ELEGOO Mars 5 Ultraで造形物の高さだけ縮む原因と対処法|光造形3Dプリンターの寸法ズレを改善する方法

3Dプリンター

光造形3Dプリンターを使っていると、横方向のサイズは合っているのに高さ方向だけ大きく縮むというトラブルが発生することがあります。特にELEGOO Mars 5 Ultraのような高精度機でも、フィルム交換後も改善しない場合は、FEPフィルム以外の設定や機械側の原因を確認する必要があります。

この記事では、造形物が縦方向だけ1/3程度に縮む場合に考えられる原因や、CHITUBOXの設定確認、キャリブレーション方法、光造形プリンター特有の注意点について解説します。

高さ方向だけ縮小する場合に考えられる主な原因

光造形3Dプリンターで高さだけが大きく変化する場合、単純なレジンやフィルムの問題ではなく、Z軸方向の設定やスライスデータに問題がある可能性があります。

例えば、10mmの円柱を印刷して高さが3.6mmになる場合、約64%もの縮小が発生しています。このような大きな差は、造形時の収縮よりも設定やデータ変換の異常を疑うべき状態です。

確認するべき主なポイントは以下です。

  • CHITUBOXのモデルサイズ設定
  • スライス時のZ方向倍率
  • プリンター設定ファイル
  • Z軸の移動量設定
  • 液晶パネルやファームウェアの異常

CHITUBOXのモデル設定を確認する

CHITUBOXでは、読み込んだ3Dモデルのサイズを自由に変更できます。その際、XYZ方向の比率が崩れていると、高さだけ違うサイズで出力されることがあります。

まずCHITUBOX上でモデルを選択し、サイズ表示を確認してください。

例えば、10mmの円柱データを読み込んだ場合、X・Y・Zすべてが10mmになっている必要があります。Zだけ3.6mmなどになっている場合は、モデルデータまたは拡大縮小設定に問題があります。

また、「均一スケール」の設定が無効になっている場合、意図せず高さ方向だけ変更されることがあります。

スライサーのZ方向設定やプリンター設定を確認する

CHITUBOXから出力する場合、プリンター設定ファイルが正しくないと、スライスデータと実際の動作が一致しないことがあります。

特に確認したい項目は以下です。

  • プリンター機種がELEGOO Mars 5 Ultraになっているか
  • ビルドサイズのZ高さが正しいか
  • レイヤー高さ設定が極端になっていないか
  • スライス後のプレビューで高さが正常か

スライス完了後のプレビュー画面で、モデルの高さ方向が正しく表示されているか確認することも重要です。

プレビューでは10mmあるのに印刷後だけ3.6mmになる場合は、プリンター側の読み込みやZ軸動作の問題を疑います。

Z軸のキャリブレーションやホーム位置を確認する

光造形プリンターでは、Z軸の位置情報がずれると造形サイズに影響します。特に高さ方向だけ異常が出る場合、Z軸関連の確認は重要です。

確認方法として、一度プラットフォームのレベリングやホーム位置の再設定を行います。

また、Z軸レールの汚れや潤滑不足、ネジ部分の異常によって移動量が正確でなくなる場合もあります。

例えば、Z軸モーターが1回転した時の移動量が正常でない場合、横方向の寸法は問題なくても高さだけが狂うことがあります。

FEPフィルム交換後でも改善しない場合に確認すること

FEPフィルムやリリースフィルムの劣化は、造形失敗の原因になることがあります。しかし、今回のように毎回同じ高さになる場合は、フィルム以外の原因である可能性が高くなります。

フィルムが原因の場合、一般的には造形物が剥がれる、底面が変形する、途中で失敗するといった症状が多く見られます。

一定倍率で高さだけ縮む場合は、データ処理やZ軸制御の問題を優先して確認すると効率的です。

ファームウェアやUSBデータの問題も確認する

まれに、スライスデータやUSBメモリ、プリンターのファームウェアが原因で正常な造形ができない場合があります。

試す方法として、以下があります。

  • 別のUSBメモリで印刷する
  • CHITUBOXで再スライスする
  • 別の簡単なテストモデルで確認する
  • プリンターのファームウェアを確認する

特に10mmの円柱のような単純なモデルで異常が出る場合は、複雑なモデルではなくテストデータで原因を切り分けることが大切です。

まとめ|高さだけ縮む場合はフィルムより設定やZ軸を疑う

ELEGOO Mars 5 Ultraで造形物が縦方向だけ大幅に縮む場合、FEPフィルム交換だけでは改善しないケースがあります。

まずCHITUBOXのモデルサイズ、プリンター設定、スライス後のプレビューを確認し、それでも問題が続く場合はZ軸キャリブレーションやファームウェアを確認しましょう。

10mmが3.6mmになるような大きな寸法差は、レジン収縮では説明できないため、データ処理または機械制御側の問題である可能性が高いです。原因を一つずつ切り分けることで、正常な造形サイズへ戻せる可能性があります。

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