飲食店やコンビニ、スーパーなどで使われている冷蔵庫を見ると、本体の下に脚や台のような部品、あるいはトレーのようなものが付いていることがあります。「冷蔵庫の下にあるもの」といっても、実は冷蔵庫の種類や設置方法によって名称と役割が異なります。
代表的なものには、冷蔵庫を支える脚(アジャスト脚)やキャスター、台座、排水を受けるドレンパン(蒸発皿)などがあります。また、店舗の大型ショーケースでは、機械部分を覆うカバーや吸排気口が下部に配置されていることもあります。
ここでは、店舗用・業務用冷蔵庫の下に見える部品について、考えられる名称とそれぞれの役割、取り扱う際の注意点を分かりやすく解説します。
冷蔵庫の下にある代表的な部品と名称
業務用冷蔵庫の下部には複数の部品が存在するため、見た目だけで一つの名称に断定することはできません。機種によって構造も異なります。
| 部品の例 | 主な役割 |
|---|---|
| アジャスト脚 | 冷蔵庫を支え、高さや水平を調整する |
| キャスター | 冷蔵庫を支え、移動しやすくする |
| 台座・架台 | 冷蔵庫を安定して設置したり、床面との間隔を確保したりする |
| ドレンパン・蒸発皿 | 霜取りなどで発生した水を受ける |
| 機械室・機械室カバー | 圧縮機など冷却に必要な機器を収めたり保護したりする |
| 吸排気口・フィルター | 冷却装置から発生する熱を逃がすための空気の通り道になる |
例えば、床と冷蔵庫の間にある金属製の短い脚であれば「アジャスト脚」の可能性があります。平たいトレー状のものなら、排水を受けるドレンパンなどが考えられます。
アジャスト脚は冷蔵庫を水平に設置するためにある
業務用冷蔵庫の底面に付いている脚の一つがアジャスト脚(調整脚)です。単に冷蔵庫を床から浮かせるだけでなく、脚の高さを調整して本体を水平かつ安定した状態に設置する役割があります。
厨房などの床は完全に水平とは限りません。わずかな傾斜や凹凸がある場所でも、脚の高さを個別に調整することで冷蔵庫を安定させることができます。
本体が不安定な状態では扉の開閉などにも影響する可能性があります。そのため、業務用冷蔵庫では設置時の水平確認が重要で、具体的な調整方法については各メーカーの据付説明書に従う必要があります。
車輪のようなものならキャスターの可能性がある
冷蔵庫の下に車輪が付いている場合、その部品は一般的にキャスターと呼ばれます。大型の冷蔵庫は非常に重いため、清掃やメンテナンスなどで移動させることを考慮してキャスターが採用される場合があります。
キャスターにはストッパーが備わっているタイプもあります。通常使用時には不用意に冷蔵庫が動かないよう固定し、必要なときに移動できる構造です。
ただし、大型の業務用冷蔵庫を自己判断で動かすのは危険です。転倒や電源コード・配管などの損傷につながる可能性があるため、移動方法については取扱説明書やメーカーの指示を確認しましょう。
トレーのようなものはドレンパン・蒸発皿の場合がある
冷蔵庫では、庫内を冷却する過程や霜取り運転などによって水が発生することがあります。その排水を受ける部品として設けられているのがドレンパンです。機種やメーカーによっては蒸発皿など別の名称が使われることもあります。
機種によっては、集められた水をヒーターや冷却装置から発生する熱などを利用して蒸発させる仕組みになっています。一方、排水設備へ水を流すタイプもあり、すべての業務用冷蔵庫が同じ構造ではありません。
例えば、冷蔵庫の下から水が漏れている場合には、単純に「冷蔵庫が壊れた」とは限らず、排水経路の詰まりやドレン周辺の問題なども候補になります。ただし原因はさまざまなので、異常が続く場合にはメーカーや保守業者への点検依頼が適切です。
ショーケースでは下部に冷却用の機械が入っていることもある
スーパーやコンビニ、飲食店などの商品陳列用冷蔵ショーケースでは、商品を入れる部分の下に大きなスペースが設けられていることがあります。その内部に冷却装置の構成部品が配置されている機種もあります。
冷蔵庫は庫内から熱を取り除き、その熱を外部へ放出することで内部を冷やしています。そのため、機械室付近には熱を逃がすための吸排気構造が必要になります。
冷蔵庫下部の格子や開口部は、単なる飾りではなく吸排気に関係する部分の場合があります。段ボールや荷物などで塞ぐと放熱を妨げる可能性があるため、メーカーが指定する設置スペースを確保することが重要です。
冷蔵庫の下を掃除するときの注意点
店舗では食品くずやホコリ、油汚れなどが冷蔵庫の下にたまりやすいため、衛生管理の観点から清掃は重要です。一方で、業務用冷蔵庫の下部には電気部品や冷却装置などが存在する場合があり、家庭の家具の下と同じ感覚で扱うべきではありません。
特に機械室のカバーを勝手に外したり、電気部品に水をかけたりするのは避けましょう。清掃方法やフィルターのお手入れ方法は機種ごとに異なるため、取扱説明書に記載された方法に従うことが基本です。
また、異音、焦げたような臭い、大量の水漏れ、冷えないといった異常がある場合には、内部を分解して確認しようとせず、電源や安全について取扱説明書の指示を確認したうえで、メーカーや専門業者へ相談するのが安全です。
正確な名前を知るにはメーカー名と型番を確認する
冷蔵庫の下にある部品の正確な名称を調べる最も確実な方法は、冷蔵庫本体のメーカー名と型番を確認することです。同じような外観でも、メーカーや製品シリーズによって構造や部品名称が異なります。
型番が分かれば、メーカー公式サイトで取扱説明書や据付説明書、部品図などを確認できる場合があります。説明書の「各部の名称」「お手入れ」「据付」などの項目を見ると、該当する部品を特定しやすくなります。
店舗設備の場合は冷蔵庫単体ではなく、専用の架台や店舗側の設備が組み合わされていることもあります。その場合には、冷蔵庫メーカーだけでなく施工会社や店舗設備の保守担当者に確認すると確実です。
まとめ:店の冷蔵庫の下には複数の部品がある
店舗の冷蔵庫の下にあるものは一種類ではありません。脚ならアジャスト脚、車輪ならキャスター、トレーならドレンパン、冷蔵ショーケースの下部なら機械室や吸排気部分など、形状と機種によって名称が変わります。
それぞれ、冷蔵庫を安定させる、移動を可能にする、排水を処理する、冷却装置を収める、熱を逃がすなど重要な役割があります。そのため、用途が分からない部品を取り外したり、吸排気口を荷物で塞いだりすることは避けたほうがよいでしょう。
正確に特定したい場合は「見た目」だけで判断せず、メーカー名と型番から取扱説明書を確認するのが確実です。店舗の設備として設置されたものなら、管理者や保守担当者へ確認することで、その部品の正式名称と役割を把握できます。


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