PanasonicのポータブルCDプレーヤー「SL-CT810」には、リモコンの「MEMO/DISP」ボタンに複数の機能が割り当てられています。そのため、ボタンを押しても期待した表示が出ない場合でも、すぐに故障とは限りません。再生しているディスクの種類、再生中・停止中といった状態、短押しと長押しの違いによって動作が変わります。
SL-CT810は2003年頃の製品ですが、現在もPanasonic公式サイトから取扱説明書を確認できます。ここでは公式取扱説明書の内容をもとに、MEMO/DISPを押しても表示されない場合の確認ポイントを整理します。
SL-CT810のMEMO/DISPは単純な表示ボタンではない
SL-CT810の「MEMO/DISP」は、名称だけを見ると液晶表示を切り替えるためのボタンに思えますが、実際には予約・予約確認・表示内容切換・AB区間指定・耐振モード切換・デジタルリマスター切換など、複数の役割を持っています。
つまり、MEMO/DISPを押せば常に新しい情報が画面に表示されるわけではありません。そのときの再生状態やディスクによって、同じボタンでも異なる機能として動作します。
Panasonic公式のSL-CT810取扱説明書でも、MEMO/DISPには複数の機能が割り当てられていることが確認できます。詳しいボタン配置や操作方法は[参照:Panasonic SL-CT810取扱説明書]で確認できます。
曲名などの表示切り替えはWMA・MP3再生時の機能
特に間違えやすいのが「DISP」の機能です。SL-CT810では、WMAまたはMP3のディスクを再生しているとき、MEMO/DISPを長押しすることで表示内容を切り替えられます。
対応する情報が記録されている場合には、アルバム名、曲名、タグのアーティスト名、タグ曲名、再生中の曲番号と経過時間などを切り替えて表示できます。一方、一般的な音楽CD(CD-DA)を再生している場合、WMA・MP3と同じように曲名やアーティスト名をMEMO/DISPで切り替える機能ではありません。
例えば、市販の普通の音楽CDを入れて「曲名を表示させたい」とMEMO/DISPを長押ししても、MP3ディスクのようなタイトル表示にはなりません。この動作だけを見て故障と判断するのは早いでしょう。
短押しと長押しでも機能が変わる
MEMO/DISPは押し方も重要です。例えばプログラム再生では、停止中に曲を選択してMEMO/DISPを押すことで、その曲を予約できます。予約した内容は再生中にMEMO/DISPを押して確認します。
一方、WMA・MP3再生中の表示切り替えは「押し続ける」操作です。軽く1回押すだけでは、期待している表示切り替えにならない可能性があります。
さらに通常のCDでは、停止中にMEMO/DISPを長押しすると耐振機能のモード切り替えに使われます。SL-CT810では耐振性能を重視するモードと音質を重視するモードを切り替えられるため、MEMO/DISPは使用状況によってまったく違う役割になるわけです。
まず確認したいチェックポイント
MEMO/DISPを操作しても期待した反応がない場合は、故障判定の前に次の項目を確認すると原因を切り分けやすくなります。
- 普通の音楽CD(CD-DA)なのか、WMA・MP3を記録したディスクなのか確認する
- 表示内容を切り替えたい場合は、WMA・MP3の再生中にMEMO/DISPを長押ししてみる
- 短押しと長押しを使い分ける
- リモコンや本体がHOLD状態になっていないか確認する
- リモコンのプラグが本体へ奥まで確実に差し込まれているか確認する
- 別のディスクでも同じ症状になるか確認する
- 再生、停止、音量調節など他の操作が正常にできるか確認する
特に「MEMO/DISPだけ反応しない」のか、「リモコンの表示や他のボタンも反応しない」のかによって疑う場所が変わります。前者ならボタン接点などの問題、後者ならリモコン接続やリモコン自体、本体側の端子なども確認対象になります。
液晶そのものが見えない場合はコントラストも確認
MEMO/DISPの機能とは別に、リモコンの液晶表示自体が薄くて読めない場合があります。SL-CT810には表示パネルのコントラスト調整機能が用意されています。
取扱説明書では、点灯しない部分が目立つ場合や文字が薄く見えにくい場合にコントラストを調整するよう案内されています。本体をHOLD状態にし、停止中に本体の再生・一時停止ボタンを押しながら、本体側の+または-に相当するボタンで濃さを調整します。
液晶が完全に無表示なのか、角度を変えるとうっすら文字が見えるのかも確認するとよいでしょう。うっすら見えるのであれば、故障ではなくコントラスト設定が原因になっている可能性があります。
故障の可能性を考える目安
正しい条件で操作してもMEMO/DISPだけがまったく反応せず、他のボタンは正常に動作する場合には、ボタン接点やリモコン内部などの経年劣化も考えられます。SL-CT810は発売から長期間が経過しているため、接点の摩耗やケーブル・端子の劣化などが発生していても不思議ではありません。
一方で、通常の音楽CDを再生しながらMEMO/DISPを押しても曲名などが表示されないというだけであれば、それだけでは故障とは判断できません。MEMO/DISPは状況依存の多機能ボタンなので、何を表示させたいのかと、現在どの種類のディスクを再生しているのかを切り分けることが重要です。
Panasonicの取扱説明書には「修理を依頼する前に症状を確認し、記載された処置でも直らない場合や表にない症状については販売店へ相談する」という案内もあります。分解修理はせず、基本的な確認で改善しない場合は専門業者への相談を検討しましょう。
まとめ
Panasonic SL-CT810でMEMO/DISPを押しても期待した表示が出ない場合、必ずしも故障とは限りません。MEMO/DISPには表示切り替えだけでなく、プログラム登録、ABリピート、耐振モード、デジタルリマスターなど複数の機能が割り当てられています。
とくにアルバム名や曲名などの表示切り替えはWMA・MP3再生時にMEMO/DISPを長押しして利用する機能です。普通の音楽CDでは同じ動作にならないため注意が必要です。
まずはディスクの種類、再生・停止状態、短押し・長押し、HOLD、リモコン接続、液晶コントラストを順番に確認しましょう。それでも正しい操作でMEMO/DISPだけが反応しない場合は、経年劣化によるボタンやリモコンの故障も視野に入れると、原因を切り分けやすくなります。


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