iPhoneのeSIMに「以前旅行として使用・電話番号なし・SIMなし」が残る原因は?削除方法と消してはいけない回線の見分け方

SIMフリー端末

iPhoneで携帯会社の乗り換えや機種変更、eSIMの設定を行ったあと、「設定」→「モバイル通信」を開くと、現在使用している主回線とは別に「以前旅行として使用」「電話番号なし」「SIMなし」といった項目が残っていることがあります。

現在の電話番号が表示された主回線では正常に電話や通信ができているのに、使っていないように見える回線がもう1つ表示されると、「eSIMを二重に登録してしまったのでは?」「設定を間違えたのでは?」と不安になりやすいところです。

しかし、iPhoneは複数のeSIMを保存できる仕組みになっており、過去に設定した回線や旅行用eSIMなどの情報が残ることがあります。重要なのは、表示が2つあること自体ではなく、現在契約している電話番号の回線が正常に有効になっているかを確認することです。この記事では、不要なeSIMの見分け方と安全な削除方法、auなどへの乗り換え直後に注意したいポイントを解説します。

iPhoneには複数のeSIMを保存できる

まず知っておきたいのは、iPhoneの「モバイル通信」に複数の回線が表示されること自体は異常ではないということです。eSIMは物理的なSIMカードではなく、iPhoneへデジタル形式で登録するSIMです。

Appleは、対応するiPhoneでは8つ以上のeSIMを保存できると案内しています。保存しているeSIMの中から使用する回線を選択でき、対応モデルでは2つのeSIMを同時に有効にすることもできます。[Apple公式:iPhoneでeSIMを設定する]

例えば、日本で普段利用する携帯電話会社のeSIMとは別に、海外旅行で現地のeSIMを追加するという使い方ができます。Appleも海外旅行時に旅行用eSIMと普段のeSIMを使い分ける方法を公式に案内しています。[Apple公式:海外旅行中のeSIM]

したがって、「主回線」と「以前旅行として使用」のような2項目が表示されているからといって、ただちに故障や契約上の問題が発生しているわけではありません。

「以前旅行として使用」は回線に付けられたラベルの場合がある

iPhoneでは複数の回線を区別しやすくするため、「主回線」「副回線」「個人」「仕事」「旅行」などのラベルを付けて管理できます。そのため、「旅行」という文字が表示されていても、それだけで現在海外の通信会社と契約しているという意味にはなりません。

過去にeSIMを追加した際、回線の用途として「旅行」を選択したり、初期設定やデータ移行などの過程でその名称が使われたりした可能性があります。その回線が現在使われていない場合、「以前旅行として使用」といった表示になることがあります。

特に「電話番号なし」「SIMなし」と表示されているのであれば、現在の電話番号が表示されて「オン」になっている主回線とは状態が異なります。ただし、表示名だけを見て即座に削除するのではなく、現在使用中の回線を先に特定することが大切です。

まず現在使っているau回線が正常か確認する

乗り換えや機種変更の直後に不要そうなeSIMを見つけた場合は、削除する前に現在の回線が正常に開通しているか確認しましょう。

例えばauへの切り替え後、現在の電話番号が表示されている「主回線」がオンになっており、その回線で電話の発着信ができ、Wi-Fiをオフにしてもモバイルデータ通信が利用できるのであれば、現在利用する回線は正常に設定されている可能性が高いと判断できます。

auではeSIMのプロファイルについて、端末の購入と同時に回線を契約した場合など、iPhoneの初期設定時に自動でダウンロードされる場合があると案内しています。そのため、端末の初期設定ですでにeSIMが有効になっている場合、必ずしも後から手動で同じ操作を行う必要があるわけではありません。[au公式:eSIMプロファイルのダウンロード]

auのeSIM開通手続きでも、端末購入時に回線を契約したケースでは、初期設定中にモバイル通信設定が行われる手順が案内されています。[au公式:eSIM開通手続き]

111への発信が成功しているなら何が確認できる?

