ソニーの高画素フルサイズミラーレスカメラ「α7R IV(ILCE-7RM4/ILCE-7RM4A)」は、有効約6100万画素という非常に大きな画像データを扱うため、SDカード選びが撮影時の使い勝手に影響します。特に連写を多用する場合は、単純に容量が大きいカードを選ぶだけではなく、UHS-IIへの対応や書き込み速度を確認しておくことが重要です。
ここではα7R IVで使えるSDカードの規格、遅いカードを使った場合に起こること、ソニー「SF-E256」の性能、さらに高速なカードを選ぶメリット、256GBで撮影できる写真枚数の目安まで整理します。
α7R IVはUHS-II対応SDカードを使用できる
α7R IVはSD/SDHC/SDXCメモリーカードに対応し、UHS-IだけでなくUHS-IIにも対応しています。そのため、連写性能を重視するならUHS-II対応SDXCカードが有力な選択肢になります。
α7R IVは有効約6100万画素のセンサーを搭載し、Hi+設定では最高約10コマ/秒の高速連写が可能です。ソニーが公表している連続撮影可能枚数は、JPEG Lサイズのエクストラファイン、圧縮RAWなどで約68枚、非圧縮RAWでは約30枚となっています。
つまり、6100万画素の大容量ファイルを短時間に大量生成するカメラです。風景撮影のように1枚ずつゆっくり撮影する場合にはSDカード速度の違いを感じにくい一方、スポーツ、鉄道、野鳥、子ども、動物などを連写する用途では高速カードのメリットが大きくなります。[参照]
遅いSDカードだと連写後の書き込みが遅くなるのは本当?
カメラで連写した写真は、撮影した瞬間にすべてSDカードへ直接保存されているわけではありません。まずカメラ内部のバッファーメモリーへ一時的に蓄積され、そのデータが順番にSDカードへ書き込まれます。
そのため、バッファーに余裕がある短い連写ではカードの違いが表面化しにくいことがあります。しかし長時間連写してバッファーがいっぱいに近づくと、SDカードへの書き込み速度が重要になります。カードへの書き出しが追いつかなければ、連写を続けにくくなったり、次の撮影まで待たされたりする原因になります。
例えば野鳥が飛び立つ瞬間を長めに連写した直後、別の被写体が現れてもう一度連写したい場合を考えてみましょう。高速なカードならバッファー内のデータを比較的早くカードへ移せるため、次の撮影へ移行しやすくなります。逆に書き込み速度の遅いカードでは、撮影テンポに影響する可能性があります。
なお、SDカードを高速なものへ交換したからといって、α7R IVそのものの最高連写速度が10コマ/秒から20コマ/秒になるわけではありません。高速カードの主なメリットは、大量の撮影データをカードへ素早く書き出し、バッファーの回復を助けることにあります。
ソニーSF-E256はα7R IVで使える?
ソニーのSF-E256は、容量256GBのSDXC UHS-IIメモリーカードです。SDスピードクラスClass 10、UHSスピードクラスU3、ビデオスピードクラスV60に対応しています。
ソニー公表値ではSF-E256の最大読み出し速度は270MB/s、最大書き込み速度は120MB/sです。α7R IVはUHS-II対応なので、規格上も組み合わせることができます。[参照]
| 項目 | SF-E256 |
|---|---|
| 容量 | 256GB |
| 規格 | SDXC UHS-II |
| 最大読み出し | 270MB/s |
| 最大書き込み | 120MB/s |
| UHSスピードクラス | U3 |
| ビデオスピードクラス | V60 |
したがって、SF-E256は「容量を確保しながらUHS-IIを利用したい」という用途では十分検討できるカードです。ただし、α7R IVで連写後の書き込み速度をできるだけ重視したい場合、SF-E256より高速なカードも存在します。
SF-E256より高速なSDカードもある
同じソニー製品で速度を優先するなら、SF-GシリーズのTOUGH仕様などが候補になります。例えばSF-G256Tは256GBのSDXC UHS-IIカードで、ソニー公表値では最大読み出し300MB/s、最大書き込み299MB/s、ビデオスピードクラスV90です。
SF-E256の最大書き込み速度120MB/sに対し、SF-G256Tは最大299MB/sなので、カード自体の公称書き込み性能には大きな差があります。ただし、これらはカードの最大性能を示す数値であり、実際のカメラ内で常にその速度が出ることを意味するものではありません。カメラ側の処理性能、撮影形式、連写設定などによって実効速度は変化します。[参照]
| カード | SF-E256 | SF-G256T |
|---|---|---|
| 容量 | 256GB | 256GB |
| 規格 | UHS-II | UHS-II |
| 最大読み出し | 270MB/s | 300MB/s |
| 最大書き込み | 120MB/s | 299MB/s |
| ビデオスピードクラス | V60 | V90 |
1枚撮影や数枚程度の短い連写が中心なら、必ずしも最上位クラスのカードが必要とは限りません。一方、RAWで長めの連写を頻繁に行い、撮影後すぐ次の連写へ移りたい場合には、高速なUHS-IIカードへ予算を振り分ける意味があります。
α7R IVの256GBで何枚撮影できる?
