雷で停電したとき冷蔵庫に保冷剤は入れていい?食品を守る方法と停電中・復旧後の注意点

エアコン、空調家電

雷や台風などで突然停電すると、まず気になるのが冷蔵庫や冷凍庫の中身です。停電すると冷却運転は止まりますが、冷蔵庫そのものには断熱性があるため、すぐに庫内温度が外気温と同じになるわけではありません。

停電時には、冷蔵庫や冷凍庫の扉をなるべく開けず、庫内の冷気を逃がさないことが最優先です。そのうえで、停電前から凍っている大きな保冷剤があるなら、冷蔵室へ移して保冷を補助する方法は有効です。東京電力パワーグリッドも、停電時に冷蔵庫・冷凍庫の温度を維持するため、ドアの開閉を控えることや保冷剤を準備することを案内しています。[参照:東京電力パワーグリッド 停電時の注意点]

ただし、保冷剤を入れるために何度も冷蔵庫を開け閉めすると、かえって冷気が逃げます。使うなら必要な保冷剤をまとめて一度で入れ、その後は扉を閉めたままにするのがポイントです。

停電した冷蔵庫に大きな保冷剤を入れても大丈夫?

食品用・クーラーボックス用など通常の保冷剤で、袋に破損や液漏れがなければ、冷蔵庫内へ入れて保冷に使うことができます。

特に冷凍庫でしっかり凍っていた大型保冷剤は、冷蔵室の温度上昇を遅らせる助けになります。冷たい空気は下へ移動しやすいため、食品配置との兼ね合いはありますが、冷蔵室上部付近へ置く方法も考えられます。

ただし食品へ保冷剤を強く押し付ける必要はありません。野菜や卵など凍結に弱い食品へ凍った保冷剤を直接密着させると、部分的に凍る場合があります。

冷蔵室と冷凍室の両方に保冷剤を入れるべき?

冷凍庫にすでに凍った食品や保冷剤が十分入っているなら、基本的にはそのまま扉を閉めておくのが有効です。庫内にある凍結物そのものが大きな保冷材の役割を果たします。

一方、冷蔵室には通常凍った食品が少ないため、余っている凍結済み保冷剤を冷蔵室へ移すメリットがあります。

例えば冷凍庫に大型保冷剤が4個入っているなら、冷凍庫の保冷能力を大きく落とさない範囲で1~2個を冷蔵室へ移す、といった考え方ができます。ただし停電時間が分からない場合は、冷凍庫にも十分な冷熱を残しておきましょう。

停電中に最も大切なのは冷蔵庫を開けないこと

停電になると「ちゃんと冷えているかな」と何度も庫内を確認したくなりますが、扉を開けるたびに冷たい空気が外へ逃げ、暖かい空気が入ります。

東京電力パワーグリッドも、停電時には冷蔵室・冷凍室の温度を維持するため、ドアの開閉を控えるよう案内しています。[参照:東京電力パワーグリッド]

保冷剤を入れる、必要な飲み物を一度で取り出すなどの作業を済ませたら、その後は可能な限り閉めたままにするのが効果的です。

停電したら最初にやること

雷による停電では、冷蔵庫だけでなく家全体の安全確認も必要です。

まずスマートフォンなどで地域の停電情報を確認します。近所一帯も停電しているなら、送配電設備側のトラブルである可能性があります。雷が電線や変圧器などに影響すると停電が発生することがあると東京電力パワーグリッドも説明しています。[参照:東京電力 停電復旧のしくみと停電理由]

一方、自宅だけが停電している場合はブレーカーなど建物側の問題も考えられます。ただし焦げ臭い、変な音がする、ブレーカーの一部が溶けているなどの異常がある場合には、自分で操作せず電力会社などへ相談します。[参照:東京電力パワーグリッド 急に電気が消えたとき]

停電中は不要な家電のプラグを抜いておく

停電中に家電のスイッチが入ったままだと、復電した瞬間に機器が動き始める場合があります。

特にアイロン、電気ストーブ、ヒーターなど熱を発生する器具は、復電時に火災へつながるおそれがあるため、東京電力パワーグリッドもコンセントから抜いておくよう案内しています。[参照:東京電力パワーグリッド 停電時の注意点]

テレビ、ゲーム機、パソコンなども不要なら電源を切り、雷が接近する前の安全な段階でプラグを抜いておく方法があります。ただし雷鳴が激しい最中に慌ててコンセントや配線へ触ることは避け、人の安全を優先します。

冷蔵庫のプラグは抜いたほうがいい?