携帯電話会社の開通手続きでは、回線切り替え後に発信テストを行うことがあります。新しい端末からテスト用番号へ正常に発信できれば、少なくとも音声通話用の回線が利用可能になっていることを確認する材料になります。

ただし、発信テストが成功したからといって、画面に表示されている複数のeSIMのうち「どれを削除してもよい」と判断できるわけではありません。削除する場合には、現在利用中の電話番号が設定されている回線を間違えないことが重要です。

より確実に確認するなら、別の電話へ発信して自分の電話番号が通知されること、別の電話から自分の番号へ着信できること、Wi-Fiをオフにした状態でWebサイトを開けることを確認しておくとよいでしょう。

不要なeSIMはiPhoneの設定から削除できる

現在使っている回線とは別に、明らかに不要なeSIMが保存されていることを確認できた場合は、iPhoneの設定から削除できます。

Appleが案内している基本的な削除方法は、複数のプランが登録されている場合、「設定」→「モバイル通信」→削除したいプランを選択→「プランを削除」という流れです。iOSのバージョンなどによって「eSIMを削除」と表示される場合もあります。[Apple公式:eSIMを消去する方法]

例えば「主回線 090-XXXX-XXXX オン」という現在利用中の回線と、「以前旅行として使用 電話番号なし SIMなし」という回線が表示されている場合でも、まず前者で通話・通信が正常であることを確認します。そのうえで後者が過去に使用して現在は不要なeSIMだと確認できれば、その回線を選択して削除するという流れになります。

絶対に注意したいのは、現在利用中の電話番号が入っている主回線を誤って削除しないことです。名前が似ていて判断できない場合は、無理に消さず携帯電話会社へ確認するほうが安全です。

現在使っているeSIMを削除するとどうなる?

eSIMの「削除」は、ホーム画面から不要なアプリアイコンを消すような軽い操作ではありません。現在利用中のeSIMを削除すると、そのeSIMによるモバイル通信ができなくなります。

Appleも、通信事業者から直接案内されている場合を除き、トラブルシューティング目的でeSIMを削除しないよう注意しています。eSIMを消去した場合は、通信事業者へ問い合わせて新しいeSIMを入手し、再度設定する必要が生じることがあります。[Apple公式]

したがって、「2つ表示されていて気持ち悪いから、とりあえず片方を消してみよう」という操作はおすすめできません。消す前にどちらが現在契約しているau回線なのかを確認することが先です。

判断できない場合は、不要な項目が表示されていてもそのままにしておくほうが安全です。保存されているeSIMが複数あること自体は、iPhoneが想定している使い方の範囲内です。

「eSIMをオフにする」と「eSIMを削除する」は違う

eSIMを管理するときは、「回線をオフにする」ことと「eSIMそのものを削除する」ことを区別して考える必要があります。

操作 状態 主な用途
回線をオフ eSIMを保存したまま一時的に使用しない 旅行用など後で再利用する回線
eSIM・プランを削除 iPhoneからeSIMを消去する 今後使用しないeSIM

例えば海外旅行用eSIMを来年も利用する予定なら、削除せずオフにして保存しておくという方法があります。Appleも旅行から帰国した場合、不要になった旅行用eSIMをオフにする方法を案内しています。[Apple公式]

一方、すでに契約終了しており、今後使うこともないeSIMであれば、内容を確認したうえで削除することを検討できます。

eSIMを削除しても携帯電話会社との契約解約にはならない

ここも間違えやすいポイントです。iPhoneからeSIMを削除することと、携帯電話会社との回線契約を解約することは別の手続きです。

Appleも、iPhoneやiPadからeSIMを削除しても、モバイル通信プランそのものを解約したい場合には通信事業者へ連絡して解約手続きを行う必要があると説明しています。[参照]

つまり、不要なeSIMをiPhoneから削除したからといって、その操作だけで料金請求が止まるとは限りません。反対に、すでに解約済みの古い回線情報がiPhoneに残っているケースもあります。

