のZ5IIが存在します。Z5IIはEXPEED 7、9種類の被写体検出、高速連写、バリアングル液晶などを備え、初心者にとっても扱いやすい方向へ大幅に進化しています。[参照:ニコン「Z5II」]
写真中心でZ5を型落ち特価や中古でかなり安く買えるなら、今でも非常に魅力的です。一方、新品を購入して長期間使い、将来どんな被写体を撮るかまだ分からないなら、価格差を確認したうえでZ5IIを優先する価値があります。
また「長く使えるか」はボディーだけでは決まりません。Z5もZ5IIもNikon Zマウントなので、購入したNIKKOR Zレンズを今後のボディーでも活用していけることが大きなメリットです。[参照:ニコン「NIKKOR Z レンズ」]
スマホからカメラへ移行する最初の一台として考えるなら、安くフルサイズ写真を始めるZ5、長期的なAF・動体・動画まで考えるZ5II、軽さを重視するならAPS-CのZ50IIという3方向で比較すると選びやすくなります。最終的には店頭でレンズを付けた状態の重さと操作感を確認し、「これを持って撮影に出かけたい」と思える一台を選ぶことが、長くカメラを楽しむうえで最も重要です。

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