SHARP(シャープ)のドラム式洗濯乾燥機「ES-S70」を使用していて、洗濯の途中で「E03」が表示され、すすぎや脱水へ進まなくなることがあります。さらに、糸くずフィルターを掃除しても改善しなかったり、何とか脱水まで進めても乾燥が終わらず衣類が湿ったままだったりすると、どこを確認すればよいのか判断しにくいものです。
ES-S70のE03は、シャープの取扱説明書では「排水できない」ことを示すエラーです。したがって、まず疑うべきなのは乾燥機能そのものではなく、排水口・排水ホース・糸くずフィルターなどを含む排水経路です。フィルターがきれいでも、その先で排水が妨げられている可能性があります。
SHARP ES-S70の「E03」は排水できないときのエラー
ES-S70の取扱説明書では、E03が表示された場合の確認項目として、排水口の詰まり、排水ホースのつぶれ、排水位置の高さ、ホース先端のふさがり、延長ホースの長さ、糸くずフィルターの詰まりなどが挙げられています。
つまり、E03が出たからといって、すぐに制御基板やモーターなどの故障と決めつけることはできません。洗濯機から水を正常に排出できているかを順番に確認するのが基本です。
シャープのES-S70取扱説明書でもE03の確認事項を確認できます。詳細は[参照:SHARP ES-S70取扱説明書]をご確認ください。
フィルターを掃除してもE03が直らないときに確認する場所
「E03が出たので糸くずフィルターを掃除したが直らない」という場合、フィルター以外の排水経路を確認する必要があります。特に重要なのが、洗濯機本体から排水口までの経路です。
1. 排水口・排水トラップの詰まり
糸くずフィルターがきれいでも、床側の排水口や排水トラップに糸くず、洗剤カス、ぬめりなどが蓄積していれば、水が十分な速度で流れません。少量なら流れていても、洗濯機が規定時間内に排水できずE03になる場合があります。
例えば、洗濯機から少しずつ水が流れているため「完全には詰まっていない」と思っていても、正常時より排水速度が大幅に落ちていればエラーの原因になり得ます。
2. 排水ホースのつぶれ・折れ・挟み込み
洗濯機の背面や底部にある排水ホースが本体や壁に押され、途中でつぶれていないか確認します。洗濯機を移動した後や、長期間使用しているうちにホースの位置が変化した場合にも注意が必要です。
ホースが完全に塞がっていなくても、断面が狭くなるほどつぶれていれば排水能力は低下します。また、ホースの先端が排水口の中でふさがっていないかも確認ポイントです。
3. 排水ホースの高さや延長状態
ES-S70では排水位置や延長ホースについてもE03の確認項目になっています。ホースを必要以上に持ち上げていたり、長すぎる延長ホースを使用していたりすると、正常に排水できない場合があります。
設置状態を変更していなくても、清掃などで洗濯機を動かしたことがある場合は、ホースが持ち上がったり折れたりしていないか確認しておくとよいでしょう。
「すすぎの直前で止まる」のは排水エラーと矛盾しない
洗濯では「洗い」が終わったあと、その水を排出してから次のすすぎ工程へ移ります。そのため、排水が正常に完了しなければ、見た目には「洗いは終わったのに、すすぎへ進まない」という状態になります。
これはすすぎ機能そのものが故障しているとは限りません。洗濯機側が排水完了を確認できないため、安全上、次の工程へ進めない可能性があります。
ES-S70の脱水運転についても、シャープは「排水を開始して排水終了を検知すると脱水運転を開始する」と案内しています。つまり、排水は脱水へ移行するためにも重要な工程です。[参照:SHARP 脱水運転の設定方法]
排水エラーと「乾燥しても湿ったまま」は別々に確認する
E03と同時に「何時間乾燥しても衣類が湿っている」という症状がある場合には、排水トラブルだけでなく乾燥経路側の問題も確認したほうがよいでしょう。
ES-S70のかんたんガイドでは、乾燥フィルターについて乾燥運転後に毎回掃除するよう案内されており、お手入れをせずに使用すると乾燥時間が長くなる、乾燥しない、故障の原因になるとされています。
したがって、糸くずフィルターだけではなく、上部にある乾燥フィルターについても、表面だけでなく空気が通る状態になっているか確認することが重要です。[参照:SHARP ES-S70かんたんガイド]