「このeSIMが何の契約なのか分からない」という場合は、削除操作より先に契約中の回線をMy auなどで確認すると安心です。

UQ mobileからauへ番号を引き継いだ場合に確認したいこと

UQ mobileからauへ移行した場合、電話番号を引き継いでいても、端末側では新しいau回線を利用するための設定が行われます。eSIMを利用する契約では、端末の購入方法や契約方法によってプロファイルの設定方法が異なります。

au公式によると、eSIMプロファイルは端末の初期設定時に自動でダウンロードされるケースのほか、My auアプリやQRコードなどを利用してダウンロードするケースがあります。つまり、メールに「eSIMプロファイルをダウンロード」という案内があったとしても、購入方法や初期設定の状況によってはすでに設定が完了している場合があります。[au公式]

現在の電話番号が表示されている主回線がオンになっていて、発信・着信・モバイル通信が正常であれば、まず現在のau回線をむやみに削除しないことが重要です。

一方、「以前旅行として使用」「電話番号なし」「SIMなし」のような別項目がある場合、その項目が何のeSIMだったのかを確認し、現在のau回線ではないと確実に判断できてから削除を検討します。

どちらが現在の回線か分からない場合の安全な確認方法

2つのeSIMが表示されていて、どちらを削除してよいか判断できない場合は、表示されている電話番号だけでなく各回線の状態を確認します。

「設定」→「モバイル通信」を開き、各回線をタップして内容を確認します。現在の電話番号が表示され、回線がオンになっているものは削除候補にしないようにしましょう。また「モバイルデータ通信」でどの回線が選択されているかも確認します。

さらにWi-Fiをオフにしてインターネット通信ができるか、通常の電話番号へ発信できるかを確認します。現在のau回線が特定できない場合は、不要なeSIMを削除する前にauへ問い合わせるのが確実です。

AppleもeSIMのトラブルについては、契約中の通信事業者へ問い合わせるよう案内しています。[Apple公式]

eSIMを消すためにiPhoneを初期化する必要はない

不要なeSIMが1つ表示されているだけなら、iPhone全体を初期化する必要はありません。削除して問題ないeSIMだと確認できれば、「設定」→「モバイル通信」から個別に削除できます。

iPhoneの「すべてのコンテンツと設定を消去」を実行すると、写真、アプリ、設定など端末内のデータまで消去されるため、不要なeSIMを整理する目的では大掛かりすぎる操作です。

なお、iPhoneそのものを初期化する場合には、eSIMを保持するか削除するか選択できる場合があります。Appleは、eSIMを削除すると通信プランを再度有効にするため通信事業者への問い合わせが必要になる場合があると案内しています。[Apple公式:iPhoneの初期化]

「表示がおかしいから初期化すれば直るだろう」と考えるより、まず各eSIMが何の回線なのかを確認することが大切です。

まとめ:主回線を確認してから不要なeSIMだけを削除する

iPhoneの「設定」→「モバイル通信」に「主回線」と「以前旅行として使用」など複数の項目が表示されていても、それだけで設定を間違えたとは限りません。iPhoneは複数のeSIMを保存できるため、過去に設定した回線などが残っている場合があります。

現在の電話番号が表示されている主回線がオンになり、電話の発着信とモバイルデータ通信が正常であれば、まずその主回線は削除せず、もう一方が本当に不要なeSIMなのかを確認するのが基本です。

不要だと確実に判断できたeSIMは、「設定」→「モバイル通信」→対象の回線を選択し、「プランを削除」または「eSIMを削除」から消去できます。Appleもこの方法を公式に案内しています。[Apple公式:eSIMを消去する方法]

ただし、現在利用中のauのeSIMを誤って削除すると、再設定や再発行が必要になる可能性があります。Appleも通信事業者から指示されていない状態でトラブル解決のためにeSIMを削除することは避けるよう案内しています。そのため、「以前旅行として使用・電話番号なし・SIMなし」が何の回線なのか判断できない場合は、表示が残っていても慌てて消さず、auへ確認してから操作するのが安全です。

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