停電中はそもそも冷蔵庫へ電力が供給されていません。復電したら自動的に運転を再開するのが一般的なので、通常は冷蔵庫だけを必ず抜かなければならないわけではありません。

ただし雷サージなどが心配で、安全な段階ですでに冷蔵庫をコンセントから外している場合は、雷が十分遠ざかった後に再接続します。

冷蔵庫を再接続するときは、機種の取扱説明書に再通電時の注意が記載されていないか確認するとより確実です。

停電が長くなりそうならクーラーボックスも活用できる

停電が長時間続く見込みで、大量の保冷剤や氷があるなら、傷みやすい食品だけをクーラーボックスへ移す方法もあります。

ただし短時間停電の段階で冷蔵庫を何度も開け、中身をすべて移動させる必要はありません。冷蔵庫自体が断熱箱なので、扉を閉じておくほうが効率的な場合があります。

停電が長期化すると分かった段階で、肉、魚、乳製品、作り置きなど特に傷みやすいものから優先して対応するとよいでしょう。

冷凍庫は中身が多いほうが温度を保ちやすい

冷凍庫では、凍っている食品や保冷剤が互いに冷熱を蓄えるため、ある程度中身が詰まっているほうが停電時に温度を維持しやすくなります。

そのため停電中に冷凍食品を頻繁に取り出したり、保冷剤を全部冷蔵室へ移したりするのは避けたほうがよいでしょう。

冷凍庫に余裕があり、停電が予想されている場合には、普段からペットボトルなどに水を入れて凍らせておく方法もあります。ただし凍ると水が膨張するため、容器いっぱいまで水を入れないようにします。

凍らせたペットボトルも保冷剤代わりになる

停電対策用として、事前に凍らせたペットボトルを冷凍庫へ用意しておく方法もあります。

停電時にはそのまま冷凍庫の保冷に使ったり、必要に応じて冷蔵室やクーラーボックスへ移したりできます。

ただし、市販飲料の容器には冷凍保存を前提としていないものもあります。冷凍対応容器を使用し、水を満杯にせず膨張分の余裕を残すなど安全に配慮します。

氷を直接冷蔵庫内へ置くのは避ける

氷をそのまま棚の上へ置くと、溶けた水が庫内へ流れて食品や電装部分などへ影響する可能性があります。

氷を使うなら密閉できる袋や容器へ入れ、溶けても水漏れしないようにします。

保冷剤でも袋が破れているものや内容物が漏れているものは使用せず、正常な状態のものを使いましょう。

スマホの電池はできるだけ温存する

停電時は、スマートフォンが停電情報、天気、避難情報、家族との連絡などの重要な手段になります。

東京電力も停電への備えとして、携帯電話など通信機器の準備や充電確認を案内しています。[参照:東京電力]

停電が長引きそうな場合は画面の明るさを下げ、省電力モードを使い、動画視聴など電池消費の大きな用途を控えると安心です。モバイルバッテリーがあれば残量も確認しておきます。

懐中電灯を使い、ろうそくはできるだけ避ける

夜間の停電では、スマートフォンのライトや懐中電灯、電池式ランタンが便利です。

東京電力パワーグリッドは、ろうそくは倒れて引火したり、子どもが触ってやけどしたりする火災リスクがあるとして注意を呼びかけています。[参照:東京電力パワーグリッド]

可能であればLEDライトなど火を使わない照明を優先しましょう。

夏の停電では熱中症にも注意する

雷の多い夏に停電すると、エアコンや扇風機も停止します。冷蔵庫の食品以上に、人の体調管理が重要になる場合があります。

東京電力も、停電時にはエアコンや扇風機を使用できないため、夏季は熱中症へ注意するよう案内しています。[参照:東京電力 停電時の注意点]

水分を確保し、室温が危険なほど上昇する場合には、停電していない安全な施設や親族宅などへの移動も検討します。

雷が鳴っている間は屋外へ確認に行かない

停電すると「ブレーカーかな」「電柱を見れば原因が分かるかな」と外へ出たくなることがありますが、雷が近くで鳴っているときに屋外へ出るのは危険です。

停電情報はスマートフォンから確認し、雷が近い間は建物内で安全を確保することを優先します。

切れた電線や垂れ下がった電線を見つけても絶対に近づかず、電力会社などへ連絡します。

停電中に発電機を室内で使ってはいけない

長時間停電への備えとして携帯発電機を所有している家庭もありますが、エンジン式発電機を室内や換気の悪い場所で使用すると一酸化炭素中毒のおそれがあります。

東京電力も、小型発電機の排気ガスには一酸化炭素などの有害物質が含まれるため、室内では使用しないよう注意を呼びかけています。[参照:東京電力]