自分で確認するときのおすすめの順番
原因を切り分けるときは、やみくもに分解するのではなく、外部から安全に確認できる部分から順番に調べる方法がおすすめです。
- 糸くずフィルターを清掃し、正しく取り付ける
- 排水ホースにつぶれ、折れ、挟み込みがないか確認する
- 排水ホース先端がふさがっていないか確認する
- 排水口・排水トラップに詰まりがないか確認する
- 乾燥フィルターのほこりや目詰まりを清掃する
- 確認後に少量の衣類で運転し、E03が再発するかを見る
なお、糸くずフィルターを外す場合は内部に水が残っている可能性があります。ES-S70のガイドでも、フィルター清掃前には排水を行い、水受けを用意しながら徐々に緩める手順が案内されています。水が残っている状態で一気に外すと大量の水が出る可能性があるため注意してください。
排水口まで正常なら本体内部の不具合も考えられる
排水口、排水ホース、糸くずフィルターを確認してもE03が繰り返される場合には、ユーザーが清掃できる範囲より奥に原因がある可能性も考える必要があります。
例えば、内部排水経路の異物、排水ポンプなどの機構部品、排水状態を検知する部品、電気回路などに不具合が生じれば、外側を掃除しただけでは改善しないことがあります。ただし、実機を点検せずに故障箇所を断定することはできません。
シャープの修理料金案内でも「脱水できない/排水しない」の症状として、すすぎ・脱水が途中で止まる場合やE03などのエラーが挙げられており、排水口の詰まりやホースの設置状態だけでなく、機構部品・電気回路部品などが修理対象になる場合が示されています。[参照:SHARP 洗濯機 出張修理概算料金]
2016年前後のES-S70なら修理費と買い替え費用も比較したい
ES-S70を長期間使用している場合、排水系統だけ直せば今後も問題なく使えるケースがある一方、乾燥機能にも別の不具合が発生している可能性があります。特に「E03が繰り返される」「排水後も乾燥が極端に弱い」という複数の症状がある場合は、点検時に両方を伝えることが重要です。
修理を依頼するときには、「E03が表示される」「洗い終了後からすすぎへ進まない」「糸くずフィルターと排水ホースは確認済み」「乾燥を長時間行っても衣類が湿っている」というように症状をまとめて伝えると、状況を説明しやすくなります。
年数が経過した家電では、故障部品によっては修理費が高くなったり、部品の供給状況によって修理できなかったりする可能性もあります。見積額が大きい場合は、新しいドラム式洗濯乾燥機への買い替え費用と比較して判断するのが現実的です。
無理に運転を繰り返すより原因の切り分けを優先する
E03が繰り返し表示される状態で、すすぎや脱水、乾燥を何度も手動で組み合わせて運転するより、まず排水不良の原因を解消することが大切です。特にドラム内に水が残っている場合は、フィルターを不用意に外さないよう注意してください。
また、本体内部のホースや排水ポンプなどを確認するために洗濯機を分解するのはおすすめできません。重量のあるドラム式洗濯機は移動自体にも危険があり、内部には電気部品もあります。外部から確認できる排水口・ホース・各フィルターで改善しない場合は、メーカーや修理業者による点検が安全です。
まとめ:ES-S70のE03はまず「排水経路」を確認する
SHARP ES-S70のE03は、公式取扱説明書上では排水できないときに表示されるエラーです。糸くずフィルターを掃除しても直らない場合は、排水口の詰まり、排水ホースのつぶれ・折れ・高さ・先端の状態などを順番に確認しましょう。
「洗い終了後にすすぎへ進まない」という症状も、洗い水を正常に排出できていないことが原因なら説明できます。一方、排水を何とか済ませても長時間乾燥して衣類が湿ったままなら、乾燥フィルターの目詰まりや乾燥系統の不具合についても切り分けが必要です。
排水口、排水ホース、糸くずフィルター、乾燥フィルターを確認してもE03や乾燥不良が続く場合は、内部部品の故障も考えられます。長期間使用している機種では、無理に運転を繰り返さず、修理点検の結果と買い替え費用を比較して判断するのが安全です。


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