3Dプリントされた造形物の写真を見ると、まるで市販品のように滑らかで発色の良い仕上がりになっていることがある。特にPLAフィラメントを使ったモデルでも、塗装次第で完成度は大きく変わるため、どのような塗料や技法が使われているのか気になるケースは多い。
3Dプリント造形の塗装で一般的に使われる材料の全体像
3Dプリント造形の塗装では、用途や仕上がりの質感に応じて複数の塗料が使い分けられている。
代表的なのはアクリル塗料、ラッカー塗料、エナメル塗料の3種類で、それぞれ乾燥速度や発色、耐久性に違いがある。
例えばフィギュアや展示用モデルでは、発色と扱いやすさのバランスからアクリル塗料が選ばれることが多い。
PLA素材に必要な下地処理とプライマーの重要性
PLAフィラメントはそのままだと塗料の密着性が低く、塗装剥がれやムラの原因になることがある。
そのため塗装前にはサーフェイサー(プライマー)を使った下地処理がほぼ必須となる。
特に自動車用のプラサフや模型用のグレーサーフェイサーは、表面の積層痕を埋めながら塗料の食いつきを良くする効果がある。
仕上がりの美しさはこの工程で大きく左右されるため、塗装そのものよりも重要とされる場合もある。
実際に使われる代表的な塗料の種類と特徴
3Dプリント造形物の塗装では、用途に応じて塗料が選ばれている。
アクリル塗料は水性タイプが多く、扱いやすく安全性が高いのが特徴で、初心者にも向いている。
ラッカー塗料は乾燥が早く、表面が硬く仕上がるため高級感のある仕上げに向いている。
エナメル塗料は乾燥が遅いが、スミ入れや陰影表現などの仕上げ工程でよく使われる。
模型制作ではこれらを組み合わせることで、立体感やリアルさを強調することが一般的である。
プロの制作現場や投稿画像で多い塗装手法
完成度の高い3Dプリント作品では、エアブラシやスプレー塗装がよく使用されている。
エアブラシは色のグラデーション表現が得意で、キャラクターフィギュアやメカモデルで特に重宝される。
一方でスプレー塗装は広い面を均一に塗ることができるため、プロップや大型パーツの仕上げに向いている。
さらに部分的なディテールには筆塗りやウェザリングが加えられ、リアルな質感が作り込まれていく。
具体例から見る仕上げの工程イメージ
例えばPLAで作られた小型フィギュアの場合、まずサーフェイサーで表面を整えた後、肌色やベースカラーをエアブラシで塗装する。
その後、影部分にエナメル塗料でスミ入れを行い、最後にトップコートで保護する流れが一般的である。
またロボット系モデルでは、ラッカー系スプレーでメタリックカラーを塗り、その上からつや消しクリアを吹くことで重厚感を演出するケースも多い。
まとめ|塗料選びと下地処理が仕上がりを左右する
3Dプリント造形物の塗装は、単一の塗料で完結するものではなく、プライマー・複数の塗料・仕上げ工程の組み合わせで完成度が決まる。
特にPLA素材では下地処理の重要度が高く、その後の塗料選択以上に仕上がりへ影響を与える。
完成度の高い作品ほど工程が丁寧に分かれている傾向があり、使用塗料そのものよりも「どう組み合わせているか」が重要なポイントになる。


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