発電機を使用する場合は製品の取扱説明書に従い、安全な屋外環境で使用する必要があります。

復電したら冷蔵庫が動き始めたか確認する

停電が復旧したら、冷蔵庫の電源が入り、正常に運転を再開しているか確認します。

東京電力パワーグリッドは復電後の冷蔵庫について、電源が入り正常に運転して庫内が徐々に冷え始めているか確認し、しばらく経っても冷えない場合は食品をクーラーボックスなどへ移してメーカーへ相談するよう案内しています。[参照:東京電力パワーグリッド 停電後の家電確認]

復電直後に庫内がすぐ冷たくならなくても、冷蔵庫は時間をかけて冷却します。ただし異音、焦げ臭さ、エラー表示などがあれば使用を中止して確認します。

復電時に一斉に家電が動くことにも注意する

停電中にスイッチが入った状態だった家電は、復電と同時に運転を再開することがあります。

そのため熱を発生する器具などは停電中にプラグを抜いておくことが重要です。

タイマー、時計、録画予約、Wi-Fiルーターなども停電によって設定がリセットされたり、再起動が必要になったりする場合があります。復電後に順番に確認しましょう。

冷蔵庫の食品は「見た目だけ」で安全判断しない

停電が長く続き、冷蔵庫内が十分冷えていない状態が続いた食品については注意が必要です。

食品は傷んでも見た目やにおいに明確な変化が出ない場合があります。そのため「臭くないから食べられる」とだけ判断するのは避けます。

特に肉、魚、乳製品、作り置き、惣菜など傷みやすい食品は慎重に扱い、長時間適切な低温を保てなかった可能性がある場合には無理に食べないことも大切です。

停電中にできることを整理

行動 おすすめ度 ポイント
冷蔵庫の扉を閉めておく 高い 最も基本的な保冷対策
凍った保冷剤を冷蔵室へ入れる 高い 一度で入れて開閉を減らす
冷凍庫の保冷剤を全部移す 低い 冷凍庫の保冷力も残す
スマホを省電力モードにする 高い 情報・連絡手段を確保
ヒーター類のプラグを抜く 高い 復電時の火災防止
雷の中で屋外確認する 避ける 落雷リスクがある
発電機を室内で使う 禁止 一酸化炭素中毒の危険

停電では「家電を守る」ことも大切ですが、まず人の安全、次に情報・照明・水分、その後に食品という順番で対応すると判断しやすくなります。

今後の停電に備えて冷凍庫へ保冷剤を常備しておく

大型保冷剤を普段から冷凍庫へ数個入れておくことは、停電時の備えとして役立ちます。

東京電力も停電前の備えとして保冷剤の準備を案内しています。[参照:東京電力パワーグリッド]

停電だけでなく、クーラーボックスを使う買い物や災害時にも活用できるため、冷凍庫に余裕があれば常備しておくと便利です。

停電対策として準備しておきたいもの

突然の停電に備えるなら、冷蔵庫用の保冷剤以外にも最低限の用品を準備しておくと安心です。

  • 大型保冷剤
  • クーラーボックスまたは保冷バッグ
  • LED懐中電灯・ランタン
  • 乾電池
  • モバイルバッテリー
  • 携帯ラジオ
  • 飲料水
  • 常温保存できる食品

特にスマートフォンは災害情報を得るため重要なので、モバイルバッテリーを日頃から充電しておくと役立ちます。

まとめ:大型保冷剤は有効。ただし一番大事なのは扉を開けないこと

雷による停電時に、凍っている大型保冷剤を冷蔵庫へ入れることは保冷を補助する方法として有効です。東京電力パワーグリッドも、停電時に冷蔵室・冷凍室の温度を保つため、ドアの開閉を控えることや保冷剤を準備することを案内しています。[参照:東京電力パワーグリッド]

保冷剤を使う場合は、何度も冷蔵庫を開けるのではなく、一度で必要なものを入れて、その後はできるだけ扉を閉めておくことが重要です。冷凍庫の保冷剤をすべて冷蔵室へ移す必要はなく、冷凍庫側にも十分な冷熱を残しておきます。

停電中は、アイロンや電気ストーブなど復電時に危険になり得る家電のプラグを安全な段階で抜き、スマートフォンの電池を温存し、LEDライトなどを準備します。雷が近くで鳴っている間は、家電や配線の確認よりも自分自身の安全を優先してください。

また夏季の停電ではエアコンや扇風機も使えないため、冷蔵庫だけでなく熱中症への対策も重要です。室温が危険なほど上昇する場合には、水分補給を行い、必要に応じて停電していない安全な場所への移動も検討します。

復電後は冷蔵庫が正常に再稼働しているか、庫内が徐々に冷え始めているかを確認します。長時間経っても冷えない、異音や焦げ臭さがあるなどの異常があれば、食品を保冷できる場所へ移したうえでメーカーや販売店へ相談しましょう。

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