α7R IVの公式ヘルプガイドには、256GBカード使用時の静止画記録可能枚数が掲載されています。JPEG画像サイズL:60M、アスペクト比3:2の場合、撮影可能枚数の目安は次の通りです。[参照]
| 記録形式・画質 | 256GBの目安 |
|---|---|
| JPEG スタンダード | 約15,000枚 |
| JPEG ファイン | 約10,000枚 |
| JPEG エクストラファイン | 約5,500枚 |
| 圧縮RAW+JPEG | 約2,850枚 |
| 圧縮RAW | 約3,950枚 |
| 非圧縮RAW+JPEG | 約1,650枚 |
| 非圧縮RAW | 約1,950枚 |
「最高画質」をJPEGの最高画質であるエクストラファインという意味で考えるなら約5,500枚、データ量が非常に大きい非圧縮RAWなら約1,950枚が公式の目安です。RAWとJPEGを同時記録する場合はさらに少なくなり、非圧縮RAW+JPEGでは約1,650枚となります。
ただしJPEGのファイルサイズは被写体の細かさなどによって変化するため、実際の記録枚数は撮影状況や使用するカードによって前後します。旅行などで必要容量を計算するときは、公式値いっぱいまで撮影できることを前提にせず、ある程度余裕を持たせると安心です。
α7R IVのSDカードを選ぶときのポイント
α7R IV用カードを選ぶ際は、「容量が大きいほど良い」「読み出し速度が速いほど良い」と単純に判断するのではなく、自分がどのような撮影をするかで考えると選びやすくなります。
- 風景・物撮り・ポートレート中心:連写頻度が低ければ、SF-E256のようなUHS-II・V60クラスでも実用的
- 野鳥・スポーツ・鉄道など:連写を多用するなら書き込み性能の高いUHS-IIカードを優先
- RAW+JPEGを大量撮影:速度だけでなく256GBなど大容量を選択
- 重要な撮影:1枚の超大容量カードだけに依存せず、複数カードを準備する方法も検討
また、「300MB/s」といった大きな数字だけを見るのではなく、連写用途では最大読み出し速度より最大書き込み速度に注目するのがポイントです。読み出し速度は主にPCへ写真を取り込むときの快適さに関係し、撮影中のバッファー解放にはカードへの書き込み性能が関係します。
α7R IVはUHS-II対応のデュアルスロットを備えているため、2枚のカードを利用した記録も可能です。仕事や再撮影できないイベントでは、バックアップを意識したカード運用も重要になります。
まとめ
α7R IVではUHS-II対応SDカードを使用でき、6100万画素の大容量データを扱うことから、特に連写を多用する場合はSDカードの書き込み性能が重要です。遅いカードでも撮影自体が直ちにできなくなるわけではありませんが、長い連写の後にはバッファーからカードへの書き出し時間が撮影テンポに影響することがあります。
SF-E256は256GB、UHS-II、最大読み出し270MB/s、最大書き込み120MB/sのカードで、α7R IV用として利用できます。一方、連写性能をより重視するなら、最大書き込み299MB/sをうたうSF-G256Tのような高速UHS-II・V90カードも候補になります。
256GBで撮影できる枚数は、JPEGエクストラファインなら約5,500枚、圧縮RAWなら約3,950枚、非圧縮RAWなら約1,950枚が公式の目安です。一般撮影なら容量と価格のバランス、連写中心なら書き込み速度を優先するという考え方で選ぶと、α7R IVの性能を活かしやすくなります。


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