信号機や電車の案内表示をスマートフォンやカメラで撮影した時、肉眼では普通に点灯しているのに画面上ではチカチカしたり、縞模様が出たりすることがあります。この現象は故障や表示機器の異常ではなく、光の点滅とカメラの撮影方式が関係しています。
この記事では、なぜ人間の目では気付かない点滅がカメラでは見えるのか、LED表示の仕組みや撮影時の注意点について詳しく解説します。
カメラで見ると信号や表示が点滅する主な理由
信号機や電車の案内表示などで使われているLEDは、常に一定の明るさで光っているように見えても、実際には非常に高速で点灯と消灯を繰り返している場合があります。
人間の目には残像効果があるため、高速な点滅は連続した光として認識されます。しかし、カメラは一瞬の状態を切り取って記録するため、点滅のタイミングが映像として現れることがあります。
例えば、LED表示が1秒間に数百回点滅している場合でも、肉眼では普通の明るい表示に見えます。一方でスマートフォンの動画撮影では、点滅周期と撮影タイミングがずれることでチカチカした映像になります。
LED表示に点滅が使われる理由
LED表示が高速点滅している理由の一つは、明るさを調整するためです。LEDは電流を細かく制御することで、消費電力を抑えながら適切な明るさを維持できます。
この制御方法はPWM(パルス幅変調)と呼ばれ、LED照明やディスプレイなど幅広い機器で利用されています。
例えば、電車の行先表示や駅の案内板では、昼間の強い光の中でも見やすくする必要があります。そのため、LEDを高速制御して明るさを調整しています。
肉眼では見えないのにカメラでは見える仕組み
人間の目とカメラでは、光を認識する方法が異なります。人間の視覚は一定時間の情報を脳内で処理するため、高速な変化は平均化されて見えます。
一方、カメラはシャッターを切った瞬間の光を記録します。そのため、LEDが消灯しているタイミングで撮影すると暗く写り、点灯しているタイミングで撮影すると明るく写ります。
動画撮影では、このタイミングのずれが連続して発生するため、表示が波打ったり、黒い帯が流れたり、チカチカしたりする現象として現れます。
スマートフォン撮影で起こりやすい理由
スマートフォンのカメラは、動画撮影時に決められたフレームレートで画像を記録しています。例えば30fpsや60fpsでは、1秒間に決まった枚数の画像を撮影しています。
LEDの点滅周期とカメラの撮影周期が一致しない場合、光の明暗が周期的に変化して見えることがあります。これは「フリッカー」と呼ばれる現象です。
例えば、駅の電光掲示板を動画で撮影した時に文字の一部が暗くなったり、画面全体がちらついたりする場合がありますが、これは表示装置が壊れているわけではありません。
撮影時にチカチカを減らす方法
LED表示をきれいに撮影したい場合は、カメラの設定を変更することで改善できる場合があります。
- シャッタースピードを変更する
- 動画のフレームレートを変更する
- 露出や明るさ設定を調整する
- 別の撮影モードを試す
特に高性能なカメラでは、フリッカー低減機能やシャッター速度の調整によってLED表示を自然に撮影できます。
ただし、スマートフォンでは細かな設定ができない場合もあるため、完全に防ぐことが難しい場合があります。
LED表示以外でも同じ現象は起こる
この現象は信号機や電車の表示だけでなく、家庭のLED照明、テレビ画面、パソコンモニターなどでも発生します。
例えば、部屋の照明をスマートフォンで撮影すると、肉眼では気付かないちらつきが映像に出ることがあります。
また、テレビ画面を別のカメラで撮影した時に黒い線が流れる現象も、画面の更新速度とカメラの撮影速度が合わないことが原因です。
まとめ:カメラで見えるチカチカはLEDと撮影方式による現象
信号や電車の案内表示がカメラでチカチカして見えるのは、LEDが高速で点滅していることと、カメラが光を記録するタイミングの違いによって起こる現象です。
肉眼では自然に見えているため、表示機器が故障しているわけではありません。LEDの明るさ制御やカメラのシャッター方式による一般的な現象です。
撮影する場合はカメラ設定を調整することで改善できることがありますが、スマートフォンでは完全に防げない場合もあります。仕組みを理解すると、普段見ている光景が違って見える理由が分かります。


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